公益社団法人日本臨床矯正歯科医会 会長 土屋 朋未(つちや ともみ) |
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2025年7月16日
2025年6月より公益社団法人日本臨床矯正歯科医会会長を務めさせて頂いております土屋朋未です。伝統ある本会の会長職を遂行するにあたり、大変身の引き締まる思いがいたします。
本会は公益法人として、単なる矯正歯科臨床の拡大だけではなく、国民に安全で安心の矯正歯科治療を受けて頂くために、矯正歯科臨床の「質の担保」と「良好な医療者としての心構え」、そして「矯正歯科業界を良い方向へ牽引すること」が大切だと考えます。
矯正歯科医になるためには、歯科大学あるいは大学歯学部卒業後に矯正歯科の専門教育を受け、臨床経験を増やし、これら研修教育を経てようやく一人前の矯正歯科医へとなるわけです。私たちは日々の臨床の成果を同じ矯正歯科医に見てもらうため、大会や例会の際に、症例を報告する義務を課しております。そしてお互いに研鑽することで、より良い臨床を提供できるように努めております。国民の皆様には、矯正歯科治療を受診する際は、このような専門教育を受けた歯科医師による矯正歯科治療を受けて頂きたいものです。
私たちは日常臨床において、常に患者さんと向き合っています。矯正歯科治療を受けるにあたり、患者さんのお話に耳を傾け、主訴の改善に努めております。治療開始に先立ち、診断治療方針の説明と同意、費用の説明、転居により通院が困難になった場合の説明等をしっかり聞いて頂き、納得の上で矯正歯科治療を開始することをおすすめします。
国民の皆様から矯正歯科における信頼を得るためには、正しいことをきちんと伝える広報活動は大切です。WEBやAIから手軽に情報収集ができる現在は、何が正しくて何が間違っているかを判断することは、かなり難しいことであります。私たちはそれらの情報提供を正しく伝えることが大切であると考えます。
矯正歯科を取り巻く環境は、日々変わっております。これからも自己研鑽はもちろん、関係団体との協力関係を強化し、国民の皆様に最良の矯正歯科治療を提供できるよう務めて参りたいと思います。