2025年6月 11日(水)、12日(木)に(令和7)年度通常総会・6月例会をベルサール九段にて開催いたします
隣接医学講演をはじめ、各委員会プログラム、 スタッフプログラム、学術展示、症例展示等、有益な 情報や体験を得ていただけるプログラムになっておりますので、ぜひ皆さまでご参加いただきますようお願い いたします。
《会期》 2025(令和7)年 6月11日(水)・12日(木)
《会場》 ベルサール九段(東京)
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-8-10 住友不動産九段ビル3, 4F
■ 主なプログラム (内容は変更の可能性あり)
○ 通常総会
○ 会員協議会
○ 新会員紹介
○ 学術委員会プログラム1
隣接医学講演 渡辺頼勝先生(東京警察病院形成外科・美容外科副部長)
○ 学術委員会プログラム2
アンコール賞受賞者発表
井上裕子会員(近畿北陸支部)
寺尾 牧 会員(東海支部)
○ 社会医療委員会プログラム
○ 研究倫理審査委員会プログラム
○ 編集委員会プログラム1
石川剛会員(編集委員会)
○ 編集委員会プログラム2 平賀順子会員(編集委員会)
○ 医療管理委員会プログラム1 『「公益社団法人日本臨床矯正歯科医会矯正歯科専任スタ
ッフキャリアアップ支援制度・SCAP(仮称)」の目標と検討経過報告』伊藤智恵会員(
社会医療委員会)
○ 医療管理委員会プログラム2(ドクター&スタッフ合同セミナー)
『弁護士×歯科医師の視点で考える 医院トラブル予防の実践知』
小畑真先生(弁護士法人小畑法律事務所代表弁護士・北海道大学客員教授)
○ 広報委員会プログラム1 『広報活動を「続けること」の意義~貴会の認知を超え
て、患者にとって正しい治療選択 の手助けになる広報へ~』 花上真由美 様(共同
PR株式会社)
○ 広報委員会プログラム2
『歯科におけるブランディングの真髄』 赤司征大 先生(WHITE CROSS株式会社)
○ スタッフプログラム1 『唾液の凄い力と再石灰化、その唾液を促すガムの活用法
について』
馬場園信吾 先生(江崎グリコ株式会社)
○ スタッフプログラム2 6月12日(木)14:00~15:15
『AIを活用した新しい働き方(仮)』 秋田正倫 様(エア・ウォーター株式会社
理事AI・DX推進室長)
○ 症例展示
○ 懇親会
※ HPにも随時情報を更新していきますのでご 確認ください。
● 大会参加費(事前申込み2025年6月2日(月)17:00 まで/6月2日(月)17:00以降)
○ 正会員:無料
○ 準会員:6,000円/7,000円
○ 会員家族(歯科医師)・勤務医:5,000円/6,000円
○ 会員診療所スタッフ(DH、DA、DT、その他): 6,000円/7,000円
○ 会員外大学関係者:5,000円/6,000円
○ 会員外:15,000円/16,000円 ○ 懇親会:7,000円/8,000円
*参加申し込み方法はウェブサイトからの申し込 みとなります。ウェブサイトからのお
申し込み が困難な場合には、お問い合わせ先までご連絡 ください。
● 会場へのアクセス
大会会場:ベルサール九段(東京)
〒102-0073 東京都千代田区九段北1-8-10 住友不動産九段ビル3, 4F
(http//www.bellesalle.co.jp/shisetsu/iidabashi/bs_kudan/)
● 2025(令和7)年度6月例会参加申込に関するお問い 合わせ先
〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9
(一財)口腔保健協会 学会部内 日本臨床矯正歯科医会事務局
Tel:03-3947-8891/Fax:03-3947-887
第20回ブレーススマイルコンテスト受賞作品発表
第20回ブレーススマイルコンテスト受賞作品発表
~“最優秀賞”は、神奈川県在住の佐藤 優萌さん、長野県在住の永井 智菜さんの2作品に決定!~
矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「第20回ブレーススマイルコンテスト」の受賞作品を決定しました。
今回は「最高のスマイル!!ブレースとともに」をテーマに作品を募集した結果、全国の5歳から65歳までの幅広い年齢層から330作品とたくさんの応募を頂きました。第1次審査、第2次審査の結果、一般部門の「最優秀賞」は神奈川県在住の佐藤 優萌さん(17歳)の『最高の笑顔』、15歳以下のジュニア部門の「最優秀賞」は長野県在住の永井 智菜さん(10歳)の『水色と黄色のカラフルスマイル!』に決定いたしました。
また「優秀賞」の一般部門には埼玉県在住の高橋 道久さん(48歳)の『親子でスマイル』、ジュニア部門は東京都在住の遠藤 隼さん(15歳)の『仲良しなお友達と♡』、「大会賞」には京都府在住の佐藤 杏さん(10歳)の『夏祭り』が選ばれました。
最優秀賞、大会賞は2025年2月12日(水)、第52回日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会内にて表彰いたします。
一般部門最優秀賞『最高の笑顔』
佐藤 優萌 さん(神奈川県在住)
【応募コメント】
小学3年生から現在まで約10年、ずっと矯正器具を着けています。日々綺麗になる歯並びを励みに、毎月の治療の痛みに耐えています。まだまだ私の治療は続く予定ですが、1年半前から矯正を始めた5つ上の姉と励まし合いながら今後も頑張っていきたいと思います。
ジュニア部門最優秀賞『水色と黄色のカラフルスマイル!』
永井 智菜 さん(長野県在住)
【応募コメント】
私は矯正歯科治療をすると決まった時、ブレースをつけることに憧れていたので、不安はなくむしろ嬉しかったんです。最初は痛くて好きな物も食べられなかったですが、だんだん慣れてきて、歯並びもとても良くなったことを自分でも実感しています!ブレースの色が選べたのも楽しくて、今月は、私の好きな水色と黄色のブレースにしてもらいました♪ 長野の夏の景色とマッチして、とても素敵な笑顔を撮ってもらいました!
一般部門優秀賞『親子でスマイル』
高橋 道久 さん(埼玉県在住)
【応募コメント】
父の私が先に矯正を始め、娘にも「やってみたら?」と勧めてみました。娘は高三から大学生活にかけて矯正器具が着くことに抵抗があった様子でしたが、「今ならまだ親が費用出してあげるよ」、「社会人になったら毎月ン万円自腹になっちゃうよ?」と言ったところ即決でした。優しい両親にきっと娘も感謝していることでしょう。たぶん。このスマイルが何よりの証拠です。笑さて肝心の治療は、日々歯並びが改善していることを実感でき、娘ともども喜んでいます。矯正器具は意外とすぐ慣れました。ワイヤーの調整などしてもらうと数日は若干の痛みがありますが、歯並びが良くなっている最中なのだと思えて逆に嬉しく(?)なります。のぶしま矯正歯科さんに感謝です。
ジュニア部門優秀賞『仲良しの友達と♡』
遠藤 隼 さん(東京都在住)
【応募コメント】
ダウン症という個性を持ち周りをいつも笑顔にさせてくれる息子です。歯列矯正は妹弟が先に始めていて憧れもありドクターも無理なく進めてくれているのでスムーズに進んでいます。あっという間に歯並びが綺麗になり感激しています。写真は仲良しなお友達と映画デートの後の1枚です。
大会賞『夏祭り』
佐藤 杏 さん(京都府在住)
【応募コメント】
矯正を初めて6ヶ月で驚くほど歯並びが整ってきて、自信を持って歯を見せて笑顔を出せるようになりました!! 装置の調整の後は、痛い時もありますがこれだけ歯並びがよくなってくるのを実感しているので頑張ります!
第52回日本矯正歯科医会大会・京都大会 プログラム
第52回日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会 開催および大会参加募集のお知らせ
【第52回日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会 開催および大会参加募集のお知らせ】
第52回 日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会のご案内(第1報)
第52回 日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会のご案内(第1報)
2023(令和5)年度事業計画および財務諸表
2024(令和6)年度事業計画
vol.35 矯正歯科治療トラブルの大きな原因 ―矯正歯科治療契約―

矯正歯科専門開業医の全国組織である公益社団法人日本臨床矯正歯科医会(会長:陶山 肇)では、2024年3月21日(木)、メディア各社に向けて「矯正歯科治療トラブルの大きな原因 ―矯正歯科治療契約―」と題したセミナーを開催しました。今回は、その内容を踏まえ、治療に際してトラブルになりがちな問題と、その回避策を専門家の話を交えてご紹介します。(記事作成 2024年6月28日)取材・文:冨部志保子(編集・ライター)
近年人気のマウスピース装置を中心に
治療トラブルが増加
矯正歯科治療の広がりとともに増加するトラブル相談
咬み合わせと歯並びの改善を目的に行う矯正歯科治療。安定した咬み合わせを維持することは、歯科疾患の予防につながるとともに、口呼吸の改善や顎関節と咬み合わせのバランス向上など、さまざまなメリットがあります。
こうしたメリットが周知されてきたことで、昨今は「矯正歯科治療=子どもが受ける治療」という、かつての固定観念が薄れ、成長期の子どもからシニアまで、幅広い世代で治療する人が増えてきています。
と同時に、治療契約トラブルも目につくようになりました。その傾向は、日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)が公式ホームページ上に開設している「矯正歯科何でも相談」に寄せられる相談からもみえてきます。
ちなみに、「矯正歯科何でも相談」とは、2004年3月からスタートした無料オンライン相談の窓口のことで、一般の方からメールで寄せられた矯正歯科治療に関する疑問や困りごとに、同会に所属する矯正歯科医がメールで回答するというものです。
開設以来、矯正歯科治療に対する社会の認知度の向上とともに相談件数が増加し、コロナ禍の2020年度は過去最多の461件に。その後、受付方法などの改定によって減少したものの、2023年度も200件以上の相談が寄せられています。

「治療契約に関する問題」が原因のトラブルが、全体の34%
ここからは「矯正歯科何でも相談」に寄せられた相談から、過去5年間のトラブルについて、使用する装置別にみていきます。
矯正歯科治療に使用される装置の代表的なものは「マルチブラケット装置」ですが、ほかにもいくつかの種類があります。その中から、次の5つに絞ってご紹介しましょう。
主な矯正装置

