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第13回「ブレース スマイル コンテスト」表彰式レポート&インタビュー


第13回「ブレース スマイル コンテスト」表彰式レポート&インタビュー・もっと!輝く笑顔へ!

2005年から毎年開催され、今回で13回目を迎えた矯正歯科治療中の方を対象にした笑顔のフォトコンテスト「ブレース スマイル コンテスト」。
今回のトレンドウォッチでは、去る2月21日(水)に行われた表彰式の様子と受賞者の声をご紹介。
矯正歯科治療によって生まれる”輝く笑顔”の秘密に迫ります!

(記事作成 2018年3月25日)
取材・文:冨部志保子(編集・ライター)

激戦を勝ち抜き、受賞作品が選ばれるまで

■応募総数はこれまでで最高の470点!

キレイな歯並び目指して始める矯正歯科治療。
その治療期間は、いうなれば”なりたい自分”になるための前向きな期間。そのため、日ごとに歯並びが整ってくると、たとえブレース(矯正装置)がついていても、笑顔の輝きはどんどん増えていきます。

そんな治療中のスマイルフォトを募集するのが、「ブレース スマイル コンテスト」(以下「ブレスマ」)。一般的な写真コンテストでは撮影者が受賞の対象となりますが、「ブレスマ」ではブレースをつけたとびきりの笑顔の被写体に賞が贈られるという、ユニークなコンテストです。

第13回目の「ブレスマ」のテーマは、“もっと!輝く笑顔へ!”
昨年6月から8月までの約2か月間の公募期間には、全国の6歳から65歳までの素敵なブレーススマイルが事務局のもとに寄せられました。その数は前年の310作品を大きく上回り、なんと470作品! 「ブレスマ」史上最高の数となりました。

あなたもこの応募ポスターを、どこかで目にしたことがあるのでは?
また、今回は応募数の増加とともに、応募者の多様化という点でも特徴的でした。

というのも、「ブレスマ」は矯正歯科専門開業医の団体である「公益社団法人 日本矯正歯科医会」(以下、矯正歯科医会)と、矯正歯科の器材を扱う企業の団体「日本歯科矯正器材協議会」(以下、器材協議会)との共催で行われています。
その関係で、これまでは矯正歯科医会の会員クリニックで治療を受ける患者さんからの応募がほとんどでした。ところが第13回では、会員クリニック以外の矯正歯科や大学病院に通っている患者さんからの応募が増え、全体の4分の1を占めるまでになったのです。
こうしたことから、社会の中に「ブレスマ」が根付いてきたことが実感できた第13回でした。

では、そんな激戦の中から受賞作品はどのようなプロセスを経て選ばれたのでしょうか? さっそく振り返ってみましょう。

■一次審査で全応募作から12作品に!

集まった作品は、最初に一次審査にかけられます。
今回、一次審査が行われたのは2017年9月14日(木)。全応募作品(写真とコメント)をテーブルの上に並べ、審査員が1点1点をじっくりと見たうえで、12点の入選作を選出していきました。審査を担当したのは、主催2団体のほか、日本矯正歯科学会、日本学校歯科医会、東京都学校歯科医会、全国養護教諭連絡協議会の代表者の方々。

毎年そうなのですが、審査員の皆さんはそれぞれの立場で矯正歯科治療や歯の健康にかかわる方ばかりなので、会場はとても和やかなムードです。「この笑顔はいいですね」、「コメント文が素晴らしい!」等々、一つの作品の前で足を止め、じっくりと鑑賞しながらの審査は、楽しくも気合の入る時間です。

写真とコメントに熱心に見入る審査員の方々
そして、一次審査を通過した12作品は二次審査へ。
今回は10月19日(木)・20日(金)に北海道札幌市で開催された、第76回日本矯正歯科学会大会期間中に、参加者による投票という形で行われました。その結果、865票(有効票848)の投票の末に、最優秀賞1作品、優秀賞2作品が選出されたのです。

