パネルディスカッションレポート<子どもの治療編>|Vol.19 健康は「咬み合わせ」から ―安心の矯正歯科治療を知ろう―:トレンドウォッチ:本会の活動・ニュース|質の高い矯正治療と安心の提供に努める矯正歯科専門の開業医団体「日本臨床矯正歯科医会」

パネルディスカッションレポート<子どもの治療編>


健康は咬み合わせから ―安心の矯正歯科治療とは?
■矯正歯科治療の経験がある
 高島彩さんを迎えて行われたパネルディスカッション

セミナーの後半は、榎戸教子さん(キャスター、常葉大学非常勤講師)をコーディネーターに迎え、「健康は咬み合わせから―安心の矯正歯科治療を知ろう―」と題したパネルディスカッションが行われました。
参加するのは、先に講演した稲毛滋自先生(矯正歯科医会 会長)、茂木悦子先生(東京歯科大学客員教授、白山きりん子ども矯正歯科 院長)、そしてゲストパネリストの高島彩さん(フリーアナウンサー)です。
高島彩さん榎戸教子さん
相談に行くタイミング
榎戸高島さんは小学生のときに矯正歯科治療をされたということですが、治療について、どんなイメージをもっていますか?
高島本当に受けてよかったと思っています。治療したおかげで、笑顔に自信が持てるのと、発音や発声についても、サ行やタ行は歯の位置で音が変わるので、ニュース原稿を読むときに役立っています。ただ、歯並びは親子で似る場合もあると聞くので、うちの3歳と1歳の娘も、咬み合わせについてそろそろ歯科医院に相談に行ったほうがいいのかなと気になっているんです。相談に行くとすれば、どのタイミングがいいんでしょうか?
パネルディスカッションレポート稲毛相談のタイミングは個々で異なるので一概にはいえませんが、お子さんの歯並びでもし気になるようなことがあるのなら、気軽に行ってみるとよいと思います。矯正歯科の専門医院なら、今すぐに治療が必要なのか、あとでよいのか、あるいは現状は必要ないのかなど、いろいろ教えてくれるはずですから。

医院選びのポイント
高島最初に相談に行くのは、やはり矯正歯科がいいんでしょうか?
稲毛そうですね。矯正歯科治療は非常に専門性の高い領域ですので、専門医院のほうが治療経験も豊富で安心できると思います。
茂木私もそう思います。ただ、何となく矯正歯科へ行きづらい場合は、かかりつけの歯科医院から紹介してもらうという方法もありますよ。あとは、自治体の乳幼児健診の機会を利用するのもいいと思います。
高島医院を決める際は、何を決め手にすればいいですか?
稲毛矯正歯科治療は治療期間以外に、経過観察の期間が長いので、先生とは長いつきあいになります。ですから、医院の評判や通いやすさだけでなく、先生との相性も大事になります。質問にわかりやすく答えてくれるかなども判断基準のひとつにするとよいのではないでしょうか。
治療を前向きに受けさせるために
高島子どもに矯正歯科治療を前向きに受けさせるには、どんなふうに説得したらいいのかも教えてください。
パネルディスカッションレポート稲毛それも、やはり矯正歯科にお子さんを連れてきてもらうことですね。その際、例えば我々が「小さいお肉をどこで噛み切る?」と聞くと、治療が必要なお子さんはたいてい奥歯を指さします。でも、本来食べ物を噛み切るのは前歯ですから「それは違うよ」という説明ができるんです。「奥歯を使って噛み切っていると、食べ方や飲み込み方に影響が出るし、治療すればもっとおいしく食べ物が食べられるよ」と、お子さんがイメージできるような説明をしていきます。

子どもの歯の手入れについて
高島先ほど申したように、うちの子は3歳と1歳ですが、普段の歯のお手入れについて気になっています。子どもに歯ブラシを持たせて磨かせた後、私が仕上げ磨きをしていますが、それだけで大丈夫でしょうか?
稲毛統計的には3~4歳は虫歯が増えてくる時期なので、その意味ではかかりつけの歯科医院をもち、そこでチェックしてもらうといいですね。自分と相性が合いそうな先生であれば、そこからまた、自分と相性が合いそうな矯正歯科を紹介してくれます。先ほど茂木先生がおっしゃったように、歯科医は皆ネットワークをもっていますから、それを利用するのがポイントです。
子どもの治療期間
榎戸ちなみに、子どもの治療はどんなふうに進むのでしょう?
茂木我々は永久歯の咬み合わせが完成する時期、一般的には12~15歳くらいを思春期性の成長完了も含め、子どもの矯正歯科治療のフィニッシュと考えています。ですから、矯正歯科に3歳で来たから8歳で来た子より早く治療が終わるというわけではありません。ただ、誤解がないように言っておきますと、永久歯が生え揃うまでずっと装置をつけているわけではなく、成長発育を見守るという経過観察の期間が長いんです。そのことも、治療の前にきちんとご説明して、ご理解いただいています。

【まとめ】

●歯並びについて気になることがあれば、その時点で矯正歯科へ
●子ども時代からの治療は装置をつけるが、経過観察の期間がある
●話のしやすい、自分と相性の合う矯正歯科医を選ぼう
●子どもの咬み合わせが気になる場合は、子どもを連れて矯正歯科へ



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