マルチブラケット
歯の表面に歯科用接着剤でブラケット(矯正器具)を貼りつけ、その溝にアーチワイヤー(細い金属線)を通して3次元的に歯を移動させる装置。

リンガルブラケット
歯列の裏側に矯正装置を装着して行う、外からは見えにくい装置。舌側(ぜっそく)矯正装置ともいわれる。

拡大床
薄い入れ歯のような装置に、拡大ネジ(スクリュー)を埋め込み、そのネジを回すことで歯列を広げる装置。患者さん自身で取り外しができる。

機能的矯正装置
口のまわりの筋肉の働きなどを矯正力として利用し、顎の骨格や歯並びを整える矯正装置。患者さん自身で取り外しができる。

アライナー
弾力性のある薄い透明なプラスチックでできたマウスピース状の装置。患者さん自身で取り外しができる。
これらの装置別の相談割合は、次のとおりです。

なお、マルチブラケット装置が装置別相談割合の筆頭となっているのは、矯正歯科治療ではマルチブラケット装置の使用が一般的で、使用する割合が高いためです。では、トラブルの原因は何でしょうか? 同じく、使用装置別にその原因をみていきましょう。
5年間の装置および原因別相談件数
トラブルの 原因 |
マルチ ブラケット |
リンガル ブラケット |
拡大床 | 機能装置 | アライナー | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|
治療技術に 関する問題 |
298 | 27 | 39 | 3 | 121 | 488 |
転医や治療中止に 関する問題 |
67 | 8 | 4 | 2 | 25 | 106 |
治療目的、診断、 治療計画に 関する問題 |
51 | 2 | 14 | 5 | 22 | 94 |
矯正歯科医の 診療姿勢に 関する問題 |
58 | 4 | 4 | 1 | 15 | 82 |
治療費に 関する問題 |
34 | 3 | 6 | 0 | 30 | 73 |
治療リスクに 関する問題 |
42 | 6 | 2 | 1 | 6 | 57 |
院長有事に 関する問題 |
30 | 0 | 3 | 2 | 19 | 54 |
矯正装置に 関する問題 |
6 | 0 | 2 | 1 | 8 | 17 |
患者側の原因など 上記以外の問題 |
8 | 0 | 0 | 0 | 0 | 8 |

この結果を大別すると……

トラブルの原因を大別してみると、最も多いのは、治療の経過や結果への不満など「術者の技量や資質に関する問題」で、次いで転医や治療の中止に関することなど「治療契約に関する問題」となっています。
この中で、今回は見落とされがちな「矯正歯科治療の契約」に焦点をあて、その回避策についてご紹介します。
弁護士・井上先生にうかがいました
矯正歯科の治療契約や治療についての法的解釈

これから矯正歯科治療を始める患者さんがトラブルを回避するには、どうすればよいのでしょうか。矯正歯科医会の顧問弁護士も務める銀座誠和法律事務所の弁護士 井上雅弘先生に、身近な問題事例を踏まえつつ法的な観点からお話しをうかがいました。
「矯正歯科何でも相談」に寄せられたトラブル事例
まずは、「矯正歯科何でも相談」に寄せられたトラブル事例を2つご紹介しましょう。
(ご相談者および頭蓋診療所のプライバシー保護の観点から、実際の相談内容を要約しています)
●事例1:治療をキャンセルしようとしたら、キャンセル料を取られた(20代女性)
【相談内容】
当初、治療するつもりはなかったのですが、いつも通っている歯科医院で矯正の話が進んでしまい、アライナー型矯正の治療費全額を支払いました。その後、院長も若く、矯正の認定医でもないので、不安になりキャンセルをしようとしたら、「もう器具を注文しているのでキャンセル料が 30 万かかる」と初めて言われました。この場合キャンセルしても、本当に30万は戻ってこないのでしょうか?
●事例2:転勤により転医しようとしたら拒否された(40代女性)
【相談内容】
転勤のため転医しようとしたら、転医できないと強く言われました。 「来られなくなるのは自己都合なので中止となり、資料も渡せない」とのことですが、泣き寝入りするしかないのでしょうか? 最初の説明では転勤などあれば、治療先を紹介すると言われたのですが、実際にはそんなこと言ってないとの一点張りです。 資料さえもらえればいいのですが、規定などはないのでしょうか?
「最初にいいましたよね?」
「いえ、聞いていません」
⇒必ず契約書を取り交わしましょう
こうしたトラブルを回避するには、どうすればよいのでしょうか?
「まず、矯正歯科治療の契約は、一般的な医療治療と同様に『準委任契約』になります。これは治療の結果に対するものではなく、治療の過程でその対価を支払うことを約束する契約のことで、契約書などの書面がなくても成立します。つまり、口頭でも契約が成立してしまうので、患者さんは、まずそこに注意が必要です」
口頭で成り立つとはいえ、矯正歯科治療は基本的に自由診療で、治療費も高額。しかも、それなりの治療期間が求められます。そのため、必ず診療契約書を取り交わすことが大切なのですね。
「そうです。患者さんとしては、法的リスクを可能な限り回避するため、こうした契約書を用意している矯正歯科を選択することをおすすめします。また、治療契約書には、目安となる治療期間や料金の総額、内訳、リスクなどを記載されているのが通常です。契約書の内容は十分に確認し、わからないことはその場で矯正歯科医に質問し、理解しておきましょう」
契約書をよく確認するには、ある程度、時間が必要かもしれません。
「契約書を提示されたその場で締結する必要はありませんから、場合によってはいったん持ち帰り、日数をおいて検討するのもよいと思います」
「途中でやめたら返金はないと言われてしまった」
⇒不利益な規定がないか、事前に契約書の確認を
続いて、治療を途中でやめたら返金されないというケースについての法的解釈はどのようなものでしょうか?
「民法上の規定では、受任者(=術者)は、受任事項を履行した後でなければ、報酬を請求できないとされています。よって、途中で治療を終了する場合は、すでに履行した割合に応じてのみ、報酬を請求できます。言い方を変えると、報酬は後払いが原則ということです」
つまり、途中でやめても治療していない部分の返金はされるということですね。ただ、契約書の中には「途中で治療をやめても返金はない」と書かれたものもあるようですが……。
「一般的に矯正歯科治療は患者さんと矯正歯科医の契約なので、『消費者契約法』が適用されます。『消費者契約法』とは消費者の利益を守るための規定なので、矯正歯科医が患者さんにとって不利益な契約を仮に書面で交わしていたとしても、無効になる可能性が高くなります」
では、契約書にどう書かれていたとしても、実際には未治療分は返金される場合が多いということでしょうか?
「法的にはそうなります。ただし、歯科医側は契約書を根拠に返金を拒むことがあり、そうなると無用なトラブルの原因になりますから、契約書を交わすときに、こうした規定がないかを注意して確認しておくことが大切です」
「返金の基準が曖昧で……」
⇒清算目安についても事前にチェックを
次に、治療途中でやめた場合の治療費の清算について。
相談事例の中に、「転医ができないので治療を中止できない」という内容がありましたが、治療途中での転医は実際に難しい問題なのでしょうか?
「医療的な観点からみた場合、今やめるべきではないという考えもあると思いますが、法的な観点でいうと、治療の途中であってもいつでも患者さんは自由にやめることができます」
【注意ポイント2】のところであったように「途中で契約を終了でき、治療費の精算もしてもらえる」ということですね。その際、例えば一括で前払いをした患者さんが、治療が半分程度進んだところで中断した場合、半額を返してもらえるということでしょうか?
「基本的にはそうなりますが、実際には歯科医側としても使用した装置の実費や検査費用といった諸費用がありますから、まったくの半額ではない可能性もあります。いずれにしても、返金の金額は、中断時における実施済みの割合がどれくらいなのかが重要です」
「矯正歯科治療には一律の明確な基準が存在するわけではありませんので、基本的には歯科医師と患者さんとで話し合って決めることになります。それでも解決しない場合、訴訟でも争われることがあります」
「また『アライナー』を用いた治療の場合は、治療開始時にマウスピース状の装置を作製するため、仮に契約締結からすぐに中止を申し出ても、作製した装置の製作料は返金されないので注意してください」
「治療の途中で医療法人が倒産したら?」
⇒分割払いを選択しておくのも一案です
最後に、治療を受けている矯正歯科が倒産・閉鎖などした場合はどうなるのでしょうか?
「さきほどお話ししたとおり、治療の途中で中止した場合は、理論的には払いすぎた治療費は返金されますが、倒産・閉鎖した医療法人からお金を取り返せるかは正直、五分五分といったところです。金融機関や旅行会社が倒産した場合は、利用者を保護・救済する制度がありますが、歯科診療にはそうしたものが存在しません。
では、どうするかですが、やはり『契約書をしっかり見ること』につきます。あとは、診療費は最初に一括で前払いするのではなく、治療の進捗に応じた分割払にするのも一つの方法です」
多くの矯正歯科では分割払いを採用していますが、なかには一括払いのみという診療所もあるようですが。
分割払いに対応しているかどうかは、矯正歯科のホームページで確認できることが多いため、事前に確認しておきましょう。
矯正歯科医会からの提案
治療契約に関するトラブルを未然に防ぐために
ここからは、安心できる矯正歯科治療を受けていただくために、矯正歯科専門開業医の全国組織である矯正歯科医会の取り組みをご紹介します。
■矯正歯科診療所が備えるべき6つの指針
矯正歯科医会では、患者さん自身が信頼できる矯正歯科を見極めるための“受診時の目安”として、6つの指針を掲げています。
指針1頭部X線規格写真(セファログラム)検査をしている
セファログラムは診断のグローバル・スタンダードで、特に子どもの患者さんでは顎顔面の成長バランスや成長方向、量の予測をするために不可欠な検査です。

