2018年12月20日
第14回ブレース スマイル コンテスト受賞作品発表
~最優秀賞は、中島 和葉さん『元気スマイル』~
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
矯正歯科専門開業医の全国組織である日本臨床矯正歯科医会(会長:稲毛 滋自)では、矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「第14回ブレース スマイル コンテスト」の受賞作品を決定しました。
今回は、「笑顔いっぱい! 矯正歯科治療楽しんでます!」をテーマに作品を募集した結果、全国の5歳から70歳までの幅広い年齢層から305作品とたくさんの応募を頂きました。第一次選考、第二次選考と厳正な審査の結果、「最優秀賞」に輝いたのは、愛知県在住の 中島和葉さん(15歳)の『元気スマイル』でした。また、「優秀賞」には、愛知県在住の 伊藤心結さん(12歳)、「大会賞」には神奈川県在住の 大塚志保さん(10歳)が選ばれました。
2019年2月20日(水)、第46回日本臨床矯正歯科医会神奈川大会 (ローズホテル横浜)にて表彰する予定です。
※各受賞者年齢は応募時点になります。
最優秀賞『元気スマイル』 中島(なかしま) 和葉(やすは)さん(愛知県在住)
矯正して、辛い事もありましたが、楽しい事の方が多くなって来て、楽しい矯正ライフを送っています!「明るくなったね!」と言われる事が増えてとてもうれしいです。
優秀賞『思いっきりわらう!』 伊藤(いとう) 心結(みゆ)さん(愛知県在住)
ちょうど矯正をはじめて1年。 最初は抜歯もこわいし、装置は気になるし。小学校の卒業アルバムにも矯正治療中の顔が載るのが嫌だと思ったりもしたけれど、中学生になり、口元の印象が変わったのか、お姉さんっぽくなったね、キレイになってきたね。と言われることも増えてきて、全然気にならなくなりました。
歯磨きは少し大変ですが、毎月一度の通院で調整してもらって、もっとキレイな歯ならびを手に入れられる日が今から楽しみです。写真は北海道旅行に行った時、キレイな景色と撮影してもらったのですが、たのしそうにおもいきり笑ったこの写真がとても気に入ったので、応募しました。
大会賞『夏休み 笑顔はじける湘南の海』 大塚(おおつか) 志保(しほ)さん(神奈川県在住)
矯正治療を始める前は、前歯が前後2列になっていて歯磨きがとても大変でしたが、治療が進み、きれいに歯が揃ってきたので歯磨きも楽になりました。矯正を気にした事はなく、いつも笑顔がはじけています。
| 第14回ブレーススマイルコンテストの概要 | |
|---|---|
| 1 テーマ | 「笑顔いっぱい!矯正歯科治療楽しんでます!」 |
| 2 募集期間 | 2018年6月1日(金)から9月15日(土)まで |
| 3 応募条件 | 応募者が矯正歯科治療中の方 |
| 4 表彰式 | 2019年2月20日(水) 日本臨床矯正歯科医会神奈川大会 (ローズホテル横浜)※予定※ |
| 5 応募総数 |
305作品 |
| 6 賞 | 最優秀賞1作品 優秀賞1作品 大会賞1作品 |
| 7 主 催 | 公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会 日本歯科矯正器材協議会 |
アライナーを使った不適切な矯正歯科治療が増えている

アライナーを使った
不適切な矯正歯科治療が増えている
■装置が目立たない反面、留意すべき点があるアライナー
最近、厚生労働省や消費者庁、国民生活センターなどに寄せられる矯正歯科関連の相談の中で、カスタムメイドのアライナー型矯正装置(以下、アライナー)を用いた不適切な矯正歯科治療に関する苦情が増加しています。
このセミナーはそうした事態に警鐘を鳴らす意味で開催されました。
主催した公益社団法人日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)の会長・稲毛滋自先生は、次のように話します。

「アライナーを用いた矯正歯科治療による相談は、本会が2004年から公式ホームページ内で行っている『矯正歯科何でも相談』にも多数寄せられています。その内容は、『7年経っても治らない』、『追加料金を請求された』など様々です。そこで当会ではその実態を調べるため、会員である矯正歯科医を対象にアンケート調査を実施しました」
「その結果、回答者の3人に一人が、他院でアライナーを用いた矯正歯科治療をしている患者さんからの相談を受けていることがわかりました。こうした中、我々矯正歯科医は、アライナーによる安易な治療で患者さんが不利益をこうむることのないよう、問題点を明確にしたいと思っております」
アンケート調査の結果については後ほどご紹介するとして、まずはアライナーとはどのようなものかをご説明しましょう。
アライナーとは、患者さんの口腔内石こう模型や口腔内の3Dスキャニングデータを用いて作成した透明のマウスピース状の装置のこと。そして、アライナーを用いた矯正歯科治療とは、そのアライナーを決められた順番通りに装着し、歯を動かしていく治療法のことをいいます。

稲毛先生いわく
「一般的なマルチブラケット法(用語解説①)に対して目立ちにくく、必要に応じて装置の着脱ができることから希望する患者さんが増えているのですが、その一方でアライナーを用いた矯正歯科治療には次のような留意点があるのです」
アライナーを用いた矯正歯科治療の留意点
●効果は装着時間に影響される
●適応症例が限られる
●歯の根もと部分についての情報が欠けている
●咬み合わせ面を覆う形態のため、奥歯が圧下される場合もある
●保険診療には使用できない

歯の表面に一つずつブラケットという器具を貼り付け、その溝にアーチワイヤーを通して3次元的に歯を動かす治療法のこと。矯正歯科治療ではもっともよく使われる。
■アライナーが適応するのは、軽微な症例のみ
稲毛先生の解説を踏まえながら、留意点の中身をみていきましょう。
●効果は装着時間に影響される
→治療の成果が、患者さんの協力度に大きく左右される
「食事のときなどに外せるというアライナーのメリットは、食後、速やかに歯を磨き、一日20時間以上装着しなければ、歯の動きが遅くなるというデメリットにつながります。要は、治療の成果が患者さんの協力度に大きく左右されるということです」
●適応症例が限られる
→歯の移動が大きい症例などには不向き
「マルチブラケットを使った矯正歯科治療では、大きく動かす歯と動かさない歯を厳密に分け、動かさない歯を固定源にして、動かすべき歯に矯正力をかけていきます。しかし、すべての歯にかぶせて使うアライナーを用いた矯正歯科治療では、動かす部分とそうでない部分を明確につくることが難しく、大きく動かす必要がある症例では目指すゴールに辿りつくことができません」
「そのため、八重歯が目立つような乱ぐい歯や、著しく前歯が前突しているような歯の大きな移動が必要となる症例、さらにはねじれた歯を大きな回転させたり、伸びた歯を押し込んだりする必要がある症例、骨格的なずれが大きい症例などには、アライナーを使った治療は不向きです。同様に、乳歯列期や混合歯列期の成長予測が難しい症例にも適合しません」

このように、歯を大きく動かす必要のある症例は、アライナーを用いた矯正歯科治療に不適合。
●歯の根もと部分についての情報が欠けている
→歯根から動かさなければ意味がない
「歯は、歯根(歯茎に隠れた見えない部分の歯)から歯冠(歯茎の上の見える部分の歯)が曲がっていたり、歯が萌出せずに歯茎の中に埋伏していたりするケースなどが往々にしてあります。つまり、いくら歯を動かそうとしても、歯根部の状態を見ていなければ、うまくいかないことがあるのです」
「こうしたことのないよう、矯正歯科医は単に見えている部分の歯を並べるのではなく、各種精密検査によって歯根部はもちろん、上下のあごの大きさや形、ずれなどを見据えて、その人にふさわしい安定した咬み合わせに整えていきます。一方、アライナーを用いた不適切な治療は、歯冠部だけを見て歯を並べようとしているため、様々な問題が起こってしまうのです」
●咬み合わせ面を覆う形態のため、奥歯が圧下される場合も
→顎関節に影響が出ることもある
「要するに、アライナーは奥歯の咬み合わせの面まで覆ってしまうため、歯を噛みしめたとき、奥歯のあたりが強くなり、噛みしめが強い方の場合はあごの関節に症状が出る可能性がある、ということです」
●保険診療には使用できない
→本来、保険が適用できる場合でも自費診療となる
「そもそも、アライナーは日本の薬機法(用語解説②)で未承認の装置です。そのため、矯正歯科治療で健康保険が適用される先天性疾患をおもちの方や顎変形症の方であっても、アライナーを用いた矯正歯科治療を行う場合は保険適応になりません。また、医薬品副作用被害者救済制度の対象外とのことです」
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」の略称。平成26年11月の薬事法の改正に伴い、名称が改められました。
これらの留意点をみると、アライナーでの治療が向くかどうかを見極めること自体、かなりの経験を要することのようです。では、こうした留意点のあるアライナー矯正によって、どのような問題が起きているのでしょうか。
次のページで具体的に確認していきましょう。
★次のページでは、アライナーを用いた不適切な治療の事例についてご紹介!
アライナーを用いた不適切な治療とは?
アライナーを用いた不適切な治療とは?
■4年間アライナーのみで治療をして咬み合わせが悪化したAさんのケース
ここからは、アライナーを用いた不適切な治療について、具体的にみていきましょう。
Aさんがアライナーを用いた治療を始めたのは、2012年6月のこと。
咬み合わせの状態は、上の前歯が前方に突出し、下の前歯が舌側に倒れこんでいました。一般歯科医のもとでアライナーを用いた治療を続け、約4年後の2016年2月に治療経過に疑問を感じ、治療を中止しました。
●治療前 2012年6月

●アライナーを用いた矯正歯科治療後 2016年2月

写真を見てわかるとおり、咬み合わせは治療前よりもひどくなってしまいました。
具体的には、奥歯の咬合面(ものを咬む面)の傾きが以前より大きくなり、治療前の段階よりも咬めなくなり、横側から見ると上下の奥歯に隙間が空いてしまっています。
従来のマルチブラケット法と異なり、アライナーによる治療は、歯が斜めに傾きながら移動することが多く、Aさんの場合も、下あごの第一大臼歯(後ろから2番目の歯)と第二大臼歯(一番後ろの歯)が著しく前に傾きながら移動したことが原因だと思われます。
アライナーを用いた矯正歯科治療によって奥歯の傾きが大きくなった

若山満教 弁護士からの提供資料を改変
■マルチブラケットを併用した治療で完治したBさんのケース
では、Aさんと似た咬み合わせの方さんが、従来のマルチブラケット法で治療をすると、どのような結果になるでしょうか。矯正歯科医会所属の矯正歯科医から提供された、Bさんの画像をもとにご説明しましょう。
●Bさん初診時 1999年12月
治療前、Bさんの咬合は上の前歯が前方に突出し、下の前歯が奥に倒れたりねじれたりしていました。比較すると、Aさんよりも不正咬合の度合いが高いといえます。

●Bさん動的治療の終了時 2003年11月
Bさんがマルチブラケットをつけて動的治療を受けた期間は約3年間。
治療後は前歯から奥歯までしっかりと上下の歯が咬み合い、安定した歯列となっています。

