2009年11月 5日

11月8日「いい歯の日」 全国初、『矯正歯科治療 患者意識調査』

11月8日「いい歯の日」全国初、『矯正歯科治療 患者意識調査』 「歯並びを気にせずコミュニケーションが取れるようになった」71.0%

 矯正歯科専門開業医の全国組織である矯正歯科医会(正式名称:一般社団法人 日本臨床矯正歯科医会、会長:平木建史)は、11月8日の「いい歯の日」に向け、全国初となる「矯正歯科治療患者の意識調査」を実施しました。調査期間は2009年6月〜9月、対象は動的治療※が終わり保定治療※期間中の患者(高校生以上)、回答数は837名です。

 調査の結果、矯正歯科治療によって歯並び・咬み合わせが改善されたことで、口腔機能全体の向上や身体の不調の改善がみられたり、治療後に口腔ケアへの意識が高まったことがわかりました。また、歯並びが日常生活に及ぼす精神的な影響も明らかになりました。このような患者の意識の背景には、熟練した技術を要する矯正歯科治療に対して、患者自身が治療内容を理解し満足していることがあげられます。詳細は以下の調査結果をご参照ください。

※矯正歯科装置を装着して歯を動かす治療を動的治療といいます。その後、動かした歯が元に戻らないよう、主に取り外し可能な装置で歯を安定させることを保定治療といいます。

「矯正歯科治療 患者意識調査」 結果概要

  1. 矯正歯科治療後、現在の歯並びに満足している人は95.5%
    「食べ物がよく噛めるようになった」71.5%、「虫歯になりにくくなった」46.1%など、歯並び・咬み合わせが改善したことで、口腔機能全体の向上が見られている
    また、治療後の口腔ケア意識の高まりは顕著で、今まで以上にケアを行っている人は94.7%
  2. 咬み合わせの改善により、顎関節症・肩こり・頭痛などの症状が緩和した人は全体の20.0%
    患者の年齢が高いほど、矯正歯科治療により体調が改善されたと感じる傾向が大であった
  3. 矯正歯科治療後、全体の71.0%の患者が「歯並びを気にせずコミュニケーションが取れるようになった」と回答、さらに63.9%の患者が「自信が持てるようになった」と答えており、歯並びの悪さが精神面に大きく影響を及ぼしていることがわかった
  4. 一般の人を対象にした意識調査(2009年6月実施)では、「歯並びで第一印象が左右されると思うか」の問いに「あてはまる」と答えたのは20.4%であったが、今回の調査対象の患者では67.5%と、47.1ポイントも高い
    歯並びの悪かった時期と良い時期の両方を体験している患者の声は、より実感がこもっており、一般の人が意識している以上に、歯並びが第一印象に与える影響力は高いと考えられる
  5. 一方、治療中に感じる痛みについては、79.2%が「痛かったが我慢できる程度だった」と回答
    治療後の健康や精神面への好影響を考えると、必要な痛みとして耐えられる傾向がうかがえる
  6. 一般の歯科医院で矯正歯科治療を受けたが、その後、専門の医院へ転院した患者は8.4%
    理由は、「専門の医院を紹介されたため」が30.0%、治療内容に対する不満が24.3%

調査概要

調査対象 矯正歯科の動的治療が終わり保定治療期間中の患者(高校生以上)
調査方法 全国の矯正歯科医会会員医院で対象患者に調査票を配布
個人が特定されないよう、封入の上で回収
調査時期 2009年6月〜9月
回答数:837名

調査結果

矯正歯科治療後、現在の歯並びに満足している人は95.5%
「食べ物がよく噛めるようになった」71.5%、「虫歯になりにくくなった」46.1%など、歯並び・咬み合わせが改善したことで、口腔機能全体の向上が見られている
また、治療後の口腔ケア意識の高まりは顕著で、今まで以上にケアを行っている人は94.7%
「現在のあなたの歯並びに満足していますか」との問いに対して、動的治療を終えた患者の52.7%が「とても満足している」、42.8%が「満足している」と答え、合計95.5%の患者で十分な満足度が得られているという結果になりました。
(図1参照)