指針2精密検査を実施し、それを分析・診断した上で治療をしている
矯正歯科治療を行うためには、臨床検査として
①口腔内検査 ②顎機能と咬合機能の検査 ③顎のプロポーション検査 ④筋機能の検査、
また、診断資料の分析として
① 模型分析 ②頭部X線規格写真の分析
などの実施が不可欠です。
指針3治療計画、治療費用について詳細に説明をしている
矯正歯科では、検査結果を詳細に分析した上で診断を行い、治療計画を立案します。
治療計画については、わかりやすい治療のゴールやそのプロセスを患者さんに示しながら、それぞれの患者さんに適した治療装置とその効果,治療期間、第Ⅱ期治療の可能性(子どもの場合)、保定、後戻りの可能性や治療のメリット・デメリットおよび抜歯・非抜歯について説明を行います。
治療費用についても、治療費、調節料、支払い方法(一括・分割)、装置が壊れたときの対応、転医あるいは中止する場合の精算についても詳細説明を行い、患者さんの同意を得てから治療を行います。
指針4長い期間を要する治療中の転医、その際の治療費精算まで説明をしている
本会には治療中に転居等で診療所を変わらざるを得なくなった患者さんに、転居先にできるだけ近い矯正歯科を紹介する「転医システム」があります。
【紹介先】 | 当会所属の矯正歯科専門開業医※治療費の過不足も当会の取り決め目安に沿って精算 |
---|
指針5常勤の矯正歯科医がいる
常勤の矯正歯科医がいることは、以下のようなメリットにつながります。
○治療において画像診断ができる撮影機器などの環境・設備が整っている
○矯正装置が取れてしまったなど器具に不具合があっても、すぐに対応できる
○同じ担当医による一貫治療が行える
指針6専門知識がある衛生士、スタッフがいる
矯正歯科への豊富な経験と知識があるスタッフがいることは、次のようなメリットにつながります。
○矯正歯科医の指導監督のもとに、患者さんへのさまざまな対応が可能となる
○矯正装置を装着している患者さんの口腔衛生指導が行える
○治療中の食事指導が行える
■安心できる矯正歯科治療契約を結ぶための7つの提言
加えて、今回ご紹介したトラブル事例を踏まえ、矯正歯科と治療契約を結ぶ際の注意点を「7つの提言」としてまとめました。
提言1矯正歯科治療を始める前には必ず治療契約書を取り交わしましょう
提言2治療契約書の内容を十分に理解し、納得してから契約しましょう
確認すべき事項① 治療契約や治療費に関連するリスク
確認すべき事項② 治療費
確認すべき事項③ 転医や中止の際の取り扱い
提言3転居やその他の理由で通院できなくなった場合に備えて、転医の方法、治療中止時の治療費の取り扱いを含む、その後の対応について説明を受けましょう
提言4モニター治療、セミナーを利用した相談会などの体裁を取った不適切な治療勧誘にご注意ください
提言5治療契約前に治療費の支払い方法についても確認しましょう
提言6治療契約の内容に変更が生じた場合には、変更箇所を書面で確認しましょう
提言7契約書と領収書を確認・保存しましょう
■やむを得ない場合の転医をサポート
矯正歯科医会では、トラブルを未然に防ぐために治療途中で患者さんがやむを得ず転医する場合は次のことに配慮しています。
- ・転医やその後の治療について、患者さんに十分に説明する
- ・転出する患者さんについては、確実に引き継ぎ医に紹介する
- ・これまでの治療内容、今後の治療方針は確実に引き継ぎ医に伝える
- ・患者さんの転出時は、「治療の進行程度」により、治療費を精算する
■目安となる返金の基準を提示
矯正歯科治療は一つの医療機関で完結することが理想です。それは治療方針・治療費が医療機関によって異なるため、転医することで新たに治療方針が変更する場合やさらなる治療費がかかる場合もあり、ほとんどの場合、治療期間も長引くためです。それでも転医しなければならない場合は、まずその理由を現在の医療機関にお伝えし、改善策を相談することを強くおすすめします。
矯正歯科医会ではマルチブラケット装置を使用して矯正歯科治療を行っている患者さんがやむを得ない理由で治療を中断する場合、診療報酬の精算目安を公開しています。
●永久歯列期のマルチブラケット装置による治療の場合
(既に全額入金となっている患者さんに対する返金割合の目安)
治療のステップ | 返金額判断の目安 |
---|---|
全歯の整列 | 60~70%程度 |
犬歯の移動 | 40~60%程度 |
前歯の空隙閉鎖 | 30~40%程度 |
仕上げ | 20~30%程度 |
保定 | 0 ~ 5%程度 |
●乳歯列・混合歯列期の治療を開始した場合
1)第Ⅰ期治療分のみの治療契約をしている場合
○主訴または第Ⅰ期治療の目標が達せられていれば、治療終了として精算額は0円とする
○主訴が改善されていなかったり、治療の継続が必要と判断されたりする場合には、
現在までの治療内容と今後予想される治療期間を考慮して決定する
2)第Ⅱ期治療(永久歯列期)まで含めて治療費の契約をしている場合
第Ⅰ期治療が終了していれば、精算判断の目安は40%程度とする
■契約書のひな形を作成し提供
矯正歯科医会では、患者さんに不利益が生じないよう、治療契約時に注意すべき点を踏まえたモデル契約書を作成し、所属会員への周知を図っています。
矯正歯科治療契約書のひな形


なお、矯正歯科医会の公式ホームページには、同会に所属する全国の矯正歯科診療所のリストがあります。安心・安全な治療のために、ぜひお役立てください。
第20回ブレーススマイルコンテスト入賞作品発表
第20回ブレーススマイルコンテスト入賞作品発表
第20回を迎えた矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「ブレーススマイルコンテスト」。
今回は「最高のスマイル‼︎ ブレースとともに」をテーマに、全国から330作品が寄せられました。
応募して下さった皆様、ありがとうございました。
9月19日に行われた一次審査の結果、12作品の入賞が決定しました。
一次審査の様子
12作品の中から最優秀賞、優秀賞が皆様の投票によって選ばれ、2025年 2月12日、「第52回日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会」 期間中に表彰される予定です。
下の写真が今回受賞した12作品です
写真とコメントから、あなたにとってのNo.1スマイルを選んで下さい!
投票期間は10月29日(火)~11月20日(水)です。
【入賞作品】
《第20回ブレーススマイルコンテスト 入賞作品》
作品タイトル 『青空のもと、無人島での輝きスマイル!』
応募コメント
「人に見られる仕事をしており、今まで気にしていなかった歯並びを気にするようになりました。歯が綺麗に並んできたある日、その仕事の現場で、「笑顔素敵ですね、なんか歯並び良い!」と人生で初めて褒めてもらい、長い年月が掛かっても取り組んで良かったと思いました。
《第20回ブレーススマイルコンテスト 入賞作品》
作品タイトル 『最高の笑顔』
応募コメント
「小学3年生から現在まで約10年、ずっと矯正器具を着けています。日々綺麗になる歯並びを励みに、毎月の治療の痛みに耐えています。まだまだ私の治療は続く予定ですが、1年半前から矯正を始めた5つ上の姉と励まし合いながら今後も頑張っていきたいと思います。」
《第20回ブレーススマイルコンテスト 入賞作品》
作品タイトル 『Honeymoon in Italy!!!』
応募コメント
「大人になってからの治療で少し抵抗はありましたが、恋愛には支障がなくて良かったです(笑)。辛い時期やストレスを感じることもありましたが、やって良かったと思っています。」
《第20回ブレーススマイルコンテスト 入賞作品》
作品タイトル 『大好き!!』
応募コメント
「おじいちゃんが作った大きなトマトにかじりつくのが小さい頃からの私の夏の風物詩!
治療を始めてもうじき二年。歯が痛くなるときもありますがきれいな歯並びで大人になってもたくさん食べていくためにこれからも治療を頑張っていきます!」
《第20回ブレーススマイルコンテスト 入賞作品》
作品タイトル 『心から笑える日々』
応募コメント
「歯並びについて以前から気にはなっていたものの、仕方がないことと諦め、今さら矯正するのは贅沢かなと思っていました。しかし、自分の歯並びがどんどん変わっていくのが楽しくて、鏡を見るのが嬉しかったです。」
《第20回ブレーススマイルコンテスト 入賞作品》
作品タイトル 『親子でスマイル』
応募コメント
「父の私が先に矯正を始め、娘にも「やってみたら?」と勧めてみました。娘は高三から大学生活にかけて矯正器具が着くことに抵抗があった様子でしたが、「今ならまだ親が費用出してあげるよ」、「社会人になったら毎月ン万円自腹になっちゃうよ?」と言ったところ即決でした。優しい両親にきっと娘も感謝していることでしょう。たぶん。このスマイルが何よりの証拠です。笑 さて肝心の治療は、日々歯並びが改善していることを実感でき、娘ともども喜んでいます。矯正器具は意外とすぐ慣れました。ワイヤーの調整などしてもらうと数日は若干の痛みがありますが、歯並びが良くなっている最中なのだと思えて逆に嬉しく(?)なります。のぶしま矯正歯科さんに感謝です。」
《第20回ブレーススマイルコンテストジュニア部門 入賞作品》
作品タイトル 『なかよし姉妹』
応募コメント
「前歯がきれいに揃ってきたので嬉しいです。」
《第20回ブレーススマイルコンテストジュニア部門 入賞作品》
作品タイトル 『仲良しなお友達と♡』
応募コメント
「ダウン症という個性を持ち周りをいつも笑顔にさせてくれる息子です。歯列矯正は妹弟が先に始めていて憧れもありドクターも無理なく進めてくれているのでスムーズに進んでいます。あっという間に歯並びが綺麗になり感激しています。写真は仲良しなお友達と映画デートの後の1枚です。」
《第20回ブレーススマイルコンテストジュニア部門 入賞作品》
作品タイトル 『水色と黄色のカラフルスマイル!』
応募コメント
「私は矯正歯科治療をすると決まった時、ブレースをつけることに憧れていたので、不安はなくむしろ嬉しかったんです。最初は痛くて好きな物も食べられなかったですが、だんだん慣れてきて、歯並びもとても良くなったことを自分でも実感しています!ブレースの色が選べたのも楽しくて、今月は、私の好きな水色と黄色のブレースにしてもらいました♪ 長野の夏の景色とマッチして、とても素敵な笑顔を撮ってもらいました!」
《第20回ブレーススマイルコンテストジュニア部門 入賞作品》
作品タイトル 『今日も元気に「行ってきまーす!」』
応募コメント
「小学校2年生から歯科矯正をスタート。当初は「学校の友達に何か言われるかも、恥ずかしい」と不安を抱え登校する日々、給食時の装置脱着もトイレでこっそり行うほどでした。しかしそんな心配はどこへやら、みるみるうちに整ってキレイになってゆく歯並びに自信がつき、今ではこんなビックスマイルも余裕です!毎日笑顔で登校しています「行ってらっしゃい!」」
《第20回ブレーススマイルコンテストジュニア部門 入賞作品》
作品タイトル 『仕上げして〜』
応募コメント
「矯正器具が常に気になる毎日を過ごす事になったらどうしようと不安でしたが、今では仕上げの前に自分で鏡を見て矯正器具の隙間の食べかすを取ることが楽しいようで、楽しい?と聞くと「仕上げして〜」と笑っていました。まるで器具を楽しんでいるようでした。」
《第20回ブレーススマイルコンテストジュニア部門 入賞作品》
作品タイトル 『矯正しててもいくらでも食べれちゃうよ〜』
応募コメント
「自分も昔矯正治療をしており、とても痛い記憶しかなかったので、今回こんな小さな子が矯正治療をすることにとても不安を感じていました。しかし、全く痛くないみたいで、治療のあとも大好きな物が食べれて幸せそうです。」
第20回ブレーススマイルコンテスト 作品募集開始!~募集は終了しました~
第20回ブレーススマイルコンテスト 作品募集開始!
~:『最高のスマイル‼︎ ブレースとともに』~
募集期間:2024年7月1日(月) ~ 8月31日(土)
矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「第20回 ブレーススマイルコンテスト」の作品募集を 2024年7月1日(月)から8月31日(土)まで行います。
本コンテストの今年のテーマは『最高のスマイル‼︎ ブレースとともに』です。
下記募集要項をご覧いただき、奮ってご応募下さい
第19回キッズ部門最優秀賞 受賞作品
『第 20 回ブレース スマイル コンテスト 募集要項』
テーマ | 『最高のスマイル‼︎ ブレースとともに』 |
募集期間 | 2024年 7月 1日(月)から 8月 31 日(金) ※締切日必着 |
応募条件 | ★応募者が被写体であり、矯正歯科治療中の方。応募者のブレース〈矯正装置〉がはっきりと写っていること。 ★受賞の対象となるのは、応募者のみとなります。〈被写体は複数人可〉 ★今後、日本臨床矯正歯科医会、日本歯科矯正器材協議会が行う啓発活動にご協力いただける方。 ★応募作品はお一人につき1点のみとさせていただきます。 ※複数名でのご応募は不可とします。 |
応募方法 | デジタル写真データ(JPEG/PNG)でご応募ください。
<デジタル写真データの応募方法> ○必要事項: |
各賞 | ※ご応募いただいた作品から入賞12作品(予定)を選出後、下記の各賞を選考します。 ★最優秀賞(1名) ★優秀賞(1名) ★大会賞(1名) |
賞金 | ★最優秀賞(一般部門・ジュニア部門)各1名:賞金7万円 ★優秀賞(一般部門・ジュニア部門)各1名:賞金3万円 ★大会賞(1名):賞金3万円 ★入選作品応募者にはQUOカード5,000円分進呈 |
受賞者発表 | 11月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で入賞12作品(予定)を公開予定。12月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で最優秀賞、優秀賞、大会賞等の発表を予定しています。 (日本臨床矯正歯科医会ホームページhttp://www.jpao.jp)※発表後、最優秀賞、優秀賞、大会賞受賞者の皆様には、2025年実施予定の表彰式へご招待させていただきます。またその他の受賞者の皆様にもご招待のご連絡をさせていただく場合がございます。 |
注意事項 | ※撮影者の方、また撮影時以外のマスクの着用など、新型コロナ感染症に十分にご留意ください。 ※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)の使用及び著作権は日本臨床矯正歯科医会に帰属し、当会の書籍などの出版物やウェブサイト、PR・プロモーションのために使用させて頂きますので、あらかじめご了承ください。なお、応募作品の返却はいたしません。 ※応募作品を日本臨床矯正歯科医会の出版物やウェブサイト、PR・プロモーション活動等に使用する場合、必要に応じ画像のトリミングや色調の補正等の加工を行う場合があります。 ※第三者の権利(著作権、肖像権など)を侵害する作品は応募できません。応募作品に著作権や肖像権の問題が発生致しましても、当会はその一切の責任を負わないものとし、その責任・解決はすべて応募者に帰属するものと致します。 ※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、日本臨床矯正歯科医会の主催する催し、広報発表資料や広報誌、作品集等の出版物、ポスター・チラシ、ウェブサイト等で使用する場合がございます。また、応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、日本臨床矯正歯科医会が認めるメディア、協力団体等に提供する場合がございます。作品の使用にあたっては、応募者の氏名や年齢、居住都道府県の表示を行う場合がございます。 ※応募作品の写真の使用を除き、応募に関する個人情報は、本コンテストに関連する業務(賞の発表や連絡を含む)以外には使用いたしません。 ※本コンテストにご応募いただいた皆様には記念品として、応募作品を掲載した記念ポスターをお渡ししております。住所・連絡先の不明により記念ポスターが返送された場合、再送はいたしませんのでご了承ください。 |
後援 | 日本歯科矯正器材協議会 |
問い合わせ先 | 日本臨床矯正歯科医会 第20回ブレース スマイルコンテスト応募事務局 E-mail:brace-smile-contest@jpao. |
第20回ブレーススマイルコンテスト応募チラシはこちら
Instagram「ブレーススマイル2024」でも情報発信中!
vol.34 素敵な笑顔にまっしぐら!「第19回ブレーススマイルコンテスト」表彰式レポート