知っておきたい、よい咬み合わせの5つの基準
咬み合わせに問題がないかどうかは、日常生活の中で判断ができます。
食事中や歯磨きのときなどに、確認しておきましょう。
1.上下の歯並びがおおらかなU字型である
2.上下の歯並びの中心線が一致している
3.前歯でサンドウィッチや麺類がすっと咬み切れる
4.犬歯から奥の歯が上あごの歯1本に対して、下あごの歯2本の割合で隙間なく咬み合っている
5.サイコロ状の肉を左右の奥歯でしっかりと噛める

★次のページでは、アライナーの適切な使用法についてご紹介!
矯正歯科医ならアライナーをどのように用いるか?
矯正歯科医ならアライナーを
どのように用いるか?
■上下顎左右側第一小臼歯を抜歯し
インビザライン+マルチブラケット法を用いた治療した症例
前出の稲毛先生は、アライナーを使った治療がよくないというのではなく、大切なのは使い方だと強調します。
つまり、歯の移動量が少なく、骨格的なずれや歯根部の問題などがない患者さんに対して、十分な精密検査を行ったうえで使用するのは問題ないのです。
「ただし、矯正歯科の専門教育を受け、専門的知識と技術をもち、かつ臨床経験を積んだ矯正歯科医は、十分な精査と診断に基づき、最終的な治療のゴールを見据えたうえで、数ある装置の中から治療に最適だと考えられるものを選定します。つまり、すべての症状に対して単一の装置を用いることはありません」と稲毛先生。
たとえ患者さんがアライナーを強く希望しても、その方法だけでは治療目的が達成できない可能性があること、そしてその場合に備えて代替治療が必要になることを事前に伝えておくこと、それが信頼できる矯正歯科医だというわけです。
次にご紹介するのは、矯正歯科医が患者さんに上記のような説明を経たうえで、マルチブラケット法を併用してアライナー治療を行ったCさんのケースです。
●治療前 2009年8月

治療前の歯並びは上下ともに歯のデコボコが目立ち、Cさんはアライナーを使って横からの見栄えをよくしたいという希望をもっていました。しかし、主治医である矯正歯科医は、アライナーによる治療ではそこまでの大きな変化は無理だということを伝え、それでもというCさんの希望に沿って、限定的にアライナーを選択しました。
●治療中 2011年5月

Cさんの場合、治療の最終段階では下あごの歯全体と上あごの前歯の部分にアライナーを使用し、上あごの奥歯にはブラケットを装着しました。その理由は、奥歯の咬み合わせをよりしっかりとするため。上あごは通常のブラケットを選択し、下あごについているアライナーのアタッチメント(用語解説③)を矯正用のゴムで下方に引っ張りながら、奥歯の咬み合わせを調整していきました。
アライナーを用いる際、歯に張り付ける、白くて小さいプラスチック素材。アタッチメントを貼り付けた上からアライナーをかぶせることで、アタッチメントの部分に力が加わり、歯を動かしやすくする。
●治療後 2011年10月

こうして進んでいったCさんの矯正歯科治療。治療開始から約2年で、すっきりとした機能的な咬み合わせとなりました。
1. アライナーには推奨される症例と、推奨されない症例がある
2. アライナーが推奨される症例かどうかは、矯正歯科の専門教育を受け、専門的知識・技術を持ち、
かつ臨床経験を積んだ矯正歯科医の十分な精査・診断が必須である
3. アライナーを用いた矯正歯科治療で治療目標が達成できない場合は、マルチブラケットを用いた
矯正歯科治療などによる代替治療が必要となる
アライナーを用いた矯正歯科治療の問題点が浮かび上がります!
矯正歯科医会が2018年8月、アライナーを用いた矯正歯科治療の実態を把握するために全国にいる矯正歯科医会の会員(矯正歯科専門開業医)を対象に実施したアンケート調査の結果です。
*治療対象期間:2017年7月~2018年6月
*回答数:420名中139人
回答した矯正歯科医の3人に1人が、他院で実施されたアライナーを用いた矯正歯科治療に不満を抱いた患者さんから転医や相談を受けていることがわかりました。

相談を受けた矯正歯科医の約半数が治療費を高いと感じ、約7割の会員が治療期間について不適切だと感じていました。

相談の背景には、矯正歯科に関する専門的な学問知識や臨床経験を持たない一般歯科医が治療にあたるケースが多いことや、非常勤矯正歯科医が限られた時間内で治療を担当するなど、診療態勢が整っていないことが挙げられました。

★次のページでは、アライナーを用いた矯正歯科治療を安心して受けるためのチェックポイントをご紹介!
アライナーを用いた矯正歯科治療を 受けるチェックポイント12
アライナーを用いた矯正歯科治療を
受けるチェックポイント12
■12のチェックポイントを活用しましょう
アライナーを用いた矯正歯科治療を希望する方が安心して治療を受けることができるよう、矯正歯科医会では12項目のチェックポイントをまとめています。ぜひお役立てください。
●医療機関選択のチェックポイント
☐ 常勤の矯正歯科医が在籍していますか?
☐ セファログラム撮影装置(用語解説④)が設置されていますか?
☐ 口腔内診査、顎口腔機能検査、模型分析、セファログラムの分析などを実施した後に
治療を担当する矯正歯科医自身が診断をしていますか?
☐ 治療を担当する矯正歯科医が治療計画、治療費用について詳細に説明をしていますか?
☐ 治療を担当する矯正歯科医が、治療を中止したり転医したりする場合の治療費の精算などについて
説明がありますか?
☐ 治療を担当する矯正歯科医が、アライナーが推奨される症例か推奨されない症例なのかを鑑別し、
説明していますか?
☐ 治療を担当する矯正歯科医が、アライナーの治療で十分な結果が得られなかった場合、
代替え治療法について説明していますか?
●患者さん自身のチェックポイント
☐ アライナーは国内外で製作されたものを問わず、
日本国の薬機法上の医療機器には該当しないことを知っていますか?
☐ 歯科医師がアライナーを用いて治療する場合には、診断、治療計画、アライナーの設計等について
矯正歯科学的な専門的知識が必要であること知っていますか?
☐ アライナーの適用には推奨される症例と推奨されない症例があることを知っていますか?
☐ アライナーによる治療の結果は、アライナーの装着時間(推奨される装着時間は1日20時間以上)に
左右されることを理解していますか?
☐ 治療を担当する歯科医師はアライナーの治療で十分な結果が得られなかった場合、治療目標を
達成するためにマルチブラケット法による追加の治療が必要となることを理解していますか?

頭部エックス線規格写真のことで、矯正歯科治療の精密検査では必須のもの。この画像から、上下のあごの大きさや形、ずれ、前歯の傾き、顔のバランスなどがわかる。セファログラムを分析して歯並びや咬み合わせが悪い原因をつきとめ、その上で使用装置の種類や抜歯の有無など、一人ひとりの患者さんに合った治療計画を立てていく。
いかがでしたか?
時間と費用と手間をかけて受ける矯正歯科治療。
よりよい結果につなげるためにも、単に装置が目立ちにくいから、外したいときに外せるからといった理由だけではなく、自分の口腔内の状態にふさわしい治療法を、矯正歯科医と相談しながら決めたいものですね。
この記事が、矯正歯科治療を考えている方のお役に立てればうれしく思います。
第14回ブレーススマイルコンテスト入賞作品発表
2018年10月吉日
第14回ブレーススマイルコンテスト入賞作品発表
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
矯正歯科専門開業医の全国組織である公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会 (日本臨床矯正歯科医会 (会長:稲毛滋自)は、 矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔フォトコンテス「ブレース スマイル コンテスト」を実施しております。
このコンテストは、矯正歯科治療中の患者さんに、より前向きに矯正歯科治療に取り組んでいただくことを目的 として 2005 年より開催し、今年で14 回目になります。
本年度は「笑顔いっぱい! 矯正歯科治療楽しんでます!」というテーマのもと、全国から305 作品ものご応募いただき、10月4日に 厳正なる一次審査を執り行い、入賞12作品 を選出いたしました。
この12作品はその後、10月30 日~ 11 月1日に執り行われる日本矯正歯科学会の会場(パシフィコ横浜)にて、学会参加者よる投票で、最優秀賞 1名、優秀賞1名を選定し、来年 2月20日、第46回日本臨床矯正歯科医会神奈川大会 (ローズホテル横浜) にて表彰する予定です。
一次審査の様子