二次審査ではパネル展示した入賞作品を見て投票するという形式

さらに、今回はこれらの賞のほかに表彰式を開催する岡山県にちなんで岡山大会賞1作品が選ばれました。

段階を踏み、審査する側も真剣かつ楽しみながら、受賞作品を選ぶのは毎年のこと。選ばれた作品はもちろん、残念ながら選ばれなかった作品にも、写された笑顔には輝くような未来への期待が込められていたのが印象的でした。

■打ち合わせとリハーサルを経て、いざ本番!
岡山駅からすぐのところにある「ホテルグランヴィア岡山」

そして、迎えた2018年2月21日(水)。
第13回「ブレスマ」の表彰式当日です。今回の開催場所は、JR岡山駅直結の「ホテルグランヴィア岡山」。

表彰式は午後13時30分からの予定ですが、運営にあたる矯正歯科の先生たちは今年も前日からホテル入りをして、映像や照明、全体の進行などを入念にチェック。当日も朝から現場で最終調整を行っています。

また、受賞者の皆さんも当日の午前10時過ぎから少しばかり緊張した面持ちで、続々と控え室にご到着。途中お昼ご飯をはさみながら、今日の流れを確認しつつ本番に臨みます。

★次のページでは、第13回「ブレスマ」表彰式の様子をご紹介!

第13回「ブレース スマイル コンテスト」表彰式REPORT

第13回「ブレース スマイル コンテスト」表彰式REPORT
あたたかな拍手と笑顔があふれた表彰式

■日本の矯正歯科治療のイメージを変えた「ブレスマ」
本番さながらのリハーサルが一通り終わると、いよいよ表彰式の始まりです。
今年は全受賞者が出席ということもあり、ステージの上はとても華やか。来場者の数も、いつもより多いような気がしました。

最初にマイクの前に立ったのは、矯正歯科医会会長・稲毛滋自先生。その挨拶の中では、13年間続いてきた「ブレスマ」が日本の矯正歯科治療のイメージをポジティブなものに変えてきたこと、また「ブレスマ」が韓国、台湾に続き、今年からはシンガポールでも開催されることなどが紹介されました。

日本臨床矯正歯科医会会長稲毛滋自先生

その後、最近5年間の最優秀賞受賞者の作品の紹介に続いて、第12回 最優秀賞を受賞した熊本県在住の掛須悠由さんから、今回のコンテストに寄せて次のようなコメントが紹介されました。
第12回「ブレース スマイル コンテスト」最優秀賞受賞作品『地震なんかに負けないぞ』
昨年の表彰式では、受賞作品のときよりさらに大きく成長した掛須さんの姿に、頼もしさを感じたものです。今はもうブレースがとれ、自慢の歯並びになったという掛須さん。矯正歯科治療の先輩からのあたたかいメッセージを、ありがとうございました!

■岡山大会賞は、広島県在住の行廣実弥乃さん

さて、ここからは受賞者の表彰です。
まずは開催地である岡山県で活動する矯正歯科医会・中四国支部の先生方が選んだ岡山大会賞の表彰から。

壇上のスクリーンに大きく映し出されたのは、ご自宅での夕食シーンを撮影した広島県在住の行廣実弥乃(ゆきひろ・みやの)さん(17歳)の作品『ごはん美味しい!』です。


第13回「ブレース スマイル コンテスト」大会賞『ごはん美味しい!』

おいしそうなロールキャベツを元気に食べようとする、まさにその瞬間を切り取った、自然なスマイル。よく見ると、カラーゴムのブルーと洋服の色がコーディネートされていますね。このあたりのこだわりも、さすがです。
行廣さん、受賞おめでとうございます!

主治医の小川晴也先生より花束を受け取る行廣史弥さん

■優秀賞1作品目は、埼玉県在住の渡辺雄児さん

続いては、優秀賞に選ばれた2作品の発表です。
そのうちの1作品に輝いたのは、埼玉県在住の渡辺雄児(わたなべ・ゆうじ)さん(11歳)の作品『キラキラ笑顔キラキラ坊主』!