矯正歯科専門開業医の全国組織である公益社団法人日本臨床矯正歯科医会(会長:陶山 肇)が
2005年から開催している「ブレーススマイルコンテスト(通称:ブレスマ)」。
それは名前が示すとおり、矯正歯科治療中の方を対象にした笑顔のフォトコンテストです。
今回のトレンドウォッチでは2024年2月21日(水)に行われたブレスマ表彰式の様子と受賞者の声を通して、
矯正歯科治療によって生まれる“素敵な笑顔”の秘密に迫ります!(記事作成 2024年4月18日)取材・文:冨部志保子(編集・ライター)
受賞作品が選ばれるまで
応募総数は、全国の6歳から65歳までの359点!
コロナ禍が終わり、約3年間続いたマスクの着用義務が解除された昨春以降、「口もと(=歯並び)が気になる」という人が増えています。
そこで検討されるのが、矯正歯科治療です。
よく噛める安定した咬み合わせは、見た目が美しいだけではなく、健康に生きるための土台となるもの。技術や矯正器材が進化した今、歯周組織が健康であれば矯正歯科治療は年齢を問わずに受けることができ、よく噛める整った歯並びを手に入れることができるのです。
19回目を迎えた今回の「ブレスマ」でも、こうした世の中の矯正歯科治療への理解の広まりを受け、全国の6歳から65歳までという幅広い年齢層の方から、359作品もの治療中のスマイルフォトが寄せられました。

どこかで目にしたことがあるのでは?
第19回の応募テーマは「素敵な笑顔にまっしぐら!」。このテーマを表現した作品は、それぞれに個性的です。
特に今回は、これまで1作品のみの選出だった最優秀賞が【一般部門】と【キッズ部門】に分かれたことで計2作品が選出されることとなり、応募者の年代がこれまで以上に広がりました。
また、インスタグラムなどSNSでの告知によってブレスマの認知度が高まったことで、主催する日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)の会員診療所以外の矯正歯科や、大学病院で治療を受けている患者さんからの応募が全作品中65作品と増加したのも今回の特徴です。
こうした中、受賞作品はどのようなプロセスを経て選ばれたのでしょうか? さっそく振り返ってみましょう。
一次審査で入選12作品が決定
事務局に集まった応募作品は、まず一次審査にかけられます。
今回、一次審査が行われたのは2023年9月21日(木)。全応募作品(写真とコメント)をテーブルの上に並べ、関係者らが1点1点をじっくりと見たうえで、12点の入選作を選出していきます。審査には、日本歯科矯正器材協議会、日本矯正歯科学会、日本学校歯科医会、東京都学校歯科医会、全国養護教諭連絡協議会の代表者の方々にお集まりいただきました。
皆さん、それぞれの立場で矯正歯科治療や歯の健康にかかわる方ばかりのため、机の上にずらりと並ぶ“ブレスマフォト”を前に、和やかなムードです。「この写真、いいですね」「この応募コメント、感動します」などと一つ一つの作品の前で足を止め、じっくり目を通しながら審査が続きました。そして全員で投票を行い、入選12作品が選出されました。

一次審査を通過した12作品は二次審査へとまわります。
今回は「第82回日本矯正歯科学会」(11月1日~11月3日)の期間中、入賞作品をパネル展示し、web投票を実施。加えて、11月1日~5日には一般からの厳正なweb投票を行い、第19回の最優秀賞2作品が選出されました。
※大会賞の選出は後日。

段階を踏み、審査する側も真剣かつ楽しみながら、受賞作品を選ぶのは毎年のこと。選ばれた作品はもちろんですが、残念ながら選ばれなかった作品にも、写された笑顔には輝くような未来への期待が込められていたのが印象的でした。
※応募していただいたすべての方には、後日、ブレスマ記念ポスターが進呈されました。
打ち合わせとリハーサルを経て本番へ

そして、迎えた2024年2月21日(水)。
「第19回ブレーススマイルコンテスト」の表彰式当日です。今回の開催場所は、JR長野駅直結の「ホテルメトロポリタン長野」。

表彰式は午後2時50分からの予定ですが、運営にあたる広報委員の先生たちは少し早めに集まり、全体の進行をチェックしながら、会場脇の控え室で受賞者の到着を待ちます。
午後12時、受賞者の梶川慶人さん(キッズ部門最優秀賞)と平林よし子さん(大会賞)がご到着。その後、全体の流れの確認や表彰式のリハーサルなどを行い、関係者全員で本番に備えます。

※今回は残念ながら大川浩子さん(一般部門最優秀賞)はお仕事のご都合でご欠席ですが、事前にオンラインでお話をうかがうことができました。後ほどご紹介します!
あたたかな拍手と笑顔があふれた表彰式
「ブレスマ」の輪を、これからも
舞台上でのリハーサルが終わると、いよいよ表彰式の始まり。
会場には続々と人が集まります。


佐藤國彦先生
最初にステージに立ったのは、矯正歯科医会副会長・佐藤國彦先生。
その挨拶の中で、日本で生まれた「ブレスマ」が今日までの間に台湾、韓国、フィリピン、シンガポールと世界に広がっていることが紹介され、来年第20回という節目のときを迎えるのを機に、今後ますます大切に育てていきたいという決意が語られました。
続いて、「第19回ブレスマ」への応募が最も多かった会員診療所の発表です。
今回の「最多応募医院」は、30名の患者さんが応募した福岡県の「ながやま矯正歯科クリニック」です。実は、同診療所の受賞は昨年に続いて2年連続。副院長の永山哲聖先生がステージに上がると、あたたかな拍手が起こりました。
永山哲聖先生からのメッセージ
当診療所では、以前から応募期間中、待合室に「ブレスマ」ポスターを掲示しているほか、院長や私から患者さん一人一人に「ブレスマ」への応募をお願いし、リーフレットをお渡ししています。そしてダブってお伝えすることがないように、すでにお願いをした患者さんにはカルテに「ブレスマOK」と書き込むようにしています。このコンテストは患者さんのモチベーション向上に非常に役立つと思うので、これからも続けていくつもりです。

大会賞は、長野県在住の平林よし子さん
そして、いよいよ受賞者の表彰です。
まずは開催地である長野支部の先生方が選んだ大会賞の表彰から。
壇上のスクリーンに大きく映し出されたのは、陽ざしの中でご主人との仲睦まじい写真が印象的な平林よし子さん(ひらばやし・よしこ)さん(61歳)の作品『背中を押してもらって』です。

お二人ともリラックスした、よい表情。ふだんからの関係のよさがこの一枚に現れているようです。ご主人からのひと言で治療をスタートし、将来の夢も広がったという平林さん、受賞おめでとうございます!
キッズ部門最優秀賞は、愛知県在住の梶川 慶人さん
続いては、キッズ部門最優秀賞に選ばれた愛知県在住の梶川 慶人(かじかわ・けいと)さん(10歳)の作品『暑さにも負けない笑顔!』です。

作品タイトルどおりの輝く笑顔は、それだけでインパクト十分。その清々しい表情からは、矯正歯科治療が日常の中にすっかり溶け込んでいることが伝わってきます。梶川さん、受賞おめでとうございます!
優秀賞2作品目は、大阪府在住の小川友子さん
そして最後に、一般部門最優秀賞の発表です。
今回、数ある応募作品の中から選ばれたのは、三重県在住の大川浩子さん(46歳)の作品『矯正治療に年齢は関係ない!』です。

主治医を通して賞状と賞金が送られます
著名な書家の「楽」という字のそばでヒマワリのお花となった大川さん。微笑みを浮かべた口もとには、ブレースがしっかりと装着されています。お顔と口もとに自然と目がいく演出が素晴らしいこの作品、見ているこちらまで明るい気持ちになってきます。
大川さん、受賞おめでとうございます!
第19回ブレーススマイルコンテスト受賞者の皆さんにうかがいました
表彰式ではこの後、受賞者の皆さんとのクロストークが行われ、治療への想いがそれぞれの言葉で語られました。実は、本番に先立ち、受賞者の皆さんには事前にお話をうかがっていました。ここでは、その事前インタビューを通して、表彰式では語られなかった本音も交えつつ受賞者の素顔に迫ります。
ブレースは、
第二の人生を楽しむ私の相棒です一般部門 最優秀賞 大川 浩子さん(三重県/62歳)

受賞した写真は、どういうシュチュエーションで撮られたものですか?