【入賞作品】
「みんな笑顔で HAPPY WEDDING!」A.M.さん(22 歳)
お姉ちゃんの結婚式にてみんなでいーっ!矯正は痛くて大変なことも多いですが、少しづつ歯並びが綺麗になるのが嬉しく、治療をして良かったと思っています。早く歯並びが綺麗になってお姉ちゃんみたいに、素敵な結婚式が挙げられるようになりたいです。
「笑顔にも自信がついた空手女子」M.S.さん(12 歳)
前歯に隙間があり歯並びが悪く受け口だったのでおもいっきり笑うことができなくなっていましたが、自信を持って笑顔になるようになってくれてるので親も嬉しいです。最近では前歯で噛みきれる!と言う発見もあり本人も嬉しい様です。
「元気スマイル」Y.N.さん(15 歳)
矯正して、辛い事もありましたが、楽しい事の方が多くなって来て、楽しい矯正ライフを送っています!「明るくなったね!」と言われる事が増えてとてもうれしいです。
「思いっきりわらう!」M.I.さん(12 歳)
ちょうど矯正をはじめて 1 年。 最初は抜歯もこわいし、装置は気になるし。小学校の卒業アルバムにも矯正治療中の顔が載るのが嫌だと思ったりもしたけれど、中学生になり、口元の印象が変わったのか、お姉さんっぽくなったね、キレイになってきたね。と言われることも増えてきて、全然気にならなくなりました。歯磨きは少し大変ですが、毎月一度の通院で調整してもらって、もっとキレイな歯ならびを手に入れられる日が今から楽しみです。写真は北海道旅行に行った時、キレイな景色と撮影してもらったのですが、たのしそうにおもいきり笑ったこの写真がとても気に入ったので、応募しました。
「只今、幸せ準備中♡」S.I.さん(31 歳)
始めた時は、見た目や食べ物の食べにくさ、喋りにくさに負けそうになりましたが、自分の歯並びが綺麗になっていくのを実感してからは嬉しくて、痛みも楽しみに変わっていきました! 綺麗な歯を想像してのウェディングドレス選びは楽しかったです!
「親友と!一緒に笑顔」H.H.さん(15 歳)
私は小学生の頃から矯正歯科に通っています。この写真は私が矯正を外す日の前日に同じく矯正をしている友達と撮りました。矯正をする前はガタガタだった歯並びも今では綺麗にそろい、大きな口を開けて笑うことができます。初めは嫌だった矯正ですが、今ではとても感謝しています。
「ゴジラとわたし(食べちゃうぞー!!)」R.N.さん(11 歳)
以前は、上下の歯が一本も噛み合わず、ごはんを食べるのに一時間以上かかっていました。笑うと前歯2本が飛び出て、リスというあだ名まで。矯正開始後、しっかり噛む事が出来るようになり、食べる量も増えました。
「空飛ぶ矯正スマイル」M.S.さん(22 歳)
歯並びと笑顔について:元々八重歯が出ててうまく笑えませんでした。それに、自分の歯並びが好きではなく笑顔に自信もありませんでした。ですが、矯正を始めて、どんどん綺麗になっていく歯を見て笑顔に自信が持てるようになっていきました。笑いやすくもなりました!!この写真はスカイダイビングをしている時に撮っていただいたものです。自分がこんな風に笑えるようになったのも矯正をしたおかげだと思います。これからも色んなことにチャレンジして行きたいです☆
「夏休み 笑顔はじける湘南の海」S.O.さん(10 歳)
矯正治療を始める前は、前歯が前後2列になっていて歯磨きがとても大変でしたが、治療が進み、きれいに歯が揃ってきたので歯磨きも楽になりました。矯正を気にした事はなく、いつも笑顔がはじけています。
「心から笑えるように」M.N.さん(41 歳)
矯正を始めてから表情も明るくなり自信を持てるようになったようです。親子二人でカラーモジュールをして今だけのおしゃれを楽しんでいます♪
「矯正中だってオシャレを楽しむ!」E.A.さん(29 歳)
ブレースが付く事に抵抗がありましたが、院長がご厚意でワイヤーをハート型に曲げてくれたり、目立たないタイプのブラケットを選ぶ事で見た目が気になる事もなく、むしろ自分から友人にニコーって笑って見せる程です。矯正中もオシャレを楽しむ事ができています!
| 第14回ブレーススマイルコンテストの概要 | |
|---|---|
| 1 テーマ | 『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』 |
| 2 募集期間 | 2018年 6月 1日(金)から 9月 15 日(土) |
| 3 応募条件 | 応募者が矯正歯科治療中の方 |
| 4 表彰式 | 2019年2月20日(水) ローズホテル横浜(神奈川県横浜市) |
| 5 応募総数 |
305作品 |
| 6 賞 | 最優秀賞1作品 優秀賞1作品 |
| 7 主 催 | 公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会 日本歯科矯正器材協議会 |
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
(広報代行)共同ピーアール株式会社 担当:北条、大須賀、佐藤
電話 03-3571-5238 FAX 03-3571-5360
第46回 日本臨床矯正歯科医会大会・神奈川大会のご案内(第1報)
第46回 日本臨床矯正歯科医会大会・神奈川大会のご案内(第1報)
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会(会長:稲毛滋自)は第46回大会・神奈川大会を、平成31年2月20日(水)・21日(木)の両日、横浜市のローズホテル横浜およびホテルモントレ横浜にて開催致します。今大会のテーマは「Science and Art一機能と形態の調和を求めて一」です。テーマに基づいた臨床セミナー、スタッフセミナー、アンコール賞発表、ブレーススマイルコンテスト表彰式など、多数のプログラムを準備しております。また、エクスカーションは大会前日の2月19日(火)に予定していますので、ご家族、スタッフの方も合わせて是非神奈川大会にご参加の程よろしくお願いいたします。
◆開催日時:平成31年2月20日(水)・21日(木)
◆メイン会場:ローズホテル横浜
〒231-0023 横浜市中区山下町77
TEL 045-681-3311
http://www.rosehotelyokohama.com/
◆スタッフ会場・懇親会会場:ホテルモントレ横浜
〒231-0023 横浜市中区山下町6-1
TEL045-330-7111
https://www.hotelmonterey.co.jp/yokohama/
【主なプログラム】(予定)
●臨床セミナー1 2月21日(木)
清水典佳 先生 (日本大学歯学部歯科矯正学講座 特任教授)
●臨床セミナー2 2月21日(木)
黄川田 徹 先生(医療法人社団 アドベント 理事長「鼻のクリニック東京」耳鼻咽喉科医)
山﨑要一 先生 (鹿児島大学大学院医歯学総合研究科小児歯科学分野教授)
●海外招待講演 2月20日(水)
●会員アンコール賞発表 2月21日(木)
●スタッフセミナー 2月20日(水)
① スタッフプログラム1 井上美津子 先生(昭和大学歯学部小児成育歯科学講座客員教授)
「乳幼児の口腔機能の発達支援」
② スタッフプログラム2 RTD(モデレーター募集中)
○ブレーススマイルコンテスト表彰式 2月20日(水)
○懇親会 2月20日(水) 夜
○総会、会員協議会 2月20日(水) 午前
○症例展示、学術展示(演題募集を開始しました。多数のご応募をお待ちしております)
○日矯認定医更新用症例報告
○商社展示
○企業プレゼンテーション ドクター20日(水)・21日(木)、スタッフ20日(水)
[参加申し込みの方にはお弁当が準備されます]
○エクスカーション 2月19日(火)
第46回日本臨床矯正歯科医会大会・神奈川大会実行委員会
大会長:島田 正 実行委員長:石渡靖夫 事務局長:齋藤康雄 会計:渡辺 亨
神奈川支部会員一同
矯正歯科医会は、正しい矯正歯科治療に取り組んでいます
矯正歯科医会は、正しい矯正歯科治療に取り組んでいます
矯正歯科治療の正しい理解を促すことに努めているのが、今回トレンドウォッチにご協力いただいた稲毛会長を筆頭とする矯正歯科医会です。今回のトレンドウォッチの最後に、この団体のスタンスや社会に向けての取り組みについてご紹介しておきましょう。
●国内最大のオルソドンティストの集まりとして
矯正歯科医会は、日本で唯一45年以上にわたり活動している矯正歯科専門開業医の団体であり、矯正歯科分野で最初に認められた公益法人です。
「よい咬み合わせときれいな歯並びによって心身の健康を育むこと」を目的に、「見た目の美しさ」だけでなく、咬み合わせの改善や咀嚼(そしゃく)機能の向上、口全体の健康増進など総合的な「正しい矯正歯科治療」に取り組んでいます。
会のメンバーになるには、矯正歯科治療を専門に行っている開業医であることに加えて、所在地区の会員1名を含む会員3名以上の推薦が必要です。こうした精査のもとに組織された矯正歯科医会は、会員一人ひとりが矯正歯科治療の専門家として豊富な経験と責任のうえに立つ「オルソドンティスト(矯正歯科医)」であることを自らに課し、日々患者さんに向き合っています。
●こんなことに取り組んでいます
矯正歯科医会の社会に向けた様々な取り組みの中から、今回は3つに絞ってご紹介します。
近年、取り外しのできるマウスピース型矯正装置を使った治療が増えており、それに伴うトラブルが増加しています。このマウスピース型矯正装置は、一般的なマルチブラケットとは異なり、特殊な加工技術などを用いて海外で製作されるもので、日本の薬機法(※)で承認されたものではありません。そのため、本来は安易な使用は控えるべきなのです。
※医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律。
★そこで矯正歯科医会では……
患者さんへの使用にあたっては、歯科医師が患者さんにマウスピース型矯正装置についての情報提供をしっかり行い、患者さんのご理解と同意を得たうえで使用する、という基準を設け、その徹底に努めています。
医療法の見直しに伴い、今年6月1日より医療機関のホームページが医療広告規制の対象となりました。それに伴い、ホームページに表示できる項目・内容は細かく制限され、抵触する場合には、是正命令や罰則が科せられます。例えば、歯科分野であれば「全く痛くない治療」「歯を抜かない治療」「日本有数の実績を有する医院」「最高の治療を行う」などの表現や、患者さんの主観に基づく治療の内容あるいは効果に関する体験談、矯正装置や医療機器の名称(メーカー名も含む)、効能・効果、性能等の記載などです。
★そこで矯正歯科医会では……
こうした現状に対し、早い段階から会員に必要に応じたホームページの改変を呼びかけています。また、患者さんの紹介を生業とするようなホームページへのリンクがないこと、資格認定の掲載には認定を行った学会名を必ず掲載すること、標榜可能ではない診療科名を使用しないことなど15項目のリストを作成し、徹底に努めています。
患者さんが矯正歯科治療中に転居などで診療所を変わらざるを得ない場合や、患者さんから治療の中止の申し出があった場合には、歯科医師側は治療の進行具合によって、治療費を精算および過剰に支払われている分の返金をする義務があります。
★そこで矯正歯科医会では……
転医や中止の際、患者さんに返金などがスムーズに行えるよう精算額の目安を制定しています。診療報酬の精算は、おおよその治療内容の達成度や、すでに経過した期間、今後の内容などを考慮したうえで最終決定を行います。
ほかにも、矯正歯科治療のことをわかりやすくまとめた書籍の発行やインターネット上での相談窓口の開設など、正しい矯正歯科治療への啓発のために様々なことを行っています。
矯正歯科医会については、こちらをご覧ください。
矯正歯科治療で”噛める”ようになった!2つのケースをご紹介
矯正歯科治療で”噛める”ようになった!2つのケースをご紹介
ここでは、不正咬合でしっかり噛めなかった方が、矯正歯科治療を受けて咬み合わせが改善した2つのケースをご紹介します。
■症例1:前歯でものが噛み切れなかったAさんの場合
最初は、開咬だったAさん(初診時19歳)のケースです。
彼女は、咬んだときに上下の前歯が咬み合わず、上の前歯と下の前歯に隙間ができてしまっていました。
口を閉じていると一見問題がなさそうですが、日常生活では不正咬合のため、「サシスセソ」の発音がうまくできず、サンドイッチや麺類なども前歯で噛み切ることができない状態でした。

そこでマルチブラケットをつけて矯正歯科治療を開始。治療では上下のあごの関係を改善するために「顎間(がっかん)ゴム(別名:エラスティック)」も併用しました。
また、治療中には舌や唇など、口のまわりの筋肉を強くしてバランスをよくするために「筋機能療法」というプログラムも併せて行うことで、舌の正しい使い方も覚えていきました。
治療終了後、A子さんの咬み合わせは安定し、前歯でしっかりとものを噛み切ることができるようになりました。写真を見ても、口もとの違いは一目瞭然ですね。

■症例2:咬み合わせると痛みもあったBさんの場合
続いて、2例目は出っ歯(上顎前突)だったBさん(初診時6歳)の場合です。
彼女は前歯が出ていただけでなく、上の2本の前歯に隙間がある「正中離解」という状態で、さらに下の前歯が上の歯ぐきに食い込んで痛いという症状もありました。
そのため、Bさんのお母さんによると、前歯でものがうまく噛み切れず、特に硬めのお肉など、噛み応えのあるものは食べたがらないということでした。

そこで矯正歯科治療では、あごの骨の発育を利用して、咬み合わせを改善することに。
永久歯が生え揃うまでの第Ⅰ期治療では、「アクチベーター」という取りはずしのできる口腔内装置を一定期間つけてもらい、深すぎる咬み合わせを改善させ、下あごの骨を前方に誘導していきました。

その後、永久歯が生え揃った段階でスタートした第Ⅱ期治療では、上あごに「ヘッドギア」という、やはり取り外しのできる頭にかけるバンド装置を一定期間つけてもらいながら、マルチブラケットで歯列を本来の場所へ動かしていきました。

