5.矯正歯科治療を受けるには

①良質な矯正歯科治療とは

・機能と審美性の両方をバランスよく向上することが大切
 矯正歯科治療は、歯並びと咬み合わせの改善を目的に治療を行います。それは顎や顔を構成する骨格が調和のとれている状態で、口腔機能の改善と向上を伴うことを前提としています。その結果として、審美的な歯並びや口元、顔貌になることが良質な矯正歯科治療に求められるものです。

・治療において患者さんへの説明と同意、説明責任が果たされているか 
 とはいえ歯並び、咬み合せや口元、顔のバランスは、受診年齢や症状の程度により、治療結果には限界があります。したがって、矯正歯科治療の質は、単に診療技術の高さだけではなく、治療前に治療方針、予想治療期間や治療費、また治療の限界などを十分に患者さんやご家族に説明を行い、同意の上で治療を開始し、また治療中も進行状況や問題点を丁寧に行うといった、説明と同意、また説明責任を十分に果たされているか否かも、矯正歯科治療の質を定義する際に大切なことです。

②矯正歯科治療の専門性について

 大学卒業後に歯科医師免許を持つ全員が「矯正歯科治療」ができるわけではありません。
歯科医師が矯正歯科治療を行う場合、歯科大学矯正歯科に在籍し、あらためて専門的な教育と研修を行う必要性があります。この専門的な教育と研修の必要性は一般歯科分野と大きく異なるため、矯正歯科は専門性が高いといわれています。

・認定医・専門医について
 日本には歯科医師が約10万人いますが、その中で様々な形で矯正歯科治療を行っている歯科医は約3万人います(厚生労働省資料より)。しかしながら全国の歯科大学の矯正歯科講座あるいは医局で何らかの専門教育と研修を受けた歯科医師が中心に所属している日本矯正歯科学会の会員は約6000名です。その中でも3~5年間の教育と研修を終了し、専門知識と診療技術の資格試験をパスして認定された日本矯正歯科学会認定医は約2500名です。
 そしてさらに認定医の中でも高いレベルの資格認定を受けた約300名の日本矯正歯科学会専門医がいます。矯正歯科医の受けた教育また研修の面からは、上記の日本矯正歯科学会認定医(全国に約2500名)が専門知識や診療技術の面から、適切で信頼できる矯正歯科医と考えることができるでしょう。
  
・歯科の標榜について
 歯科医師であれば診療所の標榜科目として、その専門分野の教育や研修の経歴、治療経験の有無に関係なく歯科、小児歯科、口腔外科、矯正歯科の4つの診療科目を標榜することができます。したがって歯科医院の標榜科目だけでは、矯正歯科治療を行う歯科医師の専門的教育や研修の経歴を判断することはできません。

・安心できる医療態勢について
 前項でもふれたように、矯正歯科治療を行う上では検査や診断が欠かせません。したがって診療所にはそれらに必要な機器や設備が整っていることが良質な矯正歯科治療を提供するためには不可欠です。
 また常勤の矯正歯科医やスタッフがいることも矯正歯科治療を受ける診療所選びの際にはぜひ推奨される条件です。

 常勤の矯正歯科医がいると
 ・矯正装置が取れてしまったなど器具に不具合があっても、すぐに対応できる
 ・同じ担当医による一貫治療が行える
 などのメリットがあります。

 また豊富な経験や専門知識がある歯科衛生士やスタッフがいると
 ・矯正歯科医の指導監督のもとに、患者さんへのさまざまな対応が可能となる
 ・矯正装置への口腔衛生指導が行える
 ・治療中の食事指導が行える
 などのメリットがあります。

③転医システムについて

 矯正歯科治療は経過が長いので、その間に進学や転勤による遠隔地への転居などで治療を始めた診療所への通院が困難になることがあります。その際に治療を引き継いでくれる転医先の紹介や診断資料や治療経過を含む転医資料の作成、また治療の進行状況に応じての治療費の清算と返金が行われるシステムを有していることも、患者さんが安心して受診できる良質な矯正歯科治療の大きな要因です。本会には治療中に転居等で診療所を変わらざるを得なくなった患者さんに、転居先にできるだけ近い矯正歯科を紹介する「転医システム」があります。

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