『矯正治療に年齢は関係ない!』
撮影した場所は、自宅です。車庫にとめてある愛車のキャンピングカーの前で撮りました。もともと私は物流会社を経営していたのですが、還暦を機に息子に社長の座を譲ることにして、退職金代わりに手に入れたのが、このキャンピングカーです。今の私にとって、愛車で一人旅をする時間が何よりの楽しみになっているので、この車の前で撮るのが一番自分らしいと思いました。
ただ、こんなふざけた写真で最優秀賞がいただけるなんて思ってもみませんでした。光栄です。
キャンピングカーで一人旅、素敵ですね
ありがとうございます。私はこれまで両親と義理の両親の4人を同時に介護していた関係で、地元の三重県から外に出ることができなかったのですが、4人を無事に看取ることができ、社長業もしっかり次の世代に引き継ぐことができたので、今度は自分の時間を楽しもうと思って旅をしています。旅先では道の駅に泊まったり、各地の温泉を楽しんだり。いろんなお友達もできましたよ。
矯正歯科治療も、大川さんがずっとしたかったことなのでしょうか?
そうです。応募コメントに書いたように、もともと私の歯並びはリアス式海岸のように入り組んでいて、とりわけ下の歯はガチャガチャでした。ですから、笑うのが苦手でしたね。特に大きな口を開けて笑うとガチャガチャの歯が見えるので、思いっきり口を開けて笑うことができませんでした。
それで50代の頃、取り外しのできるプレート状の装置をつけて矯正歯科治療を始めることにしたんです。3年ほど装置を使いましたね。でも、ちょっと油断してはめずにいると、また元に戻ってしまったりして、なかなかきちんと歯が揃わなくて。そんなとき、趣味の乗馬を通して矯正歯科の先生と出会い、相談してみたところ、「あなたには、その治療法は合わないですよ』といわれて。それで3年ほど続けた治療をいったん、やめることにしたんです。
それは大変でしたね。その後に再び矯正歯科治療を始めたのですね
はい。その矯正歯科の先生から「今の歯並びを放置していると顎関節症になって、食事がおいしくとれなくなるかもしれませんよ」と言われたので、それは困ると。というのも、私は昔から120歳まで健康に生きることが目標なんです。そこには自分の歯でよく噛んで、おいしく食事を楽しむことも含まれているので、これは絶対に治さなきゃと思いました。
治療を始めてみて、いかがですか?
ちょうど今、ブレースをつけて1年半経ったところです。先生からは治療前に「60歳からの治療は痛いかもしれませんよ」と言われましたが、「2年ほど我慢すればキレイな歯並びになって、おいしいものをよく噛んで食べられる健康が手に入るなら、多少の痛みなんて気になりません」と答えて今に至ります。結局、痛みは思ったほどではありませんでした。最初の頃は毎月の通院でワイヤーを調整してもらった後に少しは感じましたが、そういうときは早めに眠るなど、痛みに意識を向けないように過ごしていました。治療の痛みは“慣れ”。慣れてしまえばこっちのものです。
大人の場合、矯正装置をつける前にむし歯や歯周病の治療をする方も少なくはないですが、大川さんはいかがでしたか?
私の場合は、親知らずが2本、斜めに生えていたので、口腔外科に入院して抜いてもらいました。ブレースをつけたのはその後です。大変でしたが、私は元来、考え方がポジティブなので、これを乗り越えればキレイな歯が手に入ると思い、治療する気持ちは揺らぎませんでした。
今、治療はどのような段階なのでしょう?

上下の歯に顎間ゴム(※)をかけて顎のゆがみをとってもらっているところです。ゴムは歯磨きと食事のときだけ外し、後はつけておくので、外した後にちゃんとつけるのは私の役目。忘れないように、ちゃんとつけていますよ。つければつけただけ、歯並びがキレイに仕上がりますから。おかげさまで、今年の夏前にはブレースが取れる予定です。
※顎間ゴム=主に上下顎の咬み合わせを補正するために使う小さな輪ゴム。
最後に、今、矯正歯科治療を検討中の方にメッセージをお願いします

今、矯正歯科治療を考えている人がいたら、ぜひやってみてほしいですね。若いうちにするほうが、もしかしたら治療が楽で、お金も安く済むかもしれませんが、やりたいと思ったときが始めどきです。50代からでも60代からでも、きちんと治療をすれば健康が手に入るし、美しい歯並びで笑える人生になります。口もとの印象って大きいので、そこが整うと女性は美人に、男性はハンサムになって魅力アップできますよ。
カラーゴムの色を自分で決めて
治療生活を楽しんでいます!キッズ部門 最優秀賞 梶川 慶人さん(愛知県/10歳)

受賞の知らせを聞いたときは、どう思いましたか?
うれしかったです。とれたらラッキーかなあと思っていたけど、本当にとれるとは思っていなかったので。応募した写真は、去年の夏、所属しているクラブチームのサマーフェスティバルで試合の後に、お母さんに撮影してもらったものです。試合で勝って、優勝がほぼ決まりっていうときだったので、自然に笑顔になりました。
★お母さま談:以前から「ブレスマ」のことは知っていて、息子が治療中に絶対応募しようと思い、いろんな写真を撮っていました。その中で、この写真はベストショット(笑)。ですから、選んでいただいてとてもうれしいです。
それでいい笑顔なのですね! サッカーはどれくらい続けているのでしょう?
幼稚園の頃からなので、もう7年くらい続けています。今のポジションはボランチっていって、攻撃も守備もする、一番よく走るポジションです。ブレースをつけていても特に困ることはなく、ふつうに練習も試合もできました。
ところで、治療する前は、どんな歯並びだったのですか?

上下の前歯の咬み合わせが逆で、ちょっと受け口ぎみでした。それに上の歯がデコボコしていました。
★お母さま談:矯正歯科の先生には、このまま放置すると永久歯が顎に入りきらないといわれました。それで今は顎を少し広げて歯が並ぶスペースをつくっている状態です。早めに治療を始めたおかげで、ブレースをつけて2~3か月で、前歯の咬み合わせが正常になりました。
下の娘も受け口ぎみで、慶人と似た歯並びなので同じ矯正歯科に通わせているところです。
受け口は早めの治療が肝心といいますから、よい選択でしたね。
慶人くんは、矯正歯科治療を始めることに対してどんな思いがありましたか?
いやじゃなかったです。歯並びも悪かったし、それが治るならいいなと思いました。それに、治療も痛そうじゃないなと思ったので。
実際に治療を始めてみて痛みはなかったですか?
ブレースをつけたのは去年の8月ですが、痛くなかったです。最初のときから全然平気でした。
★お母さま談:慶人は痛みに弱いほうなのに、一度も「痛い」と言ったことがなく、最初のときから普通にご飯も食べることができました。もしかすると先生が痛みを感じにくいようにゆっくりと歯を動かしてくださったのかもしれません。おかげで慶人の中では「矯正歯科治療=楽しいもの」になっていて、毎日鏡で自分の歯を見て楽しんでいます。
今日もカラーゴム(※)をつけていますね。
通院のたびに色を変えたりしているのですか?

はい。通院の前に、ブレースつけるカラーゴムを何色にするかを考えるのが楽しいです。
これまでにしたのは赤とか黄色。今日は表彰式のために青にしてみました。
★お母さま談:「ブレスマ」での受賞で自信がついたのか、それまではずっと透明のゴムだったのに、急に「カラーゴムにしたい」と言い出して、毎回いろんな色を楽しんでいます。その意味でも、今回の受賞は前向きに治療を受けるよいきっかけになったと思います。
※カラーゴム:ワイヤーをブラケットに固定するための小さなゴムのこと。
「百聞は一見にしかず」。
思い切って治療をして、本当によかった大会賞 平林 よし子さん(長野県/61歳)

応募コメントを読むと、ご主人の言葉から治療を始めたということですね
そうなんです。矯正歯科治療は若い人がするものという先入観があったので、きっと私は歯並びが悪いまま老後までいくんだろうと思っていました。
そんなとき、主人が「歯並びが悪いままだと歯が長持ちしないから、矯正歯科治療を受けてみたら?」と言ってくれて。そこから治療を考え始めました。
もともとはご自分の歯並びが気になっていたのですか?
左右に八重歯があって、歯に対してあごが小さく、下の前歯が重なっていたので、気にはなっていましたね。歯磨きもしづらかったし、頬の内側の肉をよく噛んで口内炎もできやすかったので。ただ、自分の歯並びのことで思い悩んでいたというほどでもありません。ですから主人の言葉を聞いたときは「え、今さら?」と思いました。
それから大人の矯正歯科治療ってどんなものかしらとインターネットで調べたのですが、年齢の高い人の症例はあまり出てこなくて。矯正歯科医の「何歳になっても治療はできる」という言葉はありましたが、何歳っていくつだろう? と(笑)。それで、まずは口コミを参考に、通いやすい矯正歯科に相談に行ってみることにしました。
矯正歯科に行ってみて、いかがでしたか?
新しい発見がありました。私はそれまで歯のガタつきしか気にしていませんでしたが、先生に、咬み合わせもずれていると言われて。噛むことに支障はありませんでしたが、そうなんだと驚きましたね。
あと、これはブレースをつける前に抜歯をしたときのことですが、抜いた歯の両側の歯に初期むし歯があったのも驚きでした。自分では歯磨きをしっかりしていたつもりだったので。それからブレースをつけての治療中には、安息時の舌の位置が通常より下がっていることも指摘されました。この状態だと歯並びを治しても、またもとに戻りやすいからと、今、舌の癖を治すトレーニングもしています。
ブレースをつける前には5本の抜歯もされたのですね。
治療を始めるにあたって不安な点などはありましたか?

ブレースをつけてむし歯にならないかとか、5本の歯を一度に抜くのが怖いからどうしたらいいかとか、当初はいろいろありましたが、そのつど先生に相談し、先生もとことん話を聞いてくださったので、一つ一つ自分で納得したうえで進んでいけました。
矯正歯科治療について、改めて今どんなふうに思いますか?