動的治療の後、「リテーナー」という、動かした位置で歯を安定させる装置をつけての保定期間を経て、Bさんはよく噛める、安定した咬み合わせを手に入れることができました。
心身の健康増進のためには、よく噛める健全な歯並びと咬み合わせが必要です。
そして、口や歯が消化器官の入り口としての本来の役割を果たすように治療を行うのが、矯正歯科治療の担う役割です。
★次のページでは、日本臨床矯正歯科医会の取り組みについてご紹介!
“よく噛める”には理由があります
よく噛める”には理由があります
■よい歯並びと咬み合わせの5つの基準
では、一体どのような歯並び・咬み合わせであれば、食べものをしっかり噛むことができるのでしょうか?
その特徴は、次の5つです。
1)おおらかなU字型の歯並び
2)上下の歯並びの中心線が一致している
3)前歯でサンドイッチや麺類がすっと噛み切れる
4)上の1本の歯が下の2本の歯の間に噛み込む(下の1本の歯が上の2本の歯の間に噛み込む)
5)サイコロ状の肉を左右の奥歯でしっかり噛める
具体的に見ていきましょう。
●おおらかなU字型の歯並び
日本人はアジア人の中でも歯が比較的大きく、その大きな歯に適した歯列がU字型です。上あごや下あごを口の中から見たとき、前歯の飛び出しや奥歯の倒れこみなどなく、きれいなU字を描いているのがよい歯列です。

●上下の歯並びの中心線が一致している
上下それぞれの前歯の中心線を「正中線」といいます。これが上下でほぼ一直線になっていて歯の正中線が顔の中心線上にきていることが大切です。
●前歯でサンドイッチや麺類がすっと噛み切れる
ものを噛み切るという前歯の役割を果たすには、歯を自然に咬み合わせたとき、上の前歯が下の前歯に、水平・垂直方向で約2ミリずつかぶさっているのが基本です。

●上の1本の歯が下の2本の歯の間に噛み込む(下の1本の歯が上の2本の歯の間に噛み込む)
左右両側の犬歯から奥の歯が、上あごの歯1本に対して、下あごの歯2本の割合でバランスよく咬み合っている状態が「一歯対二歯(いっし・たい・にし)の咬み合わせ」です。このとき、上下左右の奥歯が隙間なくしっかり咬み合っていることがポイントです。

●サイコロ状の肉を左右の奥歯でしっかり噛める
左右の奥歯でものが噛めるということは、食べ物をすりつぶすという本来の働きができているということです。逆に左右どちらか片方でだけ噛んでいると噛まない側の自浄作用が失われ、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。

■では、よくない歯並びとは?
よい歯並びの基準とともに、正しく咬み合わせることができない歯並びについても知っておきたいもの。歯科医学的には、それを「不正咬合(ふせいこうごう)」といいます。
不正咬合になる原因は、あごや歯の大きさといった遺伝的なものと、悪習慣などによる後天的なものとに分けられます。こうしたよくない状態をそのままにしておくと、機能面での問題が起こりやすいだけでなく、笑顔に自信がもてなかったり、歯に対するコンプレックスから人間関係でも消極的になりがちです。また、発音が不明瞭になりやすいほか、歯をしっかり食いしばることができないために、運動能力の低下にもつながるとされています。
なお、不正咬合の状態や程度は人それぞれで、なかには出っ歯で歯がデコボコしているなど、複数の問題を抱えていることも少なくありません。
以下に、その代表例をご紹介しましょう。
前後的な問題
●デコボコ(叢生)
文字通り、歯がデコボコに生えたり、歯の生え方が不ぞろいだったりする状態。あごが小さい現代人に多い不正咬合。八重歯もその一種です。

●受け口(下顎前突)
咬み合わせたとき、下の前歯が上の前歯より、連続して3本以上前側にある咬み合わせ。上の歯のかぶさりがないため、下の歯の先端から根もとまですべて見えます。

●出っ歯(上顎前突)
上の前歯や上あごそのものが前方に出て、下あごが後退している状態。あごの骨に問題がある場合と、歯だけが前に出ている場合とがあります。

左右的な問題
●交叉咬合
通常、上の歯は下の歯を覆っていますが、それが逆になっている咬み合わせ。奥歯に交叉咬合があると、正中線も一緒にずれていることがよくあります。

●すきっ歯(空隙歯列)
歯と歯の間が空いている状態。歯そのものが小さかったり、歯に対してあごが大きいことなどが原因で起こりますまた、歯があごの骨の中に埋まって出てこない「埋伏歯(まいふくし)」や、もともと歯の本数が足りない「先天性欠如歯」があることで起こる場合もあります。

上下的な問題
●過蓋咬合
「かがいこうごう」と読みます。これは上の前歯が下の前歯に深くかぶさっている咬み合わせのこと。なかには、下の前歯が上の前歯に隠れてしまって見えないケースもあります。

●開咬
「かいこう」と読みます。これは奥歯をしっかり咬み合わせたとき、上下の前歯が咬み合わず、隙間ができてしまう状態。そのため歯ぐきが乾きやすく、むし歯や歯周病のリスクが高まります。また、咬み合う歯が少ないため、顎関節症が発生しやすくなります。

■やってみよう! 歯並びと咬み合わせのセルフチェック
歯並びのよしあしを見極めるポイントをおさえれば、自分でもある程度の確認は可能です。鏡を見ながら、ご自分や家族の歯並びをチェックしてみましょう。そして、セルフチェックに当てはまる箇所が気になるようなら、臆せず矯正歯科の専門開業医のもとを訪ねてください。

★次のページでは、矯正歯科治療で噛めるようになった2つのケースをご紹介!
vol.22 咬み合わせから考えよう! 食育と健康

「食育」の実践には、よく噛める自分の歯が不可欠です
■歯と口は生命活動にかかわっている

食事をとる。おいしいと感じる。会話を交わす。深呼吸をする……。普段何気なくしているこれらの行為を改めて見直すと、いずれも私たちがすこやかに生きていくうえで不可欠なものだとわかります。
では、こうした行為すべてにかかわっている器官は何でしょうか?
それは口であり、歯です。
以前のトレンドウォッチでもご紹介しましたが、歯や口は、私たちの日常生活の中で生命活動、社会活動にかかわる大切な5つの役割を担っているのです。
歯と口の5つの役割
●食事をつかさどる
●発音をつかさどる
●感覚(味覚・触覚・温度覚)をつかさどる
●感染を防ぎ、健康を維持する
●呼吸をつかさどる
■食育の前提は噛めること
さて、歯と口の役割の筆頭にあがっているのが”食事”ですが、近年、社会の変化とともに食生活をめぐる状況は大きく変化しています。偏食、過食、無理なダイエット、拒食症、孤食等々……。そこで注目されているのが「食育」です。
食育とは、食事や食物に関する知識と選択力を身につけ、健全な食生活が送れるようにするための教育のことで、2005年に施行された「食育基本法」第二条にはこのように定義されています。
「食育は、食に関する適切な判断力を養い、生涯にわたって健全な食生活を実現することにより、国民の心身の健康の増進と豊かな人間形成に資することを旨として、行わなければならない。」
これに対し、矯正歯科専門開業医の団体・公益社団法人日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)の稲毛滋自会長は異議を唱えます。
「健全な食生活をすれば、心身が健康になるとありますが、それだけでは不足しているのではないでしょうか」
「なぜなら、三世代が一緒に食事をしたとしても、例えば祖父母の入れ歯が合わず、食べものをしっかり噛むことができなければ、決して健やかな状態とはいえません。笑顔で食卓を囲むには、食育基本法で定められている以外に、よく噛める歯が大事だと思います」
口に運ばれた食べものは、まず前歯で噛み切られ、奥歯に運ばれて唾液と混ざり合いながら小さくすりつぶされ、嚥下(えんげ)されます。こうした一連の働きをスムーズに行うには、バランスのとれたよく噛める歯並びと咬み合わせが不可欠だというわけです。
■よく噛むことには8つの効用がある
稲毛会長は、噛むことが心身にもたらすメリットとして、次の8つを挙げて説明します。
●食べすぎを防ぐ
●味覚の発達を促す
●発音を明瞭にする
●脳の働きを活発にする
●歯の病気を防ぎ口臭を少なくする
●発がん作用を抑える
●胃腸の働きを促す
●全身の体力向上とストレス解消
出典:公益財団法人8020推進財団「めざそう8020」より
「まず、よく噛むと脳にある満腹中枢が働いて、適度な量で満腹を感じるようになります。つまり、よく噛むことこそダイエットの基本というわけです。また、よく噛むと食べもの本来の味がわかるようになり、味覚の発達に役立ちます。さらに、きれいな歯並びで口をはっきりと開けて話すことは、きれいな発音にもつながります」
「そして、口のまわりの筋肉も使うため、表情がとても豊かになります。噛むための運動は脳細胞の働きを活発にし、噛むことで唾液がたくさん分泌され、口の中をきれいにして口臭の発生も減少させるという効果もあります」
「ほかにも、唾液に含まれる酵素には発がん物質の発がん作用を消す作用があるとされ、現在、研究が進められていますし、唾液の中にある消化酵素が噛むことでたくさん分泌されて胃腸の働きを促してくれます。加えて、よく噛むことによって力がわき、日常生活への自信を生むという精神面での効果も期待できます」
食べものをしっかりと噛むことは、心身を活性化させるための重要な働きを担っているわけですね。
こう考えると、よく噛むことこそ食育の基本。自分の歯で毎日の食事をおいしく味わいながら食べることは、心と体の健康を保つ第一歩であり、家族や仲間と食事を楽しみながら、ゆっくりよく噛んで食べることが生活の質(QOL)を高め、人生をより一層豊かなものにしてくれるのです。
★次のページでは、よく噛める歯並びについてご紹介!
平成30年7月豪雨による災害への支援実施について
平成30年7月、西日本における豪雨により甚大な被害が発生しました。
亡くなられた方々にお悔やみ申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
今回の被害状況を踏まえ、下記のとおりの支援を行うことと致しました。
一刻も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
義援金の寄付
平成30年7月24日、日本赤十字社を通じて被災地支援に役立てていただきたく、100万円を寄付致しました。
「第 14 回 ブレース スマイル コンテスト 」 開催!
応募受付終了しました。
たくさんのご応募ありがとうございました!
矯正歯科 治療中の方を対象にした笑顔のフォトコンテスト
「第 14 回 ブレース スマイル コンテスト 」 開催!
矯正歯科治療を楽しんでいる、笑顔いっぱいな写真を募集!
~募集期間:6月1日(金) ~ 9月15日(土) / テーマ:『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』~
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
矯正歯科専門開業医の全国組織である日本臨床矯正歯科医会(会長: 稲毛滋自)は、矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「第14回 ブレース スマイル コンテスト」を実施、本年6月1日(金)から9月15日(土)まで作品の募集を行います。応募された作品の中から本年10月に入賞12作品(予定)を選出し、12月に各受賞者を発表します。
本コンテストの今年のテーマは『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』です。
矯正歯科治療でキレイな歯並びになっていく皆さんの”笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!”という気持ちが表れている笑顔を写真に収めてください。
同コンテストは、矯正歯科治療中の方がより前向きに取組んでいただくことを目的として、日本臨床矯正歯科医会が2005年より実施し、今年で14回目になります。年々応募作品数は増加し、昨年は全国から470点と過去最多の作品が寄せられました。
なお、本コンテストでは最優秀賞、優秀賞受賞者には賞金と、副賞としてJTBギフトカード5万円分を贈呈いたします。その他入賞者全員にQUOカード5,000円を贈呈いたします。募集要項については、別紙をご参照ください。