第13回「ブレース スマイル コンテスト」優秀賞『キラキラ笑顔キラキラ坊主』

作品タイトルどおりのキラキラした笑顔は、それだけでインパクト十分。なんとも可愛らしい表情からは、矯正歯科治療が日常の中にすっかり溶け込んでいることを思わせてくれます。
渡辺さん、受賞おめでとうございます!

主治医の大塚 亮先生から花束を受け取る渡辺雄児さん

■優秀賞2作品目は、大阪府在住の小川友子さん

続いて、優秀賞の2作品目の発表です。
選ばれたのは、大阪府在住の小川友子さん(46歳)の作品『家族三人ただいま矯正歯科治療中』!


第13回「ブレース スマイル コンテスト」優秀賞『家族三人ただいま矯正歯科治療中』

お住まいの近くにある万博公園で撮ったという1枚。写真に写っているのは、なんと親子3人のブレーススマイルです。可愛らしい葉菜乃さんを真ん中にした仲睦まじい雰囲気の作品は、見ているこちらも思わず笑顔になりそうです。
小川さん、受賞おめでとうございます!

日本歯科矯正器材協議会会長の宮島勝さんから花束を受け取る小川葉菜乃さん

■最優秀賞の受賞者は、香川県在住の坂本珠里さん

そして、最後は最優秀賞受賞者の表彰です。

今回、全470作品の中から栄えある頂点に選ばれたのは、躍動感あふれる瞬間をとらえた1枚、香川県在住の坂本珠里 (さかもと・じゅり)さん(19歳)の作品『踊る!よさこいスマイル♬ 』でした。


第13回「ブレース スマイル コンテスト」最優秀賞『踊る!よさこいスマイル♬
』

高知県の「よさこい祭り」から端を発し、今や全国的な広がりを見せる「よさこい踊り」。キレのある踊りには、弾けるような笑顔が似合います。風になびく髪、弾けるような笑顔、そして白い歯に輝くブレース。見ているこちらまで元気がもらえるようなスーパースマイルは、思わず見入ってしまうほど魅力的ですね。
坂本さん、受賞おめでとうございます!

日本矯正歯科医会会長の稲毛滋自先生から賞状を授与される坂本珠里さん

★次のページでは、最優秀賞受賞者、坂本珠里さんのインタビューをご紹介!

第13回「ブレース スマイル コンテスト」受賞者インタビュー

第13回「ブレース スマイル コンテスト」最優秀賞 受賞者INTERVIEW

最優秀賞 坂本珠里さん

–受賞した写真について教えてください
「あの写真は、大学のよさこいサークルでお祭りに参加したとき、まわりの方が撮ってくださったものです。歯がキレイに見えていて躍動感があるので、この1枚を選びました。よさこいのサークルでは全国各地に行って踊ります。踊りも曲も衣装もすべてメンバーでアイディアを出し合ったオリジナルなんですよ。この踊りの魅力は、ずばり笑顔。こちらが思いっきりの笑顔で踊っていると、それを見ている方も笑顔になってくれるんです。その連鎖が感じられると、嬉しいですね」

最優秀賞『踊る!よさこいスマイル♬
』

–矯正歯科治療を始めた理由は何ですか?
「治療する前は前歯が出ていて、自分の横顔がキライでした。歯並びに対するコンプレックスは小学生の頃からあったと思います。友達と話しているときは普通に笑ったりするのですが、横顔を写した自分の写真を見ると気になって……。中学に入ってから、やっぱり治療したいと思い、自分から両親に相談しました」

–治療期間を振り返って今思うことは?
「通っていた一般歯科から紹介された矯正歯科に初めて行ったのは、高校1年生のときです。覚悟はしていましたが、最初にブレースをつけたときは痛かったですね(笑)。でも、歯が動いてキレイになっていくための痛みだし、だんだん慣れました。治療を始めてから実家のある広島を離れ、香川の大学に通うことになったのですが、実家への帰省も兼ねて転医せずに同じ矯正歯科に通いました。月1回の通院には時間がかかりましたが、逆にそれで帰省できたので嬉しかったです」

