Vol.03 ポスト大震災。いま、自分たちにできること

治療費補助の取り組み

補助金制度

矯正歯科医会は6月、矯正歯科治療中に被災し、金銭的に治療の継続が困難になった患者さんを対象に、治療継続に必要な診療費の補助を行うことを発表しました。

補助金制度矯正歯科医会が実施する治療費補助は、2011年6月、新聞などのメディアを通じて全国に告知された。

補助の対象となるのは、自宅が半壊、半焼以上の被害を受けたり、世帯主が死亡や重傷、行方不明、失業、廃業、休業している、もしくは原発事故で政府の避難指示の対象となっている患者さんで、一人につき10万円を上限に補助されます。総額1,000万の予算を投じて行われるこの補助金制度のポイントは、同会の会員クリニック以外で矯正歯科治療を受けていた患者さんも対象になるという点。10月現在、すでに71名からの補助申請の申し込みが寄せられ、38名への補助が確定しています。

前出の伊藤先生は、

「被災して困っている患者さんからお金をいただくつもりは、もともと一切ありませんでした。でも、『費用はいりません』と言うと、患者さんは遠慮されます。そして、先生のご迷惑になるなら治療はやめようかと思ってしまわれるかもしれません。実際、『大丈夫ですよ。矯正歯科医会から材料費の支援がありますから。こちらのことはご心配なく』と言うと、皆さん一様にほっとした顔をされるんです。患者さんのそんな表情をみると、この治療費補助のおかげで、患者さんは治療を諦めずに踏ん張る決意を固めてくれたと嬉しくなります」

と話します。

そして、清水先生もこう語ります。

「うちからは20数名の患者さんの補助申請をしています。お一人10万円の補助は大きいですよ。患者さんは皆さん、こうした制度があることを喜んでおられます。私自身、まるで家族のように心配してもらえることで、困難な状況でも患者さんへのよりよい治療につなげようという思いがわいてきます」

一人ではできないことも、団体でなら可能になる。同じ専門家同士のネットワークだからこそ、被災した場合の困難が理解できる。お互い様の精神で助け合う姿勢が、ひいては患者さんへの質の高い治療の維持することにもつながるのです。

次のページでは、実際に治療費補助の申請を行った患者さんのお話をご紹介します。

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