第 13 回 最優秀賞
「踊る!よさこいスマイル♫」
※過去の受賞作品写真がご入り用の方は、下記までお問い合わせください。
【本件に関する報道関係者からの問い合わせ先】
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
(広報代行)共同ピーアール株式会社 PRアカウント本部3部 担当:大須賀、佐藤、北条
電話 03-3571-5238 FAX 03-3571-5360
『第 14 回ブレース スマイル コンテスト 募集要項』
| テーマ | 『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』 |
| 募集期間 | 2018年 6月 1日(金)から 9月 15 日(土) ※締切日必着 |
| 応募条件 | ★応募者が被写体であり、矯正歯科治療中の方。応募者のブレース〈矯正装置〉がはっきりと写っていること。 ★受賞の対象となるのは、応募者のみとなります。〈被写体は複数人可〉 ★今後、日本臨床矯正歯科医会、日本歯科矯正器材協議会が行う啓発活動にご協力いただける方。 ★応募作品はお一人につき1点のみとさせていただきます。 ※複数名でのご応募は不可とします。 |
| 応募方法 |
デジタル写真データまたは、プリント写真でご応募いただけます。 <デジタル写真データの応募方法> <プリント写真の応募方法> ○必要事項: 【プリント写真の応募先】 |
| 各賞 | ※ご応募いただいた作品から入賞12作品(予定)を選出後、下記の各賞を選考します。 ★最優秀賞(1名) ★優秀賞(1名) ★大会賞(1名)、他 |
| 賞金 | ★最優秀賞(1名):賞金5万円 <副賞>JTBギフトカード5万円分 ★優秀賞(1名):賞金3万円 <副賞>JTBギフトカード5万円分 ★大会賞(1名):賞金2万円 ★入選作品応募者にはQUOカード5,000円分進呈 |
| 受賞者発表 |
10月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で入賞12作品(予定)を公開予定。12月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で最優秀賞、優秀賞、大会賞等の発表を予定しています。 ※発表後、最優秀賞、優秀賞、大会賞受賞者の皆様には、2019年2月、神奈川県で実施予定の表彰式へご招待させていただきます。またその他の受賞者の皆様にもご招待のご連絡をさせていただく場合がございます。 |
| 注意事項 |
※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)の使用及び著作権は日本臨床矯正歯科医会に帰属し、当会の書籍などの出版物やウェブサイト、PR・プロモーションのために使用させて頂くことがありますので、あらかじめご了承ください。なお、応募作品は返却いたしません。 ※応募作品を当会の出版物やウェブサイト、PR・プロモーション活動等に使用する場合、必要に応じ画像のトリミングや色調の補正等の加工を行う場合があります。 ※第三者の権利(著作権、肖像権など)を侵害する作品は応募できません。応募作品に著作権や肖像権の問題が発生しましても、当会はその一切の責任を負わないものとし、その責任・解決はすべて応募者に帰属するものとします。 ※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、当医会の広報発表資料や主催する催し、広報誌や作品集等の出版物、ポスター・チラシ、ウェブサイト等で使用する場合があります。また、応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、本会が認めるメディア、協力団体等に提供することがあります。作品の使用にあたっては、応募者の氏名や年齢、居住都道府県の表示を行う場合があります。 ※応募に関する個人情報は、本コンテストに関連する業務(賞の発表や連絡を含む)、ウェブサイトや書籍等へのご協力を確認する連絡以外には使用いたしません。 |
| 主催 | ・公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会 ・日本歯科矯正器材協議会 |
| 問い合わせ先 | 日本臨床矯正歯科医会 第14回ブレース スマイルコンテスト応募事務局 E-mail:brace-smile@jpao.jp ブレース スマイルコンテスト ホームページhttp://www.jpao.jp/smile/ |
「第 14 回 ブレース スマイル コンテスト 」 開催!
応募受付終了しました。
たくさんのご応募ありがとうございました!
矯正歯科 治療中の方を対象にした笑顔のフォトコンテスト
「第 14 回 ブレース スマイル コンテスト 」 開催!
矯正歯科治療を楽しんでいる、笑顔いっぱいな写真を募集!
~募集期間:6月1日(金) ~ 9月15日(土) / テーマ:『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』~
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
矯正歯科専門開業医の全国組織である日本臨床矯正歯科医会(会長: 稲毛滋自)は、矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「第14回 ブレース スマイル コンテスト」を実施、本年6月1日(金)から9月15日(土)まで作品の募集を行います。応募された作品の中から本年10月に入賞12作品(予定)を選出し、12月に各受賞者を発表します。
本コンテストの今年のテーマは『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』です。
矯正歯科治療でキレイな歯並びになっていく皆さんの”笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!”という気持ちが表れている笑顔を写真に収めてください。
同コンテストは、矯正歯科治療中の方がより前向きに取組んでいただくことを目的として、日本臨床矯正歯科医会が2005年より実施し、今年で14回目になります。年々応募作品数は増加し、昨年は全国から470点と過去最多の作品が寄せられました。
なお、本コンテストでは最優秀賞、優秀賞受賞者には賞金と、副賞としてJTBギフトカード5万円分を贈呈いたします。その他入賞者全員にQUOカード5,000円を贈呈いたします。募集要項については、別紙をご参照ください。

第 13 回 最優秀賞
「踊る!よさこいスマイル♫」
※過去の受賞作品写真がご入り用の方は、下記までお問い合わせください。
【本件に関する報道関係者からの問い合わせ先】
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
(広報代行)共同ピーアール株式会社 PRアカウント本部3部 担当:大須賀、佐藤、北条
電話 03-3571-5238 FAX 03-3571-5360
『第 14 回ブレース スマイル コンテスト 募集要項』
| テーマ | 『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』 |
| 募集期間 | 2018年 6月 1日(金)から 9月 15 日(土) ※締切日必着 |
| 応募条件 | ★応募者が被写体であり、矯正歯科治療中の方。応募者のブレース〈矯正装置〉がはっきりと写っていること。 ★受賞の対象となるのは、応募者のみとなります。〈被写体は複数人可〉 ★今後、日本臨床矯正歯科医会、日本歯科矯正器材協議会が行う啓発活動にご協力いただける方。 ★応募作品はお一人につき1点のみとさせていただきます。 ※複数名でのご応募は不可とします。 |
| 応募方法 |
デジタル写真データまたは、プリント写真でご応募いただけます。 <デジタル写真データの応募方法> <プリント写真の応募方法> ○必要事項: 【プリント写真の応募先】 |
| 各賞 | ※ご応募いただいた作品から入賞12作品(予定)を選出後、下記の各賞を選考します。 ★最優秀賞(1名) ★優秀賞(1名) ★大会賞(1名)、他 |
| 賞金 | ★最優秀賞(1名):賞金5万円 <副賞>JTBギフトカード5万円分 ★優秀賞(1名):賞金3万円 <副賞>JTBギフトカード5万円分 ★大会賞(1名):賞金2万円 ★入選作品応募者にはQUOカード5,000円分進呈 |
| 受賞者発表 |
10月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で入賞12作品(予定)を公開予定。12月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で最優秀賞、優秀賞、大会賞等の発表を予定しています。 ※発表後、最優秀賞、優秀賞、大会賞受賞者の皆様には、2019年2月、神奈川県で実施予定の表彰式へご招待させていただきます。またその他の受賞者の皆様にもご招待のご連絡をさせていただく場合がございます。 |
| 注意事項 |
※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)の使用及び著作権は日本臨床矯正歯科医会に帰属し、当会の書籍などの出版物やウェブサイト、PR・プロモーションのために使用させて頂くことがありますので、あらかじめご了承ください。なお、応募作品は返却いたしません。 ※応募作品を当会の出版物やウェブサイト、PR・プロモーション活動等に使用する場合、必要に応じ画像のトリミングや色調の補正等の加工を行う場合があります。 ※第三者の権利(著作権、肖像権など)を侵害する作品は応募できません。応募作品に著作権や肖像権の問題が発生しましても、当会はその一切の責任を負わないものとし、その責任・解決はすべて応募者に帰属するものとします。 ※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、当医会の広報発表資料や主催する催し、広報誌や作品集等の出版物、ポスター・チラシ、ウェブサイト等で使用する場合があります。また、応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、本会が認めるメディア、協力団体等に提供することがあります。作品の使用にあたっては、応募者の氏名や年齢、居住都道府県の表示を行う場合があります。 ※応募に関する個人情報は、本コンテストに関連する業務(賞の発表や連絡を含む)、ウェブサイトや書籍等へのご協力を確認する連絡以外には使用いたしません。 |
| 主催 | ・公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会 ・日本歯科矯正器材協議会 |
| 問い合わせ先 | 日本臨床矯正歯科医会 第14回ブレース スマイルコンテスト応募事務局 E-mail:brace-smile@jpao.jp ブレース スマイルコンテスト ホームページhttp://www.jpao.jp/smile/ |
vol.21 おとなの矯正歯科治療、わたしの場合 インタビュー3
INTERVIEW-3

長年、不正咬合に悩み、自分の歯を見せることに抵抗が大きかったというM.Iさん。
59歳で治療をスタートして以来、その思いはどのように変化してきたのでしょうか?