–今年の成人式はいかがでしたか?
表彰式でのインタビューで、歯並びの大切さを話す坂本さん
「ブレースがはずれる少し前に成人式があったんです。本当ははずした状態で迎えたかったのですが、どうしても間に合わなくて。振袖姿で式典に参加した際、ブレースをつけている私を見て、久しぶりに会った友人や中学時代の先生が『キレイになったね』と言ってくれたのは嬉しかったですね。式当日はブレースありの笑顔、そしてブレースがとれてから撮影する後撮りではブレースなしの笑顔と、2種類の記念写真ができるのも、この『ブレスマ』最優秀賞の受賞とともに、将来いい思い出になりそうです」

–ブレースがはずれた今のお気持ちは?
「私の場合、歯が本来の位置に並ぶまでには4年弱かかりました。その間、ずっとブレースをつけていたせいか、先月(2018年1月)末にとれたときは、逆に違和感がありましたね。でも、舌で歯の表面をさわるとツルツルしていて、「ああ、終わったんだなあ」と思うと、嬉しくって。鏡で自分の歯を見て、キレイな歯並びになっているのを見ると、また嬉しくて。もう、嬉しいしか言葉がありません(笑)」

–治療したことでどんな変化を感じますか?
「以前は前歯が出ていたので唇を閉じにくかったのですが、今では自然に口を閉じることができます。何よりも自分の笑顔に自信ができたし、大きな声が出せること、なんでも美味しく食べられることも嬉しい変化です。これからは、治療をやり終えたという達成感とともに、体育の先生になるという人生の目標に向かって進んでいきたいと思っています」

最優秀賞 坂本珠里さん

主治医より

苦労して治した歯を、長く大切に!
渡辺矯正歯科 渡辺八十夫先生

珠里さんが最優秀賞をとったと聞いて、驚きと喜び、そして彼女ならとれるだろうという納得の気持ちがわき起こりました。珠里さんは真面目で優秀なお嬢さんです。大学生になってご実家を離れてからは、通院に1時間以上かかるようになりましたが、定期的にきちんと通ってくれました。珠里さんの治療に際しては、あごに安定した状態で歯を並べるために、治療前に4本抜歯し、上あごの奥にアンカースクリューを埋め込んで後方けん引していきました。現在は動的治療が終わり、動かした位置で歯を安定させる保定期間に入っています。今日、キレイな歯並びでステージに立つ彼女を見て、本当に感動しました。
珠里さん、苦労して治した歯並びを大切に、これからも定期的に通院してくださいね。


★次のページでは、優秀賞と大会賞の受賞者の皆さまにインタビュー!

第13回「ブレース スマイル コンテスト」受賞者インタビュー2

第13回「ブレース スマイル コンテスト」優秀賞・大会賞 受賞者INTERVEW-2

優秀賞 渡辺雄児さん

–治療を始めたきっかけは何でしたか?
大人の歯が生えてきたとき、下の前歯が前に出てきたのが自分でも気になったので始めることにしました。今は、Ⅰ期治療が終わったところです。

–矯正歯科治療をしてみて、いかがでしたか?
ブレースを最初につけたときは違和感があったけど、ガマンできました。学校の体育とか音楽の授業でも特に困ったりすることはないです。でも、食べるのに困ったのは、さきイカとかスルメイカ。僕はイカが好きで、夜、お父さんと一緒に食べると、決まって歯にくっつくので困りました。

優秀賞『キラキラ笑顔キラキラ坊主』

–治療中の歯みがきはどんなふうにしていましたか?
先生に教えてもらった通り、普通の歯ブラシと歯間ブラシと先の細い歯ブラシの3本を使って、特に夜はしっかりみがきました。なので、治療中も虫歯は1本もできていません。

–「ブレスマ」のことはどうやって知ったのですか?
優秀賞 渡辺雄児さん
コンテストのことはずっと知らなかったんですけど、去年の夏休みに矯正歯科に行ったらポスターが張ってあって。面白そうだなと思って、矯正歯科からの帰り道にお母さんに撮ってもらって応募しました。