最初は、ガタつきさえ治ればいいので、部分矯正でも構わないと思っていたのですが、さっきお話ししたように咬み合わせに問題があることがわかり、全部の歯にブレースをつけての治療になりました。結果として、その選択はとてもよかったと思っています。本格的な治療をしたからこそ気づけたことがたくさんありましたから。歯並びが悪いまま年齢を重ねていたら、大変なことになっただろうなと思います。
今は治療を始めて丸3年経ち、ブレースにも慣れ、硬い食べものでも噛み切ることができます。ただ、食事ではブレースに引っかかりやすいパスタは避けています。治療が終わったら、友達とゆっくりパスタランチを楽しみたいですね。
※受賞者の年齢は作品応募時のものです。
歯と歯並びのニューズレターvol.14
「歯と歯並びのニューズレターVol.14」PDFデータはこちらから取得できます。
院内に掲示したり、患者さんやお知り合いの一般歯科へ配布したりするなどしてご活用下さい。
日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会のお知らせ (再)
2024(令和6)年4月25日
会員各位
公益社団法人日本臨床矯正歯科医会
会長 陶山 肇
日本臨床矯正歯科医会2024年度通常総会・6月例会のお知らせ (再)
拝啓
陽春の候、皆様におかれましてはお健やかにご活躍のことと存じます。
さて、日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会を2024年6月12日(水)13日(木)に、大阪ガーデンパレスにて開催いたします。例会では会員の皆様に有益な情報や体験を得ていただけるように配慮したプログラムになっておりますので、是非皆さまでご参加いただきますようお願いいたします。
敬具
日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会 開催要項
開催日:2024(令和6)年6月12日(水)・13日(木)
12日(水)12時50分より受付開始の予定
会場:大阪ガーデンパレス 〒532-0003 大阪市淀川区西宮原1-3-35
TEL:06-6396-6211(代)
https://www.hotelgp-osaka.com/
メイン会場 2階「桜・桐」 症例展示会場 2階「桜・桐」
スタッフ会場 2階「松」 懇親会 2階「松」
交通アクセス:新大阪駅から無料シャトルバスで3分。新大阪駅北口から徒歩10分
シャトルバスご利用の際には下記の案内をご利用ください
https://www.hotelgp-osaka.com/access/
※2022年に開催した会場とは異なります
■ 大会参加費:事前申込み2024(令和6)年6月3日(月)17:00まで
事前/当日
正会員: 無料
準会員: 6,000円/ 7,000円
会員家族(歯科医師)・勤務医: 5,000円/ 6,000円
会員診療所スタッフ(スタッフプログラム): 6,000円/ 7,000円
会員外大学関係者: 5,000円/ 6,000円
会員外(今後入会を考えているもの): 15,000円/16,000円
懇親会: 8,000円/ 9,000円
プログラム集(当日購入): 500円
- 申込時の注意事項
6月3日(月)17:00が締め切りですので、期限までに下記ウェブサイトにてお申し込みください。また、参加費の振り込みがない場合でも、名札作成のため必ずお申し込みください。
*参加申し込み方法はウェブサイトからの申し込みとなります。ウェブサイトからのお申し込みが困難な場合には、下記の問い合わせ先までご連絡ください。
以下のウェブサイトからお申込みください。
http://www.kokuhoken.or.jp/form/jpao/reikai/
*上記ウェブサイトでは参加申込と参加費の決済を合わせて行うことができます。
■ 2024(令和6)度通常総会・6月例会 参加申込に関するお問い合わせ先
〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9 Tel:03-3947-8761/Fax:03-3947-8873
(一財)口腔保健協会 コンベンション事業部内 日本臨床矯正歯科医会事務局
日本臨床矯正歯科医会 2024(令和6)度通常総会・6月例会 プログラム
- 受 付 1日目12時50分~
- 開 会 式 13時20分~13:30
- 通 常 総 会 13時30分~
- 新会員紹介(渉外委員会) 会員協議会終了後
- 学術委員会プログラム1
隣接医学講演「小児歯科医の視点から見た早期矯正歯科治療とその限界」
石谷徳人先生(いしたに小児・矯正歯科クリニック)
- 学術委員会プログラム2
アンコール賞受賞者発表
「口唇口蓋形成術のみを受けた中高年の両側性唇顎口蓋裂症例」
大澤雅樹会員(中四国支部)
「Angle classⅡDiv.1,下顎後退,過蓋咬合及び左側鋏状咬合症例」
犬童寛治会員(九州支部)
- 研究倫理審査委員会プログラム
「研究倫理審査を受けるにあたっての注意点について」
横田俊明会員(学術委員会)
- 社会医療委員会プログラム
「アライナー矯正治療で見落としやすい間違った矯正治療のゴール」
藤山光治会員(社会医療委員会)
- 編集委員会プログラム
「「投稿の手引き」および「投稿要領」の改訂のお知らせ」
石川剛会員(編集委員会)
- 医療管理委員会プログラム1
「医療機関のサイバーリスクの現状とその対策について」
白川靖博様(東京海上日動火災保険株式会社 医療・福祉法人部 営業第二チーム)
- 医療管理委員会プログラム2
「2023 JpAO サーベイ」
岩村博満会員(医療管理委員会)
- 広報委員会プログラム1
「患者説明用ツールの現状と今後について」
藤田昌樹会員(広報委員会)
- 広報委員会プログラム2
「第20回ブレーススマイルコンテストへ向けて」
清水唯行会員(広報委員会)
- スタッフプログラム1 (会場:2階「松」)
「はじめてのNISA、iDeCo」
久保朋子先生(金融・証券インストラクター)
- スタッフプログラム2 (会場:2階「松」)
「良好なコミュニケーションのための“スマイルトレーニング”」
舩木純三先生(神奈川支部)
- 症例展示 (会場:2階「桜・桐」)
- 懇親会 (会場:2階「松」)
- 新会員オリエンテーション (会場:4階「401会議室」) 対象:新会員
- 支部長会 (会場:4階「401会議室」) 対象:各支部支部長または副支部長
- 大会連絡会 (会場:4階「401会議室」) 2日目閉会式終了後
- 第52回日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会案内(近畿北陸支部)
- 閉 会 式
※矯正歯科医会HPにも随時情報を掲載していきますので、ご確認ください。
日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会 日程表
日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会 日程表
日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会のお知らせ
2024(令和6)年3月30日
会員各位
公益社団法人日本臨床矯正歯科医会
会 長 陶山 肇
日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会のお知らせ
拝啓
早春の候、皆様におかれましてはお健やかにご活躍のことと存じます。
さて、日本臨床矯正歯科医会2024年度通常総会・6月例会を2024(令和6)年6月12日(水)・13日(木)に、大阪ガーデンパレスにて開催いたします。例会では会員の皆様に有益な情報や体験を得ていただけるように配慮したプログラムになっておりますので、是非ご参加いただきますようお願いいたします。
敬具
日本臨床矯正歯科医会2024(令和6)年度通常総会・6月例会開催要項
開催日:2024(令和6)年6月12日(水)・13日(木)
12日(水)12時50分より受付開始の予定
会場: 大阪ガーデンパレス(大阪) 〒532-0003 大阪市淀川区西宮原1-3-35
TEL:06-6396-6211(代)
https://www.hotelgp-osaka.com/
メイン会場 2階「桜・桐」 症例展示会場 2階「桜・桐」
スタッフ会場 2階「松」 懇親会 2階「松」
交通アクセス:新大阪駅から無料シャトルバスで3分。新大阪駅北口から徒歩10分
シャトルバスご利用の際には下記の案内をご利用ください
https://www.hotelgp-osaka.com/access/
※2022年に開催した会場とは異なります
■ 大会参加費:事前申込み2024(令和6)年6月3日(月)17:00まで
事前/当日
正会員: 無料
準会員: 6,000円/ 7,000円
会員家族(歯科医師)・勤務医: 5,000円/ 6,000円
会員診療所スタッフ(スタッフプログラム): 6,000円/ 7,000円
会員外大学関係者: 5,000円/ 6,000円
会員外(今後入会を考えているもの): 15,000円/16,000円
懇親会: 8,000円/ 9,000円
プログラム集(当日購入): 500円
- 申込時の注意事項
6月3日(月)17:00が締め切りですので、期限までに下記ウェブサイトにてお申し込みください。また、参加費の振り込みがない場合でも、名札作成のため必ずお申し込みください。
*参加申し込み方法はウェブサイトからの申し込みとなります。ウェブサイトからのお申し込みが困難な場合には、下記の問い合わせ先までご連絡ください。
以下のウェブサイトからお申込みください。
http://www.kokuhoken.or.jp/form/jpao/reikai/
*上記ウェブサイトでは参加申込と参加費の決済を合わせて行うことができます。
■ 2024(令和6)年度通常総会・6月例会 参加申込に関するお問い合わせ先
〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9 Tel:03-3947-8761/Fax:03-3947-8873
(一財)口腔保健協会 コンベンション事業部内 日本臨床矯正歯科医会事務局
日本臨床矯正歯科医会 2024(令和6)年度通常総会・6月例会 プログラム
- 受 付 1日目 12時50分~
2日目 9時00分~
- 開 会 式 13時20分~13:30分
- 通 常 総 会 13時30分~
- 新会員紹介(渉外委員会) 会員協議会終了後
- 学術委員会プログラム1
隣接医学講演「小児歯科医の視点から見た早期矯正歯科治療とその限界」
石谷徳人先生(いしたに小児・矯正歯科クリニック)
- 学術委員会プログラム2
アンコール賞受賞者発表
「口唇口蓋形成術のみを受けた中高年の両側性唇顎口蓋裂症例」
大澤雅樹会員(中四国支部)
「Angle classⅡ、1類上顎前突(下顎後退型)」
犬童寛治会員(九州支部)
- 研究倫理審査委員会プログラム
「研究倫理審査を受けるにあたっての注意点について」
横田俊明会員(学術委員会)
- 社会医療委員会プログラム
「アライナー矯正治療で見落としやすい間違った矯正治療のゴール」
藤山光治会員
- 編集委員会プログラム
「「投稿の手引き」および「投稿要領」の改訂のお知らせ」
石川 剛会員(編集委員会)
- 医療管理委員会プログラム1
「医療機関のサイバーリスクの現状とその対策について」
白川靖博様(東京海上日動火災保険株式会社 医療・福祉法人部 営業第二チーム)
- 医療管理委員会プログラム2
「2023 JpAO サーベイ」
岩村博満会員(医療管理委員会)
- 広報委員会プログラム1
「患者説明用ツールの検討 ブックレットとMOOK本を比較して」
藤田昌樹会員(広報委員会)
- 広報委員会プログラム2
「第20回ブレーススマイルコンテストへ向けて」
清水唯行会員(広報委員会)
- スタッフプログラム1 (会場:2階「松」)
「はじめてのNISA、iDeCo」
久保朋子先生(金融・証券インストラクター)
- スタッフプログラム2 (会場:2階「松」)
「良好なコミュニケーションのための“スマイルトレーニング”」
舩木純三先生(神奈川支部)
- 症例展示 (会場:2階「桜・桐」)
- 懇親会 (会場:2階「松」)
- 新会員オリエンテーション (会場:4階「401会議室」)対象:新会員
- 支部長会 (会場:4階「401会議室」)対象:各支部支部長または副支部長
- 大会連絡会 (会場:4階「401会議室」) 2日目閉会式終了後
- 第52回日本臨床矯正歯科医会大会・京都大会案内(近畿北陸支部)
- 閉 会 式
第51回日本矯正歯科医会大会・長野大会_Web用.pdf
第19回ブレーススマイルコンテスト受賞作品発表
第19回ブレーススマイルコンテスト受賞作品発表
~“最優秀賞”は、三重県在住の大川 浩子さん、愛知県在住の梶川 慶人さんの2作品に決定!~
矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「第 19回ブレース スマイル コンテスト」の受賞作品を決定しました。
今回は「素敵な笑顔にまっしぐら!」をテーマに作品を募集した結果、全国の6歳から82歳までの幅広い年齢層から359作品とたくさんの応募を頂きました。第1次選考、第2次選考と厳正な審査の結果、一般部門の「最優秀賞」に輝いたのは三重県在住の大川 浩子さん(62歳)の『矯正治療に年齢は関係ない!』、12歳以下のキッズ部門の「最優秀賞」は愛知県在住の梶川 慶人さん(10歳)の『暑さにも負けない笑顔!』に決定いたしました。
また「大会賞」には長野県在住の平林 よし子さん(61歳)の『背中を押してもらって』が選ばれました。
最優秀賞(一般部門、キッズ部)、大会賞は2024年2月21日(水)、第 51 回日本臨床矯正歯科医会大会・長野大会内にて開催する表彰式にて表彰する予定です。
一般部門 最優秀賞『矯正治療に年齢は関係ない!』
大川 浩子さん(三重県在住)
【応募コメント】
私の歯並びはリアス式海岸のようなガチャガチャの歯並びでした。ウララ矯正歯科クリニックの杉村院長のお勧めで矯正治療を始めました。キャンピングカーに乗って日本全国お片付け1人旅を120歳まで頑張るぞぉ~!
キッズ部門 最優秀賞『暑さにも負けない笑顔!』
梶川 慶人 さん(愛知県在住)
【応募コメント】
痛みに弱い息子。ブレースがつく事で大好きなサッカーの負担にならないかな、痛くて嫌にならないかな、と不安の中始めた矯正でしたが、(親の心配をよそに)サッカー中もこの笑顔!まだ矯正を始めたばかりですが、キレイな歯並びに一歩一歩近づいていく姿を本人も嬉しそうに眺めています!猛暑の中、サッカーフェスティバルで優勝した時の笑顔溢れる思い出の1枚。
大会賞『背中を押してもらって』
平林 よし子さん(長野県在住)
【応募コメント】
還暦を迎える少し手前。仕事も辞め、時間もある事だから『おもいっきり笑って人生楽しむ為』『歯周病リスクを減らして健康でいる為』に主人より矯正の提案をされました。正直年齢的に、矯正するべきなのか心配は大きかったです。5本の抜歯も決断が中々つかず、様子を見ながらの治療でした。ようやく歯並びが整ってきた今「矯正を始めて良かった」と心から思います。矯正が終わったらたくさん食べ歩きをして、今まで大きな口を開けるのが恥ずかしくてトライできなかったコーラスも始めてみようかなと思います。矯正を薦めてくれた主人には、心から感謝です。ありがとう。
歯と歯並びのニューズレターvol.13
「歯と歯並びのニューズレターVol.13」PDFデータはこちらから取得できます。
院内に掲示したり、患者さんやお知り合いの一般歯科へ配布したりするなどしてご活用下さい。
第51回日本臨床矯正歯科医会大会・長野大会 開催および大会参加募集のお知らせ
2023年11月吉日
会員各位
公益社団法人日本臨床矯正歯科医会
会 長 陶山 肇
大会長 内田 春生
第51回日本臨床矯正歯科医会大会・長野大会 開催および大会参加募集のお知らせ
拝啓
向寒の候、皆さまに於かれましてはお健やかにお過ごしのことと存じます。
さて、第51回日本臨床矯正歯科医会大会・長野大会を下記日程にて開催いたします。
2023年度臨時総会と共に『人生100年時代に向けて 矯正歯科医の出来ること-Orthodontics and rising life expectancy-』をテーマとした臨床セミナーを初め、スタッフセミナー、アンコール賞発表、海外招待講演、ブレーススマイルコンテスト表彰式、日本歯科矯正器材協議会による商社プレゼンテーションなど多彩なプログラムを用意しました。また、スタッフプログラムにおいては講演に加え、ラウンド・テーブル・ディスカッションも企画しております。
大会に参加される諸兄には、ホスト役の甲信越支部が一丸となって準備を進めておりますので、ご家族、スタッフの方も合わせて是非長野市にご参集下さい。ご参加の程よろしくお願いいたします。
敬具
第51回 日本臨床矯正歯科医会大会・長野大会 開催要項
■ 大会テーマ:『人生100年時代に向けて 矯正歯科医の出来ること
-Orthodontics and rising life expectancy-』
■ 大 会 長 :内田 春生
■ 開 催 日 :2024年 2月21日(水)10:00〜17:10 (懇親会18:30~20:30) 2月22日(木) 9:30〜16:50
※ 多少時間が前後することがあります
■ 会場:ホテルメトロポリタン長野
住所:〒380-0824 長野県長野市南石堂町1346
TEL:026-291-7000 FAX:026-291-7007
https://nagano.metropolitan.jp/
※会場へのアクセス等はホームページにてご確認ください。
■ 主なプログラム
1. 臨床セミナー1(支部企画) 2月22日(木)9:30~11:30 (担当 甲信越支部)
~人生100年時代に向けて 矯正歯科医の出来ること~
『ナチュラルヒストリーから見た咬合の問題-人生100年時代に向けて 矯正歯科医に臨むこと』
谷口威夫 先生(谷口歯科医院(長野市))
『正しい機能に基づいた矯正歯科治療』
内田春生 大会長(甲信越支部)
2. 臨床セミナー2(学術企画) 2月22日(木)13:30~15:30 (担当 学術委員会)
『歯科矯正の臨床に関連した口腔外科』
伊藤 耕 先生(埼玉医科大学病院 歯科・口腔外科 准教授)
『人生100年時代における矯正歯科の役割』
府川俊彦 会員(神奈川支部)
3. 招待講演 2月21日(水)15:50~16:30、16:30~17:10 (担当 渉外委員会)
『Orthodontics, an essential part of total patient care』
Dr. Kuo-Chiang Chen (陳 國強) (Taiwan Orthodontic Society TOS)
『矯正歯科治療開始のタイミングについての心思』
Dr. Koh Bumyeon (高 範淵) (Korean Society of Orthodontists KSO)
4. アンコール賞表彰者発表 2月22日(木)15:40~16:40 (担当 学術委員会)
『上顎骨劣成長ならびに下顎左方偏位を伴う反対咬合症例』
下田哲也 会員(九州支部)
『歯科矯正用アンカースクリューを用いた上下顎歯列狭窄による上下顎前歯部叢生を伴う成人の骨格性上顎前突症例』
安香譲治 会員(東京支部)
『骨格性上顎前突症例』
山片重徳 会員(近畿北陸支部)
5. 学術展示・症例展示・日矯認定医更新用症例報告
6. 日矯からのお知らせ
真野樹子 先生 (公益社団法人 日本矯正歯科学会 認定医委員会)
2月22日(木) 13:10~13:25
スタッフプログラム(会員診療所のスタッフの方対象)(担当 医療管理委員会)
7. スタッフプログラム1
『同一症例が稀な矯正歯科治療は、海図なき航海?-自分は変わると思い込んだ患者の声-』
関根眞一先生(浅井企画) 2月 21日(水)10:30~12:00
8. スタッフプログラム2 『矯正歯科スタッフの知りたいクリエイティブについて』
中村航先生(ステキコンテンツ合同会社) 2月21日(水)13:10~14:40
9. スタッフプログラム3 スタッフ・ラウンドテーブル・ディスカッション
2月21日(水)15:30~17:00
10. 商社プレゼンテーション
※参加予定者は必ず参加の欄にチェックをいれてください
※準備の都合上、会員診療所スタッフはご参加いただけません
2月21日(水)13:10~14:10 2月22日(木)11:40~12:40
11. 商社展示
12.ブレース スマイル コンテスト 表彰式 2月21日(水)14:50~15:20
13.総会・会員協議会・新会員紹介 2月21日(水)10:10~12:40
14.理事会・支部長会・大会連絡会
15.懇親会 2月21日(水)18:30~20:30
■ 大会参加費:
(事前申込み2024年1月24日(水)17:00まで/1月24日(水)17:00以降)
正会員: 無料
準会員: 6,000円/ 7,000円
会員診療所スタッフ(DH,DA,DT,その他): 6,000円/ 7,000円
会員家族(歯科医師)・勤務医: 5,000円/ 6,000円
会員外大学関係者: 5,000円/ 6,000円
会員外: 15,000円/16,000円
■ 懇親会: 7,000円/ 8,000円
- 申込時の注意事項
1月31日(水)17:00が締め切りです(1月24日(水)17:00以降は料金が異なります)ので、期限までに下記ウェブサイトにてお申し込みください。また、参加費の振り込みがない場合でも、名札作成のため必ずお申し込みください。
*ウェブサイトからの申し込みが困難な場合には、下記の問い合わせ先までご連絡ください。
*スタッフプログラムにつきましては、会場の都合上定員に達し次第、受付を締め切りとさせていただきます。早目の申し込みをお願いいたします。
※商社プレゼンテーションにつきましては、お弁当(無料)の準備がございますので参加予定者は必ず参加の欄にチェックをいれてください。
以下のウェブサイトからお申込みください。
https://www.kokuhoken.or.jp/form/jpao/meet/
*上記ウェブサイトでは参加申込と参加費の決済を合わせて行うことができます。
■ 第51回大会参加申込に関するお問い合わせ先
〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-9 Tel:03-3947-8761/Fax:03-3947-8873
(一財)口腔保健協会 コンベンション事業部内 日本臨床矯正歯科医会事務局
vol.33 「顎矯正手術を併用する矯正歯科治療」の実際