図1 1-12009.gif
また、「矯正歯科治療を経験してよかったと思う理由」について質問したところ(「あてはまる」「ややあてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「あてはまらない」の5段階評価)、口腔機能に関する項目において「あてはまる」・「ややあてはまる」と回答した人は、「食べ物がよく噛めるようになった」71.5%、「虫歯になりにくくなった」46.1%、「発音がしやすくなった」42.4%となりました。矯正歯科治療による歯並びや咬み合わせの改善の結果、口腔機能全体の向上が大きく表れています。
(図2参照)

図2 1-12009.gif
また、治療後の口腔ケアについて質問したところ、今まで以上に意識してケア行うようになったと回答した人は94.7%に上りました。歯磨きを中心とした自身によるケアに加え、「定期的な歯科検診の受診」17.7%、「定期的な歯科医院での歯のクリーニング」16.6%など、予防のために定期的に歯科医院へ通うようになった傾向もみられ、矯正歯科治療の経験がその後の歯の健康維持に高い影響を及ぼすことがうかがえます。(図3、図4参照)

図3
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図4
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咬み合わせの改善により、顎関節症・肩こり・頭痛などの症状が緩和した人は全体の20.0%
患者の年齢が高いほど、矯正歯科治療により体調が改善されたと感じる傾向が大であった
治療後に、身体の不調(顎関節症・肩こり・頭痛など)がやわらいだと感じると答えた人は全体の20.0%です。咬み合わせが、口腔機能の範囲に止まらず体全体へ影響を及ぼしていることも、患者の実感から統計的に把握することができました。(図5参照)

特に年齢が進むほど大きな影響が表れており、裏を返せば、咬み合わせが悪いまま生活していると負担が蓄積されて、肩こりや頭痛などの身体の不調へと繋がっていくと考えられます。(図6参照)

実際に、今回の調査に協力いただいた患者の主治医のひとりは、「30代後半以上の患者さんは、ご自身の健康を理由に矯正歯科治療を始める傾向があります。一般的に知らない人も多いのですが、矯正歯科治療は歯ぐきさえ健康であれば何歳になっても行えます。ひどい肩こりや頭痛を持っていて、歯並び・咬み合わせが悪い方は、一度、矯正歯科を専門とする医院にご相談された方がよいでしょう」とコメントしています。

図5
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図6
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矯正歯科治療後、全体の71.0%の患者が「歯並びを気にせずコミュニケーションが取れるようになった」と回答、さらに63.9%の患者が「自信が持てるようになった」と答えており、歯並びの悪さが精神面に大きく影響を及ぼしていることがわかった
また、「矯正歯科治療を経験してよかったと思う理由」について質問したところ(「あてはまる」「ややあてはまる」「どちらともいえない」「あまりあてはまらない」「あてはまらない」の5段階評価)、精神面に関する項目において「あてはまる」・「ややあてはまる」と回答した人は、「歯並びを気にせずコミュニケーションが取れるようになった」71.0%、「自信が持てるようになった」63.9%、「性格がポジティブになった」30.3%、となりました。(図7参照)

矯正歯科治療による歯並びの改善が患者の精神面にも良い影響を与えていると同時に、歯並びの悪さが日常生活において精神面に大きなデメリットを及ぼしていることがうかがえます。

図7
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一般の人を対象にした意識調査では、「歯並びで第一印象が左右されると思うか」の問いに「あてはまる」と答えたのは20.4%であったが、今回の調査対象の患者では67.5%と47.1ポイントも高い
歯並びの悪かった時期と良い時期の両方を体験している患者の声は、より実感がこもっており、一般の人が意識している以上に、歯並びが第一印象に与える影響力は高いと考えられる
「歯並びで第一印象が左右されと思うか」という質問について、矯正歯科医会が行っている一般向け意識調査(2009年6月実施、全国一般男女1000人対象)と結果を比較したところ、一般調査では「あてはまる」20.4%に対して、矯正歯科治療患者では67.5%と、47.1ポイントも高い結果でした。(図8参照)。

今回の調査対象となった患者は、歯並びの悪かった時期、良い時期の両方を体験しているため、印象の違いを肌で感じていると考えられます。多くの人が意識している以上に、実際には歯並びによって第一印象が左右されていることがうかがえます。