–最後に、今熱中していることは何ですか?
小学1年生のときから続けている野球です。野球は守るのも打つのも楽しいので、中学に入っても続けるつもりです。うちはお兄ちゃんも弟も野球をしていて、たまに兄弟でもキャッチボールをしたりします。咬み合わせがいいと野球にもプラスなので、治療してよかったって思っています。

● お母さんのコメント 
毎年、「ブレスマ」全応募作品を掲載した記念ポスターが全国の矯正歯科に張り出される。写真は昨年度のもの小さい頃から受け口ぎみで、小学4年生のときに、かかりつけの一般歯科の先生から矯正歯科クリニックを紹介していただき、治療を始めました。私自身が受け口でこの子と骨格が似ているので、いずれは治療をという気持ちはもっていましたね。
「ブレスマ」には軽い気持ちで応募したので、賞をいただけたことが本当に驚きです。正直、自分が小さい頃の印象としてブレースがついた状態って恥ずかしいのかな、なんて思っていましたが、応募者の笑顔をポスターで見て気持ちが変わりました。本当に素敵な笑顔ばかり。矯正歯科治療のいい記念にします。ありがとうございます。

主治医より

応募してくれてありがとう! 受賞してくれてありがとう!
ファミリア矯正歯科 大塚 亮先生

雄児くんの歯並びは少し難しいケースでしたが、ご本人がとても協力的だったこともあり、Ⅰ期治療は予定よりも早く1年半ほどで終えることができました。今はすでにブレースが外れているので、高校生になるくらいまでは半年に一度の通院を続けてもらいながら、あごの発育をチェックしていく予定です。受賞作品をみると、わんぱくっ子のように見えますが、実際にはとても素直でお行儀のよいスポーツ少年です。そんな雄児くんの受賞は、僕にとっても医院スタッフにとっても、とても嬉しいことでした。応募してくれてありがとう! 受賞してくれてありがとう!



優秀賞 小川友子さん

–矯正歯科治療を受けようと思ったのはなぜですか?
娘(葉菜乃さん)が半年くらい早く治療を始めて、娘の診察についていって、先生に矯正歯科治療をするとこんなにいいことがあるよというお話をうかがう中で、夫婦そろって治療することになりました。

優秀賞『家族三人ただいま矯正歯科治療中』

–もともとはご自分の歯並びが気になっていたのですか?
そうですね。娘はあごに対して歯が大きくて収まりきらないと小児歯科の先生にいわれ、矯正歯科治療をすすめられていました。夫は咬み合わせの不具合であごの骨に問題が起きている状態でしたし、私は前歯が出ているのが気になっていたんです。いずれも、今放っておけば将来的に不安な状態だったので矯正歯科治療には関心を持っていましたね。

–数ある治療先から、矯正歯科をどうやって選んだのですか?
優秀賞 小川友子さん
当時、私たちは徳島に住んでいたのですが、実家が名古屋なので名古屋の友人がやっている矯正歯科を選びました。というのも、夫の仕事の関係で転勤が多いので、住まいの近くを選んでも次はどこに行くかわかりません。それなら実家のそばがよいだろうと。そのクリニックに娘を連れていくのに車を使って家族全員で動いていたので、それなら家族全員で治療してもいいんじゃないか、となったのです(笑)。

–矯正歯科治療を始めていかがでしたか?
娘は治療を始めてから「痛い」という言葉を聞いたことがないほど、すぐにブレースに慣れたようです。でも、夫と私は”この先やっていけるのかしら”と思うくらい辛くて、半泣き状態(笑)。それでも人間、順応するもので、今ではすっかり平気です。幸いにも夫と同時期に始めたことで、お互い励まし合いながら進んでこられたのがよかったと思っています。