矯正歯科専門開業医の全国組織である公益社団法人日本臨床矯正歯科医会(会長:陶山 肇)では、2023年5月22日(月)、メディア各社に向けて「顎矯正手術を併用する矯正歯科治療」と題したセミナーを開催しました。今回はその内容を踏まえ、同治療の実態についてご紹介します。(記事作成 2023年7月17日)取材・文:冨部志保子(編集・ライター)
矯正歯科治療+外科手術=外科的矯正治療
顎変形症とはどんなもの?
矯正歯科治療には、歯にマルチブラケット装置を装着する動的治療に外科手術を組み合わせる方法があります。それが今回のテーマである「顎矯正手術を併用する矯正歯科治療」(以下、外科的矯正治療)です。
この方法がとられるのは、患者さんが「顎変形症(がくへんけいしょう)」と診断された場合です。顎変形症とは、上下の顎の骨の大きさ、形、位置のバランス異常による顔の変形と咬み合わせの異常(不正咬合)がある状態をいいます。
顎変形症になる原因は様々あり、遺伝などの先天的な要因のほか、ケガや指しゃぶり、口呼吸など後天的な要因も少なくないとされています。多くの場合、幼少期にははっきりとした異常は現れず、顎が急成長する思春期の時期に症状が明らかになります。
顎変形症では「前歯でものを噛み切る」という歯本来の機能が損なわれていることが多く、さらに骨格の不調和によって顔が曲がる、顎がしゃくれる、顎がないなど、見た目のコンプレックスにもつながりがちです。
顎変形症の主なパターン
まず、顎変形症の代表的な症例をご紹介しましょう。

骨格性下顎前突(こっかくせいかがくぜんとつ)
左は、下顎が大きく前に出て上顎が後ろに下がった「骨格性下顎前突」といわれるケースです。この方の場合、オトガイ(下顎の先)が前突していて、上下の前歯は受け口(反対咬合)になっています。



上の3枚の写真のうち左が正常な咬合で、中央と右が反対咬合(受け口)です。中央のように上下の歯の被さり方だけが逆の反対咬合は矯正歯科治療のみで歯の向きや位置を改善することで正常咬合を獲得することが可能ですが、右のように顎骨に変形があり、上下の歯の位置関係の不調和が大きすぎる場合は、顎骨の位置や大きさを改善する外科的矯正治療が必要となります。
このほか、顎変形症には「骨格性上顎前突(上顎が著しく前方にある、あるいは下顎が著しく後退していることによる出っ歯)」や「顔面非対称(顔が左右のどちらかに曲がった状態)」、「骨格性開咬(上顎に対して下顎が著しく後下方に位置していることで上下の前歯に垂直的な隙間がある状態)」などがあります。
口腔外科とのチーム医療で進む外科的矯正治療
外科的矯正治療は、矯正歯科と口腔外科(もしくは形成外科)とのチーム医療となります。また、外科手術によって上下の顎を生理学的にもっともよい位置に動かすことを前提に、術前と術後に矯正歯科治療を行うなど、通常の矯正歯科治療とは治療の流れが異なります。