What do you mean?
※顎間ゴム
=主に上下の咬み合わせを改善するために使われる小さな輪ゴム。

■治療前のこと
――もともとの歯並びはどんな感じでしたか?
私の場合は反対咬合で、実は小学2~3年のときに矯正歯科治療を受けているんです。今から50年以上も前ですから、当時は矯正歯科というものがなく、普通に歯科医院での治療でした。その方法も今とは違って、奥歯にかぶせるような装置をつけて治療しましたね。その治療で反対咬合は一応治ったのですが、永久歯に生え変わったときにデコボコになってしまって。さらには、右側に歯が突出していって、あごが少しずつ曲がってしまったんです。変だなとは思いましたが、当時は八重歯が可愛いといわれる時代でしたし、若さもあったのでさほど気にはしませんでした。

――咬み合わせが気になり始めたのはいつ頃ですか?
結婚して子どもが生まれてから、30代のころですね。というのも、次女が私と逆で上あごに比べて下あごが小さかったんです。自分のことがあったので、娘の歯並びが心配で。矯正歯科に連れていき、そこで自分のことも相談してみたところ、外科手術を併用した矯正歯科治療をすすめられたんです。でもそれをするには入院も必要だし、術後は流動食になるようなので、当時は子どもも小さかったので断念しました。なので、コンプレックスはずっと解消されませんでした。
――50代後半で治療に踏み切られたきっかけは?
年齢とともに、上の前歯のデコボコがひどくなってきたんです。それで、なんだか変わってきたなあと思って、かかりつけの一般歯科に「今から矯正歯科治療ってどうなんでしょう?」と聞いてみました。すると「まだ大丈夫ですよ。専門の先生に相談してみてください」と。それでホームページをみて、あごの専門医である矯正歯科を訪ねたんです。
――では治療先はご自分で探されたのですか?
そうです。決め手はあごの専門医だということでしたね。私としては、今度も外科手術を併用する矯正歯科治療をすすめられるんじゃないかなと思っていたんです。それで、もし今回もそういわれたら、やろうと思っていました。骨粗しょう症で薬を飲んでいるので、主人は体に影響があるのではと心配していましたけれど。でも、長らく自分の口もとがコンプレックスで、曲がったあごが気になって、しゃべるときも口に手を当てていたので、人生に後悔がないように今度こそ治したいと、自分としてはそう思っていたんです。
――治療前は、あごの痛みや食べにくさなどもあったのでしょうか?
いいえ、咬み合わせで食事に問題などはありませんでした。歯周病も特になく、歯や歯肉は健康でした。私自身、年齢を重ねて歯が汚いとよけいおばあちゃんになってしまうので、そうならないようにと、3か月に一度は一般歯科で歯のクリーニングをしてもらっていたのも大きいように思います。

――治療の前には、抜歯もされたのですね
はい、矯正装置をつける前に4本抜きました。抜くのはそれほど大変ではなかったですよ。抜歯の必要性も説明を受けて納得もできましたし。よくホームページを見ると歯を抜かない矯正などもあるようですが、かかりつけの一般歯科でも私の場合はそれでは無理だといわれたので、しかたないと思っています。4本抜いて、今は自分の歯は24本になりました。この残った歯を長持ちさせるために、矯正歯科治療は時間をかけてゆっくりと歯を動かしてもらっています。
■治療中のこと
――治療を始めていかがですか?
先生に「折り返し地点は過ぎましたか?」と伺ったら、「まだです」といわれました(笑)。歯に負担をかけないようにゆっくり動かしていますからね。歯が動く痛みは最初の1週間くらい感じましたし、今も夜中に目を覚ましたときなどに圧迫感を覚えたりしますが、子どもの頃の治療のほうが痛かった気がします。
――治療をしてどんなプラスの変化がありますか?
矯正装置がはずれたら実感すると思いますが、今はまだですね。でも、長年やりたいと思っていたことを実行できているという点では、気持ちがさっぱりした感じです。まだ治療中ですが、自分の中でのわだかまりがすっかり消えました。
――逆に、今気になっていることは?
しいていえば、下の歯にブラックトライアングル(歯間と歯肉の間にできる三角形の隙間)があることですね。歯肉が退縮するともとに戻らないので、それが老けて見えないかしらと気になります。先生からは歯間ブラシやフロスを無理にせず、一番細いものでするようにといわれているので、その通りにしていますが。あとは食事の後、歯の隙間や装置の間にものが詰まるので、歯みがきは欠かせません。

――歯みがきはどんなふうにされていますか?
細い歯間ブラシで歯の間の食べかすなどをとって、先の細い歯ブラシで奥歯や矯正装置の間を磨き、その後に2列歯ブラシで全体をざっと磨いてから普通の歯ブラシで磨きます。時間は1回につき15~20分かけていますね。
――治療が終わったら何がしたいですか?
大きな口を開けて笑いたいですね。やはり今までは口をふさいで笑っていましたから。今もまだあごは少し曲がっていますが、以前と比べるとずいぶん改善されました。それが何よりも嬉しくて、娘と一緒に写真を撮ったりして楽しんでいます(笑)。
あと、今87歳の母には、ぜひともきれいになった口もとを見てもらいたいですね。子どものころ、母のすすめで治療をして、うまく治らなかったことに母は責任を感じていますから。
――最後に、「歯の大切さ」についてひとことを
やはり歯並びは大切です。よく噛める自分の歯があれば、おいしくものが食べられます。家族みんなでおいしく食事ができるのは、本当に幸せなこと。口は体のエネルギー源を取り込むところですから、そこがダメになったら人生終わりです。治療後も歯のメンテナンスをきちんとして、今ある24本の歯を大切にしていきたいと思っています。

■主治医からのことば
矯正歯科治療は歯肉の状態さえ問題なければ、いくつになっても治療はできます。Iさんの場合、むし歯もなく口の中の健康状態は良好だったので、すぐに治療に入れました。
ただし、ホルモンバランスの変化により、女性は50代から骨粗しょう症のリスクが高まります。Iさんもお薬を服用されているため、そのことに配慮して、慎重にゆっくりと歯を動かしています。一般的に、おとなのほうが子どもより矯正装置の異物感を覚えやすいのは、年齢とともに唾液の量が減ることも一因です。これは自然なことですから、治療前にそのことも伝え、異物感が気になる場合の対策もお伝えしています。
今や、人生90年時代。その意味では60代はまだまだこれから。長年のコンプレックスを改善することで、この先さらに楽しく心豊かに過ごしていただきたいと思っています。
vol.21 おとなの矯正歯科治療、わたしの場合 インタビュー2
INTERVIEW-2

歯科医院で働く中で、咬み合わせの大切さを再認識したというM.Kさん。
“治療するなら専門の医院で”との思いでスタートした矯正歯科治療の現状とは?

■治療前のこと
――治療のきっかけは何ですか?
小学生のころから下の前歯がガタガタして重なっていたのですが、矯正歯科治療を受けたいというほど気にはしていませんでした。特に思春期は矯正装置をつけるのに抵抗がありましたね。それが社会人になって、結婚前に一般歯科で受付の仕事をするようになってから、治療を意識するようになりました。加えて、結婚・出産後は、母が驚くくらい、歯のガタつきがひどくなってきたんです。それで私自身、よけい自分の歯並びが気になってきて。子どもも幼稚園の”年長さん”になって少し手が離れてきたので、今だったらできるかなと思って治療を始めました。

――治療先はどうやって選んだのですか?
通いやすい場所にある矯正歯科の専門クリニックが希望でした。
というのも、私が働いていた一般歯科でも矯正歯科治療はしていましたが、複雑な症例の患者さんは、紹介状を書いて、矯正歯科専門のクリニックに治療をお願いしていたんです。そんな経験から、やっぱり治療をするなら矯正歯科を専門にしているところがいいんだなと思いました。
また、通院のしやすさには家からの距離だけではなく、予約のしやすさもあると思います。例えば、治療先を決める際にお電話をしたクリニックは、矯正歯科の先生が1か月に一度、通いで来るところで、先生の予定にこちらが合わせないといけないのが嫌でしたね。その点、今通っている矯正歯科は、専門医で、院長先生が最初から最後まで治療してくれるので安心してお任せしています。
――30代後半から矯正歯科治療をするにあたっての思いとは?
この年で治療することに対しては、身近なママ友とか友人とかに、「なんで今なの?」と聞かれました。審美が理由だと思われるようで「美意識が高いのね」なんていわれたり(笑)。私が「ガタガタの歯並びを治したいの」といっても、「そうだっけ?」って。人って自分が思っているほど気にしていないものですよね。でも、私自身は気になっているので、治したい気持ちに変わりはありませんでした。

――歯のガタつきによって、日常に不具合がありましたか?
直接関係しているかどうかはわかりませんが、首がすごく痛くなって、3日ほど動けなかったことがありました。自分ではそれを”ぎっくり首”と名付けたのですが(笑)。以前は肩こりや頭痛もひどかったですね。治療中の今は、昔ほどストレスがないこともあり、そういった不調はありません。
あとは、歯がガタガタだったので歯みがきがしづらくて、治療前から普通の歯みがきと先の細い歯みがきの2種類を使ってみがいていました。そんなふうだったので、矯正歯科治療が始まってからも歯みがきはさほど面倒じゃないですね。逆に、歯の重なりがなくなってきた分、以前よりも磨きやすいです。
――抜歯に対しては納得していましたか?
はい。必要ならしかたないなと思いました。抜く怖さはありましたけど。でも、先生の説明を聞いて、確かに私のあごの大きさに全部の歯をきれいに並べるのは不可能だと思えたので必要な処置だと思いました。私は2本ずつ抜いたのですが、辛くはなかったですよ。痛みも全然なかったし。それより、矯正装置が入るまで歯が抜けた後の隙間が見えるほうが恥ずかしかったです(笑)。
■治療中のこと
――矯正装置をつけて、いかがでしたか?
まわりからも特に何もいわれませんし、私自身、普段は治療しているのを忘れています。違和感がまったくないので。治療前はどれだけ痛いんだろう、食べられなくなって痩せるのでは、なんて思っていましたが、そんな心配は無用でした。たまに唇の裏側にブラケットが当たって少し痛みを感じることはありますが、その程度。痛みの感じ方って、人によるんでしょうね。

――今後の治療計画はどのようなものですか?
先生からはマルチブラケットの装着は2年半から3年で、そのうち半年くらいは「Jフック」をつけるようです。矯正装置をはずした後のリテーナーは最低でも3年は必要だといわれています。なので、トータル5~6年ですね。今は月一度の通院ですが、実は楽しみなんです。ワイヤーを調整してもらって歯がぐっと締まる感じを味わうと、また歯が動くって思えますから(笑)。そのたびに歯がきれいに並ぶと思うとワクワクしますよ。
――お子さんの歯に対して思うことは?
娘はもうすぐ6歳ですが、絶対むし歯をつくらせたくないですね。なので家では仕上げ磨きを丁寧にしてあげて、一般歯科では生え変わりをチェックしてもらっています。幸い、レントゲンなどの検査も全然平気なので助かります。
――では、改めて歯並びに対して思うことを教えてください
歯はとても大切なもので、笑ったときに歯がガタガタだと、どんなに素敵な人でも一気に興ざめしてしまいます(笑)。女性は特に、いくつになってもずっとキレイでいたいという思いがあると思うので、口もとのコンプレックスがなくなれば、明るくなれると思います。私も治療が終わったら歯のホワイトニングをして、キレイになった歯並びをもっとキレイにしたいですね。母も主人も、顔のシミとりには反対しますが、歯のホワイトニングは賛成してくれるんです。きっと、治療してからの口もとの変化に感動しているんじゃないかな(笑)。

■主治医からのことば
不正咬合と首や肩の凝りとの因果関係は証明が難しく、矯正歯科治療をして確実に治るとはいえません。Kさんにはそのことを最初にお伝えしたところ、よくご理解いただけました。今はまだ治療して1年で犬歯を移動させているところですが、順調に進んでいます。40代は口腔内の状態に個人差が開く年代で、歯が抜けた後をそのままにしておくと歯列が崩れて咬み合わせが悪くなったり、むし歯や歯周病になりやすかったりします。そんな年代に矯正歯科治療をすることは、口腔内の健康を見直すことにもつながります。その点で、この年代からの治療は意味があるのではないでしょうか。
★次のページでは、60代で治療中のM.Iさんにインタビュー!
vol.21 おとなの矯正歯科治療、わたしの場合 インタビュー1
INTERVIEW-1

学生のときよりも、独身の社会人のときよりも、
自分にとっては結婚した今が治療の好適だったと話すK.Mさん。
矯正歯科治療にかけるその思いとは?