–矯正治療について今どんなふうに思いますか?
以前はあごが細いせいで、前歯の歯列が「くの字」のようになっていました。そのせいで、横から見たとき口もとが出ているのがとてもいやだったんです。それが矯正歯科治療を受けて2年経った今、かつてのコンプレックスが一掃されています。こんなに変わるものなんだと思うと、人間ってすごい、矯正歯科治療ってすごい、と改めて感じますね。治療をしたことでよい咬み合わせが得られただけでなく、自分がこれまで舌の筋肉を使えていなかったことにも気づかされました。大人になってからの治療は、いろんな意味で意義がありました。本当に治療をしてよかったと思っています。

優秀賞 行廣実弥乃さん

–矯正歯科治療を受けようと思ったのはなぜですか?
前歯が前に出ているのがコンプレックスで、写真を撮られるときも恥ずかしくて大きく笑えませんでした。だから、中学3年生のとき自分から「矯正したい」といいました。

大会賞『ごはん美味しい!』

–矯正歯科治療中、歯のお手入れはどのように?
最初、先生から朝食後、昼食後、夕食後、そして間食した後の1日5回は歯みがきをしないといけないよといわれたので、それをずっと守っています。

優秀賞 行廣実弥乃さん

–治療してみて、いかがですか?
思っていたよりも痛くて、最初の頃はお豆腐も食べられなかったけど、今は大丈夫です! まだ治療中ですけど、友達と話しているときも口もとを隠さずに思いっきり笑えます。前はそれができなかったから、すごく嬉しいですね。あと、治療中はカラーゴム(正式名:カラーモジュール。ブラケットにアーチワイヤーを固定するための小さな輪ゴムのようなもの)を通院のたびにつけ替えて楽しんでいます。今日は私の好きなグリーンのゴムをつけています。

–いいなと思うのは、どんな歯並びですか?
タレントでいうと、石原さとみさんみたいな歯並びですね。スマイルラインが整っていて、笑顔がキレイ。あんなふうな口もとになって、自信を持って進んでいきたいです。

● お母さんのコメント 
実は私は娘の歯並びがまったく気にならなくて、矯正歯科治療についても、自己管理ができなくて虫歯ができるんじゃないかと思っていたんです。でも娘が本当にしたいというので、一緒に矯正歯科に話を聞きに行ったら、本人はやる気十分で(笑)。ブラッシングとか難しいよと忠告しましたが、やりたいと。先生の感じもよかったし、ここならお任せできるかなと思って治療を始めました。
それから2年経ち、歯並びはずいぶん整ってきて、娘はそれが本当に嬉しいみたいで鏡をよく見ています。治療前には無理だと思っていた歯みがきも、自分でしっかりとやっていますね。本人のモチベーションが高かったのと、先生やスタッフの方に適切に導いていただいたおかげで、娘も私も一歩成長できた気がします。それに、こんなに立派な賞までいただくことができました。笑顔が増えた娘を見ると、心から治療してよかったなと思います。

主治医より

整った咬み合わせには姿勢も大事
小川矯正歯科 小川晴也先生

実弥乃さんは今でこそ笑顔がすぐに出るけれど、治療前は本当に笑わない女の子でした。でも、本人の隠れた闘志みたいなものを感じて、この子は逆境に強い頑張り屋さんだろうなと思いました。その直感通り、彼女はしっかりと歯磨きをして、やる気と根性でここまで来ました。治療は順調に進んでいて、今は抜いた歯の隙間を閉じているところです。上顎前突(出っ歯)には猫背と口呼吸も影響していたと思うので、咬み合わせと同時にそれらも直すようにアドバイスをしています。


受賞した皆さん、そのご家族の方、そして担当の先生、それぞれの思いを語ってくださって本当にありがとうございました!

■最後に……
「ブレスマ」はこれからも毎年開催され、今年の6月からは第14回目の応募が始まります。今、治療中の方も、これから治療を始める方も、このコンテストへの応募を、矯正歯科治療の素敵な記念にしてみませんか?

>>「ブレスマ」に関する詳細は、矯正歯科医会の公式サイトをご覧ください。
(http://www.jpao.jp/)

※受賞者の年齢は作品応募時のものです。