1診察・検査・診断

矯正歯科で精密検査を行います。正面・側面からのセファログラム(頭部X線規格写真)(※)を用いて、上下顎のずれや口腔内および顔貌の状態を総合的に分析します。※顔面と頭部のX線画像のこと。診断を正しく下すために必要不可欠な検査で、上下顎の大きさやずれ、顎や唇の形態、歯の傾斜、口もとのバランスなどの状態を正確に知ることができます。
2治療計画・カンファレンス
矯正歯科での診察・検査・診断を経て、矯正歯科医が矯正歯科治療だけでの改善が難しいと判断した場合、外科的矯正治療の適応となります。この段階で矯正歯科と口腔外科(あるいは形成外科)が合同カンファレンスをもち、治療計画の相談やすりあわせを行います。
3術前矯正治療(約1年半)
手術によって目標とする咬み合わせが得られるように、矯正歯科でマルチブラケット装置を装着して歯列のデコボコの改善や上下前歯の傾斜の補正、上下歯列の幅の調整を行います。なお、手術による顎移動を視野にいれた矯正歯科治療のため、この段階では一時的に咬み合わせが悪くなり、噛みにくくなります。






※術後の良好な咬み合わせを目指すため、手術直前は一時的に咬み合わせが悪くなり、噛みにくくなる。
4術直前カンファレンス・手術前検査
矯正歯科と口腔外科(もしくは形成外科)で術前の綿密な打ち合わせを行い、顎の移動位置を決定します。それに対して患者さんに確認した後、外科処置をする医療機関で術前検査(心電図、血液検査、尿検査、胸部X線検査撮影など)と自己血貯血(手術中の出血に備えて自分の血を採って貯めておくこと)などの処置を行います。
5入院・顎矯正手術(1~2週間)
手術方法や医療機関によって入院期間は異なるものの、外科処置をする医療機関に1~2週間入院し、全身麻酔で手術を行います。多くの場合、手術直後はチタンのプレートで移動した顎を固定し、顎間関係の安定を図ります。入院中の食事は流動食から全粥となります。
6術後矯正治療(約1年)
手術で移動した顎の位置で上下の咬み合わせを整えます。なお、手術の際にプレート固定を行った場合は、術後半年~1年ほどで口腔外科(もしくは形成外科)にてプレートを撤去する手術を行います(生体内に自然に吸収されるプレートを使用する医療機関もあり)。
7保定観察
咬み合わせが安定したら、矯正歯科でマルチブラケット装置を取り外し、移動した位置で歯が安定するように保定装置を用います。保定観察期間は治療前の状態や治療法などによって異なりますが、約2年は毎日保定装置を使用することになります。
外科的矯正治療には健康保険が適用される
1990年より、外科的矯正治療には健康保険が適用されることになりました。そのため、自己負担は3割となり、矯正歯科治療費は術前後を合わせて20~30万円前後。入院・手術費用は下顎のみの手術で20万円前後、上下顎の手術で30~40万円前後。つまり、健康保険適用での顎変形症治療にかかる費用は、概算で40~70万円程度となります。なお、入院と手術の費用には、高額療養費制度(※)が適用されます。
※医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた額を支給する制度。
ただし、健康保険の適用には次のような条件があります。
- 1顎変形症と診断され、矯正歯科治療と併用して外科手術を行うこと
- 2「顎口腔機能診断施設」の指定を受けた医療施設で矯正歯科治療を行うこと
- 3矯正歯科治療、外科手術ともに健康保険の適用範囲内で行い、混合診療をしないこと
矯正歯科の立場からみた顎変形症治療
顎変形症(下顎前突)を矯正歯科治療のみで治したAさんの場合
治療前(22歳)
Aさん(女性)は上顎前歯が下顎前歯よりも内側に入った反対咬合でした。
右側の下顎第一大臼歯(前から6番目)が上顎第一大臼歯よりも小臼歯1本分前方にずれていて、それに伴い下顎の正中(歯列の真ん中)も左へ約1本分ずれていました。
上下とも前歯部には叢生(そうせい/デコボコ)も認められました。下顎には左右とも親知らず(第三大臼歯、前から8番目)も萌出していました。
初診時の口腔内

初診時の顔貌
初診時の顔貌は唇からオトガイまでの下顔面が長くオトガイが突出していましたが、左右の著しい非対称は認められませんでした。


セファログラムを見ると、日本人の平均的な骨格(青線)に比べ、下顎が大きく前方に位置している(赤線)ことがわかります。
治療中(22歳)
マルチブラケット装置を装着して治療を開始しました。
その際、上顎には上顎歯列の幅を拡大するために「トランスパラタルアーチ(上顎の左右大臼歯を固定する装置)」を装着。その6か月後には、下顎を効率的に後ろに移動させるため、下顎の頬側に「歯科矯正用アンカースクリュー(歯肉の上から歯槽骨にねじ込む歯科用のねじ)」を埋入しました。

治療後(23歳)
1年7か月の動的治療を終え、マルチブラケット装置を取り外しました。
上下とも叢生のない左右対称のアーチに仕上がりました。すべての歯において上の歯が下の歯の外側に覆い被さる、正常な被蓋を獲得することができました。また下顎右側の臼歯が後方に移動したことで、上下の正中を一致させることができました。
矯正歯科治療終了時の口腔内

矯正歯科治療終了時の顔貌とセファログラム

治療前後を比べると――
治療前と比べると上下の歯列はなめらかなU字形を描くようなりました。しかし、顎骨は移動していないため、上下顎のアンバランスは改善されていません。
矯正歯科治療には、「カムフラージュ治療」というものがあります。これはその名の通り、骨格的問題はそのままにして、歯のみを動かして咬み合わせを整える治療のことです。
下顎が大きく前方にある下顎前突の場合、上顎前歯を前方に、下顎前歯を後方に傾斜させることで咬み合わせを改善しますが、下顎骨そのものの大きさを小さくしたり後退させたりすることはできません。むしろ下顎前歯が後方に傾斜することで、下唇も後退し、オトガイが目立つようになることもあります。
Aさんの場合も、オトガイの突出が強調される結果となりました。


顎変形症(下顎前突)を外科的矯正治療で治したBさんの場合
治療前(18歳)
Bさん(女性)の咬み合わせは、左側臼歯部が交叉(こうさ)咬合(上下の歯を咬み合わせたとき、上の歯の外側に下の歯が咬み合う状態)で、上下の歯列の幅にも不調和が認められました。また、もともと下顎の前歯が1本欠損した状態でした。
初診時の口腔内


セファログラムを見ても、やや後退した上顎に対して下顎は著しく前に出ており(赤線)、上下顎の位置の不調和を補償するように下の前歯が内向きに傾斜しているのがわかります。
このように骨格的なずれを歯が傾きによって補償している状態を「デンタルコンペンセーション(歯性の補償)」といいます。

下顎前突の場合、上の前歯は前方に、下の前歯は後方に傾き、お互いに咬み合おうとします。こうしたデンタルコンペンセーションが生じることで、実際よりも不調和が軽く見える場合があります。
初診時の顔貌
顔貌は、下顎が少し左側にずれ、オトガイが突出しています。
このケースは矯正歯科治療だけで改善するには限界があります。

そこでBさんの同意をもとに外科的矯正治療を行うことになりました。
術前矯正(19歳)
術後に歯が咬み合うように上下歯列の幅のコントロールを行うと同時に、上下の歯の角度を正しくするため、術前矯正治療では上の歯を後方に、下の歯を前方に移動させました。Bさんの場合は上顎の小臼歯を2本抜歯し、下顎はもともと欠損していた下の前歯1本分のスペースを拡げます。このスペースは矯正歯科治療終了後に補綴(ほてつ/被せものやインプラントなど)処置を施す予定です。その結果、手術前の段階では一時的に咬み合わせが悪くなり、噛みにくくなっています。
手術直前の口腔内

手術直前の顔貌とセファログラム

術後矯正(20歳)
手術後10日経った状態で、咬合を仕上げるための術後矯正が始まりました。
手術後10日の口腔内

手術後10日の顔貌とセファログラム
手術後10日の段階では顔貌に手術の腫れがまだ残っていますが、上下歯列の前後的位置はよいバランスに収まっています。

矯正歯科治療終了(21歳)
約1年の術後矯正を経て、マルチブラケット装置を取り外しました。上下顎のバランスがとれ、歯列がすっきりと収まっています。
矯正歯科治療終了時の口腔内

矯正歯科治療終了時の顔貌とセファログラム
顔貌のバランスも整っています。

治療前後を比べると――
顎のかたちの変化は一目瞭然。
もちろん、見た目だけではなく、外科的矯正治療によって歯槽骨上の理想的な位置に歯を並べたことで、咬み合わせが安定しました。歯や骨に負担がかからないことで、将来的な歯周病のリスク回避にも役立ちます。



顎変形症だと思った場合の受診方法
歯学部のある大学病院、公的病院、もしくは指定を受けた矯正歯科へ
では、顎変形症について相談したい、治療を受けたいと思った場合、どこに行けばよいのでしょうか?
医療施設への受診方法には次の3つがあげられます。
- 1大学病院の矯正歯科か口腔外科を受診
- 2公的病院の口腔外科を受診
- 3「顎口腔機能診断施設」の指定を受けた矯正歯科医院を受診
歯学部のある大学の附属病院は矯正歯科と口腔外科が連携して治療を行っています。また口腔外科の診療を行っている大学付属病院や公的病院なら、多くの場合、矯正歯科との連携をとっているので安心です。また、地元の矯正歯科医院を最初に訪ねるなら、「顎口腔機能診断施設」の指定を受けているかどうかを確認しましょう。前述のとおり、同施設の指定を受けた矯正歯科医院で、一定の条件を満たしたうえで外科的矯正治療を行うと、健康保険の適用となります。
「顎口腔機能診断施設」の指定を受けた矯正歯科医院を自分で調べるには、各地方の厚生局のホームページが役立ちます。同ホームページには届け出を出している医療機関の一覧があり、その中の歯科のリストから「顎診」とある、通いやすい施設を探してください。

もっと簡単に「顎口腔機能診断施設」の指定を受けた矯正歯科医院を調べるなら、公益社団法人日本臨床矯正歯科医会のホームページがおすすめです。
トップページ上部にある「会員医院検索」をクリックし、飛んだページの中程にある検索窓のプルダウンメニューから「顎口腔機能診断施設」を選んで検索ボタンを押すと、届け出をしている全国各地の267医院のリストが現れます。その中から通いやすいところを訪ねてみるとよいでしょう。

いかがでしたか? 上下顎のアンバランスを整え、その位置で咬合を改善することは長期安定する咬み合わせをつくり、噛む機能を向上させます。また、顔の変形が改善され、審美的な変化も得られることから気持ちも明るくなるでしょう。
ただし、移動できる骨の量には限界があります。
顎のゆがみが気になる人は、歯学部のある大学病院、口腔外科のある公的病院、もしくは指定を受けた矯正歯科医院を受診して相談してください。
最後に……
「ブレスマ」はこれからも毎年開催され、今年の6月からは第20回目の応募が始まります。今、治療中の方も、これから治療を始める方も、矯正歯科治療の素敵な記念に、ぜひ「ブレスマ」をご活用ください!
「ブレスマ」に関する詳細は、矯正歯科医会の公式サイトをご覧ください。