What do you mean?
※1マルチブラケット
=ブラケットやアーチワイヤーなどからなる矯正装置のこと。
※2ヘッドギア
=上あごの成長を抑えたり、骨格的な上顎前突(出っ歯)を改善したり、といった目的で使われる矯正装置。
※3Jフック
=ヘッドギアにJ型の器具をつけたもの。力のかけ方などによって奥歯の動きを
コントロールしたり、前歯の中心(正中線)を合わせたりできる。
■治療前のこと
――治療のきっかけは何ですか?
10代のころから、奥歯がズキズキすることが多くて、歯科医院に相談したところ、「咬み合わせが深くて奥歯に噛む力が強くかかるのが原因」だといわれました。そのとき、はじめて自分が普通の咬み合わせではないことを知りました。
それと、やはり10代のころですが、「笑わないほうが可愛いよね」っていわれたことがあって。以来、笑顔にコンプレックスを感じるようになったことも、矯正歯科治療で治したいと思った理由のひとつです。

――では、ずっと矯正歯科治療をしたいと?
はい。それで20歳のときには矯正歯科の無料カウンセリングを受けました。でも、当時はちょっと踏ん切りがつかなくて。その後、27歳で結婚して精神面でも生活面でも落ち着いたというのもあって、本格的に治療したいと思うようになりました。
――クリニックはどうやって選びましたか?
通いやすい場所にある矯正歯科の専門医がいいと思って、インターネットで候補を絞っていきました。クリニックのホームページもちゃんと見ましたよ。そのうえで、先生の考え方や特徴から咬み合わせの大切さについて書かれていた1軒を選びました。それが今通っている矯正歯科です。初診相談に行ったとき、先生がこちらの質問にきちんと答えてくれるのが好印象で、ここなら間違いない! と思えました。実際、治療をして2年経つ今も不満はありません。
――治療するにあたって周囲の方の反応は?
自分としては咬み合わせにコンプレックスがありましたけど、歯が目立ってガタガタしているわけではなかったので、パッと見ると歯並びが悪いようには思われないんです。なので親からも、親しい友達からも、「する必要ないんじゃない?」なんていわれました。それも、踏ん切りがつきにくかった一因です。ただ、夫は私がずっと悩んでいたのを知っているので、治療については前向きに応援してくれています。

――治療前に不安だったことは何ですか?
矯正歯科の初診を受けるまでは、矯正歯科治療というのが未知の世界だったので、自分の口もとがどんなふうに変わるのかが不安でした。あとは、矯正装置(ブレース)が目立つんじゃないかとか、健康な歯を抜かなきゃいけないんじゃないかとか……、不安はいろいろありましたよ。
――それらを解消したうえで治療を?
はい。治療の流れや抜歯の必要性については、先生からのご説明で理解できました。でも、4本抜歯をした後、私の場合は頬がこけた気がして辛かったですね。でも、抜いた歯の隙間が閉じれば、また見た目も変わると思うので、今はそれを楽しみにしています。
■治療中のこと
――治療に入ってからはいかがでしたか?
今はまったく平気ですが、最初のころは歯が動く痛みを結構感じました。毎月の通院でワイヤーを調整した後の痛みも強くて、通院が憂鬱でしたね。でも、行かないと治療が進まないし、やるしかないと。一方、目立つんじゃないかと気になっていた装置はつけてみると意外に目立たず、それほど気にすることもなかったな、という感じです。
――治療法としてヘッドギアを選択されたのですよね?
はい。先生からアンカースクリューを歯肉に埋め込む方法と、ヘッドギアを使う方法の2つを提案されて、私が選んだのがヘッドギアです。なぜかというと、埋め込んでも取れることがあるとか、痛みが強いとか、ネットでいろいろ書かれていたのを見たのもあって、口腔外科で歯肉にスクリューを埋め込むというのが、すごく怖かったから。
でも、今となってはスクリューのほうが早く進んでよかったかな、なんて思ったりもしますけど(笑)。
一方、ヘッドギアは自分でつけ外しをしなければならないのが面倒ですが、ちゃんとつけないと歯が動かないので、寝る時間を中心に、1日10時間以上はつけていました。今はもうヘッドギアが終わって「Jフック」という装置に変わっています。今でも、つけると違和感はありますけど、それで眠れないというほどではないし、もう慣れました。

――20代ではじめる矯正歯科治療をどう思いますか?
この年代って変化が大きいですよね。私自身、治療中に妊娠、出産を経験しましたし。ただ、治療前からそれは視野に入れていたので、初診相談のときに先生に「治療の中で、どのあたりなら妊娠しても平気なのか」を聞いておきました。そしたら、抜歯の際は麻酔を使うから、避けるに越したことはないけど、それ以外は特に問題ないとのことだったので、抜歯後に妊活を始めたんです。結果、出産・育児と治療を両立できています。
でも、これは個人的な感想ですが、できるなら妊娠と治療は重ならないほうがいいかな。私は妊娠9か月くらいまで通院していたので体が辛かったのと、治療中の歯みがきは時間をかけてするので、つわりのひどいときはきついものがありましたから。もちろん、治療をしたことに後悔はしていませんけどね。
――治療後のプラスの変化はありますか?
まずいえるのが、歯への意識が高くなったことです。以前は、見た目ばかり気にしていたのですが、今はプラークとか肉眼で見えないものについても気を配ってお手入れするようになりました。それと、子どもが生まれて自分が母親になったことで、子どもの歯を大切にしたいという意識が芽生えました。今もちゃんと歯が生えるかを気にしながら、歯が生えたら歯みがきをきちんとしてあげようと思っています。
そして、いちばん大きな変化が、口もとを気にせず、笑えるようになったこと! まだ抜歯の隙間は埋まっていませんが、自分の中では”変わった”という思いがあって、装置をつけていても歯を見せて笑えます。これが最大のプラスの変化です。
――治療後にしてみたいことは?
前歯でものを噛み切りたいですね。私、これまで一度もその経験がないんです。今も食べる時は奥歯しか使っていないので、ぜひ麺類やお肉を前歯で噛んでみたいです。

■主治医からのことば
患者さんとの二人三脚で進むのが矯正歯科治療
治療前にあたっては、いくつかの治療方法をご提案し、Mさんご自身に選んでいただきました。抜歯でも上の歯を2本だけ抜く方法と、上下の歯を計4本抜く方法。2本の場合は前歯のかぶさりすぎは改善できても、奥歯の状態はそのままです。一方、4本抜く場合は全歯の咬み合わせの改善が図れます。ご説明のうえでMさんが選んだのが後者でした。また、アンカースクリューにするかヘッドギアにするかも同様に、メリット・デメリットを提示し、二人三脚で治療を進めています。
治療中の妊娠・出産の際にはペースダウンすることも可能なので、生活の変化がある場合は、Мさんのように早めに主治医に相談していただくのがスムーズな治療の秘訣だと思います。
★次のページでは、40代で治療中のM.Kさんにインタビュー!
vol.21 おとなの矯正歯科治療、わたしの場合

年齢を問わずにできる歯並び・咬み合わせの改善
■第一印象を左右する口もと
誰もが年齢を重ねても美しく、健やかでありたいと願うもの。では、心身ともに健やかでいるために大切なことは何でしょう? 運動習慣を取り入れる、食事に配慮する、よく眠る……どれも大切なことですね。さらに見た目を磨くために、エステに通ったり、スキンケアを熱心に行ったり、という方も少なくないのではないでしょうか。
実は、これらに加えて重要なのが、”口もと”。具体的には、よく噛める整った歯並びです。この調査結果をご覧ください。

「歯並びで第一印象が左右されると思うか」との問いに、「思う」と答えた人は20.4%。これに「やや思う」と回答した52.2%を合わせると、72.6%もの人が第一印象における歯並びの大切さを感じていることがわかります。
また、別の調査では、「人の顔を見るとき、目もとに次いで口もとに目が行く」という結果も出ています(2009年 日本臨床矯正歯科医会調べ)。笑ったり、話したり、食事をしたりと、口は社会生活の窓といえる部分。と同時に、目と同じく感情をあらわす部分でもあります。それだけに、笑ったときに口もとからのぞく、すっきりと整った健康的な歯並びは、メイクよりもファッションよりも、その人を若々しく美しく見せてくれるのです。
■歯並びに自信が持てない日本人
そんな第一印象を左右する歯並びですが、残念ながら日本では46.2%の人が自分の歯並びに自信が持てず、25.9%の人が歯を見せて笑うことに抵抗を感じることがわかっています。

こうした中、注目されているのが矯正歯科治療です。
矯正歯科治療は、かつては子どもがするものと考えられていましたが、今では歯肉や歯槽骨(しそうこつ:歯を支える骨)などに問題がなければ50代でも60代でも、年齢を問わずに受けられることがわかっています。
実際、18歳以上のおとなの患者さんの割合は、近年増加傾向にあります。矯正歯科治療を行う専門開業医の団体である日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)の神奈川支部の調査によると、1988年には15%だった割合が、1998年には25%、2003年には32%に達しているという結果が出ています。
その背景には、エイジングケア意識の高まりだけでなく、矯正歯科治療が年齢不問の治療であることが広まってきたこと、目立たない矯正装置が普及してきたこと、そして世の中の人の健康意識が高まり、歯並びや咬み合わせの大切さに目を向ける人が増えてきたことなどが挙げられるでしょう。
■短期集中的に進む、おとなの矯正歯科治療
では、おとなの矯正歯科治療は子どもの場合と、何が、どのように違うのでしょうか?
力を加えれば歯が動くのは、おとなも子どもも同じ。ただし、おとなの場合は歯槽骨や歯同組織の代謝活性が下がっているため、育ちざかりの中高生のようには動きません。また、歯や歯周組織に何らかの問題があることも少なくないため、その場合はまずそちらの治療を優先し、矯正歯科治療に入る際は通常よりも弱い力で歯を動かしていくことに。そのため、歯を動かす期間は子どもよりも長くなる傾向があるとされています。
さらに、おとなはあごの大きさが完成しているため、例えばあごの大きさに対して歯が並びきらずにデコボコしている場合などは、歯を抜き、抜いたスペースを利用して歯列をきれいに並び替えることになります。
こう書くと、おとなの治療は厄介! と思うかもしれませんが、メリットもあるのです。それは子どものように治療期間が2期に分かれないため、短期集中的に治療が進むということ。また、おとなになってから治療を始める方は矯正歯科治療へのモチベーションが高いため、結果的に治療がスムーズに進みやすいのも、大きなポイントです。
〈おとなの矯正歯科治療は、子どもの場合とこう違う〉
● 歯槽骨や歯肉の造り替わりが遅いため、歯の移動に時間がかかる。
そのため、同じことをする場合、治療期間は子どもよりも長くなりがち。
● あごの骨が成長期にある子どもに対し、おとなはあごの骨の成長が止まっているため、
歯を歯槽骨の中で動かせる範囲での治療となる。
そのため、あごの位置が大きくずれている場合は、外科処置を併用した治療となる。
● 全体的な治療だけではなく、部分的な治療を行うこともある。
● 矯正装置への違和感、調整直後の痛みは、子どもに比べて強い場合が多い。
● 治療の動機がハッキリしていることが多いため、治療に対するモチベーションが高い。
以上の基礎知識をもって、さっそく今回の本題へと入りましょう。
次のページからは、年代の異なる3名の患者さんへのインタビューを通して、おとなになってから治療を始める意味と意義を探ります。
これを読んでいるあなたの参考になることが、きっとあるはず!
★次のページでは、20代で治療をスタートしたM.Kさんにインタビュー!
第13回「ブレース スマイル コンテスト」表彰式レポート&インタビュー