図8
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一方、治療中に患者が感じる痛みについては、79.2%が「痛かったが我慢できる程度だった」と回答 治療後の健康や精神面への好影響を考えると、必要な痛みとして耐えられる傾向がうかがえる
一方、患者が感じる痛みについても質問したところ、79.2%が「痛かったが我慢できる程度だった」と回答しました。痛みの期間については、装置調整後1週間以内が86.3%となっています。(図9、図10参照)

矯正歯科治療は骨の中で歯を徐々に動かすため痛みが伴ってしまいますが、多くの方にとって歯並び・咬み合わせの改善にために我慢できる程度となっています。ただ、痛みには個人差がありますので、鎮痛剤を処方して痛みを和らげる場合もあります。

図9
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図10
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一般の歯科医院で矯正歯科治療を受けたが、その後、矯正歯科専門の医院へ転院した人は8.4%
理由は、「専門の医院を紹介された」30.0%、治療内容に対する不満が24.3%
矯正歯科専門の歯科医師と一般の歯科医師の連携、そして患者自身が納得した治療を行うことが、理想の歯並び・咬み合わせにつながると考えられる
今回の調査は、矯正歯科医会の患者を対象としているため、回答者は全て矯正歯科の専門開業医によって治療を受けています。そのなかで、一般の歯科医院で矯正歯科治療を受けたが、その後、専門の医院へ転院した患者は8.4%(70/837人)でした。(図11参照)

その理由としては「専門の医院を紹介されたため」が30.0%、「担当医師の治療技術に満足できなかった/治療が不十分だった」と治療内容の不満によるものが24.3%を占めました。(図12参照)

図11
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図12
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矯正歯科治療は高い技術を要するため、個々の患者に対して最善の治療を提供するためには、矯正歯科治療を専門とする歯科医師と、虫歯や歯周病などを治療する一般の歯科医師との連携が重要です。欧米諸国ではこの歯科医師間の連携がなされています。今回の結果では、日本においても、矯正歯科専門の医院への紹介が行われ、歯科医師間の連携が進められている現状が表われています。それと同時に、治療内容への不満を挙げる患者も多く、歯科業界全体で個別の患者に最適な治療を提供しきれていない側面や、患者自身がより理想的な歯並び・咬み合わせのために納得のいく治療を求めている傾向がうかがえます。

実際、専門の医院へ転院した患者の満足度については、90.0%が「よかったと感じている」と回答しており、「担当医師の治療技術の高さ」73.0%、「担当医師の説明の分かりやすさ」63.5%、「治療設備」63.5%など、患者自身が治療内容を理解し納得することが、満足度の高い治療、ひいては理想の歯並び・咬み合わせにつながると考えられます。(図13、図14参照)

図13
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図14
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矯正歯科医会(会長:平木建史)では、今回の調査について、以下のように述べています。

「今回、初めて患者さんを対象にした大規模な意識調査を実施いたしましたが、矯正歯科治療によって、審美的な改善がなされるだけでなく、口腔機能全体の向上や、さらには口腔の範囲に止まらない身体全体への影響についても、患者さんの実感をもとに統計的に把握することができました。矯正歯科治療は単に歯並びをきれいにするだけでなく、治療後の人生の健康にも大きく関わります。矯正歯科治療を受けた患者さんは、口腔ケアの意識も高まることで、将来にわたって良い歯並び・咬み合わせを維持して健康な生活を送り続けられるでしょう。

『自分に最適な治療を受けたい』という患者さんの治療に対する意識が高まってくるなか、専門的な研修を積み重ね、多くの症例を経験している専門の歯科医師の存在は、今後、ますます重要になっていきます。矯正歯科医会は、矯正歯科専門開業医の団体として、患者さんに最良の治療を提供できるよう、会員同士さらに研鑽を積んでまいります」

一般社団法人 日本臨床矯正歯科医会

日本臨床矯正歯科医会は、矯正歯科の専門開業医が所属する国内最大の団体で、1973年に発足し、30年以上の活動実績を持ちます。2005年に法人化し、現在の会員数は500名を超える規模となっています。「よい咬み合わせときれいな歯並びによって心身の健康を育むこと」を目的とし、「見た目の美しさ」だけでなく、咬み合わせの改善、咀嚼(そしゃく)機能の向上、口全体の健康増進など、総合的な「正しい矯正歯科治療」に取り組んでいます。
http://www.jpao.jp/
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