気になる矯正歯科治療、いったいどこで受ければいいの?|vol.07 矯正歯科治療、どこで受ければいいの?:トレンドウォッチ:本会の活動・ニュース|質の高い矯正治療と安心の提供に努める矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」

気になる矯正歯科治療、いったいどこで受ければいいの?

患者OGインタビュー

5年前、姉妹でほぼ同時期に矯正歯科治療を始めたというM美さんとE子さん。現在、二人とも矯正装置(マルチブラケット装置)をつけての治療を終え、整った咬み合わせを保つためのリテーナー(治療後の歯並びを保つ保定装置)期間中。 矯正専門クリニックでの治療を改めて振り返り、当時感じたことなどをお話しいただきました。
■信頼できる一般歯科医からの紹介で、矯正歯科専門クリニックへ
――お二人が矯正歯科治療を受けようと思った理由は何ですか?
M美さん:以前はそうでもなかったのに、二人とも大学の頃に親知らずが生えてきて、それから歯列が少しずつ乱れてきたんです。高校の頃まで自分の歯並びが悪いなんて思ったこともなかったし、まわりにも矯正をしている人がいなかったので、大人になってから矯正治療を受けるなんて思ってもいなかったんですが、だんだん乱れてくる自分の歯並びをなんとかしたいと思うようになりました。
E子さん:私も同じです。徐々に歯並びがガタガタしてきて、これは一体なにが原因なんだろうと。結局、地元の一般歯科でレントゲンを撮ってもらって初めて、親知らずが歯を押しているせいだとわかり、治せるものなら治したいと思いました。
M美さん:ただ私の場合、治療して歯並びをキレイにしたい反面、装置をつけるのが恥ずかしいという気持ちもあって…。それで、一般歯科の先生に相談してみたんです。そしたら先生が「人はそんなに見てないものよ」って。その言葉に勇気をもらって、矯正治療に踏み切りました。
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治療前の歯並び。二人とも、上下の前歯に同じようなガタつきがあった。

――矯正歯科はどうやって探したんですか?
M美さん:一般歯科からの紹介です。「絶対に専門のところがいい」とのことで、矯正歯科専門のクリニックを2軒紹介してもらいました。信頼できる一般歯科からの紹介だったので、その時点で安心感がありましたね。結局、最初に訪ねたクリニックの雰囲気がよく、先生やスタッフの対応がきちんとしていたので、そこで治療することにしたんです。
――矯正歯科専門のクリニックに、どんな印象を持ちましたか?
M美さん:どんなふうに治療していくのか、期間はどれくらいかなど、治療する前の説明が丁寧で、わかりやすかったですね。それと先生のお人柄もあるんでしょうが、そのクリニックで取り組んでいることや矯正歯科としての使命みたいなものを外に開示していこうという意識が伝わってきたのも好印象でした。
E子さん:先生もスタッフも矯正治療にしっかり取り組んでいて熱心。その分、治療をサボると先生に怒られそうだなって思いましたけど(笑)。
■先生の説明+冊子などの情報提供で、歯並びへの意識が高まった
――治療を始める前、不安に感じていたことなどありましたか?
E子さん:私は姉の数カ月後から治療を始めたので、始める前に姉からいろいろ話を聞いていたこともあって、治療に関して特に不安はありませんでした。しいて言えば、治療前に抜歯するのが最初は少し怖かったですね。でも、先生から「抜歯をしないと歯がキレイに並ばない」ことや、「抜歯をしてあごのスペースに合わせて咬み合わせを整えたほうが自分の歯が長持ちする」ことなどを聞いて、結果的には納得できました。
M美さん:私も大きな不安はありませんでしたね。ただ、最初に「リテーナーを使う期間を含めると、治療期間はトータル5年くらい」と言われたのは長いなーって感じました(笑)。でも、それも最初に2年半って言われて結果的に長くなるよりはいいし、矯正装置を外した後のリテーナーの期間って治療した歯並びを安定させるために大事なので、そこも治療期間に含めて伝えてくれたのはよかったと、今は思えますね。最初に2年半って言われると、ついリテーナーをサボっちゃうかもしれませんから。
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矯正装置をつけて、動的治療スタート!まずは、抜歯した第1小臼歯の隙間を利用して前歯の重なりをとっていく。

――矯正歯科専門のクリニックで治療をして、よかったと思うことは?
M美さん:いろいろありますが、矯正治療に関するいろんな情報をいただけたのは専門クリニックならではだと思います。例えば、矯正治療をした著名人の体験談などを載せた冊子を、治療前にクリニックでもらったんです。その中にあった当時ヤクルトの青木選手の話が印象に残っていますね。青木選手は、矯正治療をしたことでパフォーマンスが上がってよく打てるようになったそうなんです。治療前、期間の長さが気になっていたときにその記事を読んだことで、「私も前向きな気持ちで取り組んでみよう」って思えました。
あと、80歳で20本の歯を保とうという8020運動のことも矯正治療を通して知りましたし、先生からの説明だけじゃなくて、いろんな形で咬み合わせの大切さを理解して、自分の意識を変えていけたのはよかったと思っています。
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歯がまっすぐに並んだら、今度は犬歯を後ろ側に動かしていく。

――治療をして、歯に対する意識はどんなふうに変わりましたか?
E子さん:歯磨きも楽にできて、ご飯も食べやすく、見た目も整っている今の状態をこれからも維持したいですね。ですから今は、食事と歯磨きのとき以外、リテーナーはきちんとつけていますよ。楽して手に入れた歯並びなら、少し変になってもまた治してもらえればいいやって安易に思うかもしれませんけど、時間と手間をかけて手に入れたものなので、ずっと大切にしたいという気持ちが生まれるんだと思います。
特に、私は歯磨きのしかたやアイテムにこだわるようになりました。以前は歯の表面だけを磨けばいいと思っていたんですが、今はデンタルフロスなども使って歯間の汚れをとったりもしています。これは治療前には思いもしなかったことですね。歯ブラシもヘッドの小さいものを買って、毎月取り替えるようになりました。そうやってお手入れをすると歯もキレイになるし、気持ちもいいですね。
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より安定した咬み合わせにするために、整った歯列を微調整。ここまできたら動的治療終了まで、あと少し!

――これから矯正をする人に何かアドバイスをするとしたら?
M美さん:矯正装置をつけていた時期、何人かの人に「矯正してるんですね」って話しかけられました。歯並びを治したいと思っている人はけっこう多いと思います。これから始める人には、やっぱり矯正歯科専門のクリニックで治療することをおすすめしたいですね。もし、治療に踏ん切りがつかない場合は、相談という形でまずクリニックに行ってみるといいと思います。実際、足を運ぶことでそこの雰囲気がわかりますから。通いやすい場所にあって、先生やスタッフの方の動きに気持ちがこもっているようなところが、私のおすすめです。
E子さん:治療期間の短さや費用の安さなど、いいところだけを話す先生は要注意かもしれません(笑)。私たち患者は矯正について知識のない中、治療を始めるので、期間や通院頻度、料金などについて、注意点も含めて、こちらが納得できるように丁寧に説明してくれるクリニックに出合ってほしいと思います。 
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動的治療が終わると、歯並びはこんなにすっきり。その歯並びを保つために、リテーナー(写真右)は必須。

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