2005年から毎年開催され、今回で13回目を迎えた矯正歯科治療中の方を対象にした笑顔のフォトコンテスト「ブレース スマイル コンテスト」。
今回のトレンドウォッチでは、去る2月21日(水)に行われた表彰式の様子と受賞者の声をご紹介。
矯正歯科治療によって生まれる”輝く笑顔”の秘密に迫ります!
(記事作成 2018年3月25日)
取材・文:冨部志保子(編集・ライター)
激戦を勝ち抜き、受賞作品が選ばれるまで
■応募総数はこれまでで最高の470点!
キレイな歯並び目指して始める矯正歯科治療。
その治療期間は、いうなれば”なりたい自分”になるための前向きな期間。そのため、日ごとに歯並びが整ってくると、たとえブレース(矯正装置)がついていても、笑顔の輝きはどんどん増えていきます。
そんな治療中のスマイルフォトを募集するのが、「ブレース スマイル コンテスト」(以下「ブレスマ」)。一般的な写真コンテストでは撮影者が受賞の対象となりますが、「ブレスマ」ではブレースをつけたとびきりの笑顔の被写体に賞が贈られるという、ユニークなコンテストです。
第13回目の「ブレスマ」のテーマは、“もっと!輝く笑顔へ!”。
昨年6月から8月までの約2か月間の公募期間には、全国の6歳から65歳までの素敵なブレーススマイルが事務局のもとに寄せられました。その数は前年の310作品を大きく上回り、なんと470作品! 「ブレスマ」史上最高の数となりました。

また、今回は応募数の増加とともに、応募者の多様化という点でも特徴的でした。
というのも、「ブレスマ」は矯正歯科専門開業医の団体である「公益社団法人 日本矯正歯科医会」(以下、矯正歯科医会)と、矯正歯科の器材を扱う企業の団体「日本歯科矯正器材協議会」(以下、器材協議会)との共催で行われています。
その関係で、これまでは矯正歯科医会の会員クリニックで治療を受ける患者さんからの応募がほとんどでした。ところが第13回では、会員クリニック以外の矯正歯科や大学病院に通っている患者さんからの応募が増え、全体の4分の1を占めるまでになったのです。
こうしたことから、社会の中に「ブレスマ」が根付いてきたことが実感できた第13回でした。
では、そんな激戦の中から受賞作品はどのようなプロセスを経て選ばれたのでしょうか? さっそく振り返ってみましょう。
■一次審査で全応募作から12作品に!
集まった作品は、最初に一次審査にかけられます。
今回、一次審査が行われたのは2017年9月14日(木)。全応募作品(写真とコメント)をテーブルの上に並べ、審査員が1点1点をじっくりと見たうえで、12点の入選作を選出していきました。審査を担当したのは、主催2団体のほか、日本矯正歯科学会、日本学校歯科医会、東京都学校歯科医会、全国養護教諭連絡協議会の代表者の方々。
毎年そうなのですが、審査員の皆さんはそれぞれの立場で矯正歯科治療や歯の健康にかかわる方ばかりなので、会場はとても和やかなムードです。「この笑顔はいいですね」、「コメント文が素晴らしい!」等々、一つの作品の前で足を止め、じっくりと鑑賞しながらの審査は、楽しくも気合の入る時間です。

そして、一次審査を通過した12作品は二次審査へ。
今回は10月19日(木)・20日(金)に北海道札幌市で開催された、第76回日本矯正歯科学会大会期間中に、参加者による投票という形で行われました。その結果、865票(有効票848)の投票の末に、最優秀賞1作品、優秀賞2作品が選出されたのです。

さらに、今回はこれらの賞のほかに表彰式を開催する岡山県にちなんで岡山大会賞1作品が選ばれました。
段階を踏み、審査する側も真剣かつ楽しみながら、受賞作品を選ぶのは毎年のこと。選ばれた作品はもちろん、残念ながら選ばれなかった作品にも、写された笑顔には輝くような未来への期待が込められていたのが印象的でした。
■打ち合わせとリハーサルを経て、いざ本番!

そして、迎えた2018年2月21日(水)。
第13回「ブレスマ」の表彰式当日です。今回の開催場所は、JR岡山駅直結の「ホテルグランヴィア岡山」。
表彰式は午後13時30分からの予定ですが、運営にあたる矯正歯科の先生たちは今年も前日からホテル入りをして、映像や照明、全体の進行などを入念にチェック。当日も朝から現場で最終調整を行っています。
また、受賞者の皆さんも当日の午前10時過ぎから少しばかり緊張した面持ちで、続々と控え室にご到着。途中お昼ご飯をはさみながら、今日の流れを確認しつつ本番に臨みます。
★次のページでは、第13回「ブレスマ」表彰式の様子をご紹介!
第13回「ブレース スマイル コンテスト」表彰式REPORT
第13回「ブレース スマイル コンテスト」表彰式REPORT
あたたかな拍手と笑顔があふれた表彰式
■日本の矯正歯科治療のイメージを変えた「ブレスマ」
本番さながらのリハーサルが一通り終わると、いよいよ表彰式の始まりです。
今年は全受賞者が出席ということもあり、ステージの上はとても華やか。来場者の数も、いつもより多いような気がしました。
最初にマイクの前に立ったのは、矯正歯科医会会長・稲毛滋自先生。その挨拶の中では、13年間続いてきた「ブレスマ」が日本の矯正歯科治療のイメージをポジティブなものに変えてきたこと、また「ブレスマ」が韓国、台湾に続き、今年からはシンガポールでも開催されることなどが紹介されました。

その後、最近5年間の最優秀賞受賞者の作品の紹介に続いて、第12回 最優秀賞を受賞した熊本県在住の掛須悠由さんから、今回のコンテストに寄せて次のようなコメントが紹介されました。

昨年の表彰式では、受賞作品のときよりさらに大きく成長した掛須さんの姿に、頼もしさを感じたものです。今はもうブレースがとれ、自慢の歯並びになったという掛須さん。矯正歯科治療の先輩からのあたたかいメッセージを、ありがとうございました!
■岡山大会賞は、広島県在住の行廣実弥乃さん
さて、ここからは受賞者の表彰です。
まずは開催地である岡山県で活動する矯正歯科医会・中四国支部の先生方が選んだ岡山大会賞の表彰から。
壇上のスクリーンに大きく映し出されたのは、ご自宅での夕食シーンを撮影した広島県在住の行廣実弥乃(ゆきひろ・みやの)さん(17歳)の作品『ごはん美味しい!』です。
おいしそうなロールキャベツを元気に食べようとする、まさにその瞬間を切り取った、自然なスマイル。よく見ると、カラーゴムのブルーと洋服の色がコーディネートされていますね。このあたりのこだわりも、さすがです。
行廣さん、受賞おめでとうございます!

■優秀賞1作品目は、埼玉県在住の渡辺雄児さん
続いては、優秀賞に選ばれた2作品の発表です。
そのうちの1作品に輝いたのは、埼玉県在住の渡辺雄児(わたなべ・ゆうじ)さん(11歳)の作品『キラキラ笑顔キラキラ坊主』!
作品タイトルどおりのキラキラした笑顔は、それだけでインパクト十分。なんとも可愛らしい表情からは、矯正歯科治療が日常の中にすっかり溶け込んでいることを思わせてくれます。
渡辺さん、受賞おめでとうございます!

■優秀賞2作品目は、大阪府在住の小川友子さん
続いて、優秀賞の2作品目の発表です。
選ばれたのは、大阪府在住の小川友子さん(46歳)の作品『家族三人ただいま矯正歯科治療中』!
お住まいの近くにある万博公園で撮ったという1枚。写真に写っているのは、なんと親子3人のブレーススマイルです。可愛らしい葉菜乃さんを真ん中にした仲睦まじい雰囲気の作品は、見ているこちらも思わず笑顔になりそうです。
小川さん、受賞おめでとうございます!

■最優秀賞の受賞者は、香川県在住の坂本珠里さん
そして、最後は最優秀賞受賞者の表彰です。
今回、全470作品の中から栄えある頂点に選ばれたのは、躍動感あふれる瞬間をとらえた1枚、香川県在住の坂本珠里 (さかもと・じゅり)さん(19歳)の作品『踊る!よさこいスマイル♬ 』でした。
高知県の「よさこい祭り」から端を発し、今や全国的な広がりを見せる「よさこい踊り」。キレのある踊りには、弾けるような笑顔が似合います。風になびく髪、弾けるような笑顔、そして白い歯に輝くブレース。見ているこちらまで元気がもらえるようなスーパースマイルは、思わず見入ってしまうほど魅力的ですね。
坂本さん、受賞おめでとうございます!

★次のページでは、最優秀賞受賞者、坂本珠里さんのインタビューをご紹介!
第13回「ブレース スマイル コンテスト」受賞者インタビュー
第13回「ブレース スマイル コンテスト」最優秀賞 受賞者INTERVIEW

–受賞した写真について教えてください
「あの写真は、大学のよさこいサークルでお祭りに参加したとき、まわりの方が撮ってくださったものです。歯がキレイに見えていて躍動感があるので、この1枚を選びました。よさこいのサークルでは全国各地に行って踊ります。踊りも曲も衣装もすべてメンバーでアイディアを出し合ったオリジナルなんですよ。この踊りの魅力は、ずばり笑顔。こちらが思いっきりの笑顔で踊っていると、それを見ている方も笑顔になってくれるんです。その連鎖が感じられると、嬉しいですね」

–矯正歯科治療を始めた理由は何ですか?
「治療する前は前歯が出ていて、自分の横顔がキライでした。歯並びに対するコンプレックスは小学生の頃からあったと思います。友達と話しているときは普通に笑ったりするのですが、横顔を写した自分の写真を見ると気になって……。中学に入ってから、やっぱり治療したいと思い、自分から両親に相談しました」
–治療期間を振り返って今思うことは?
「通っていた一般歯科から紹介された矯正歯科に初めて行ったのは、高校1年生のときです。覚悟はしていましたが、最初にブレースをつけたときは痛かったですね(笑)。でも、歯が動いてキレイになっていくための痛みだし、だんだん慣れました。治療を始めてから実家のある広島を離れ、香川の大学に通うことになったのですが、実家への帰省も兼ねて転医せずに同じ矯正歯科に通いました。月1回の通院には時間がかかりましたが、逆にそれで帰省できたので嬉しかったです」
–今年の成人式はいかがでしたか?

「ブレースがはずれる少し前に成人式があったんです。本当ははずした状態で迎えたかったのですが、どうしても間に合わなくて。振袖姿で式典に参加した際、ブレースをつけている私を見て、久しぶりに会った友人や中学時代の先生が『キレイになったね』と言ってくれたのは嬉しかったですね。式当日はブレースありの笑顔、そしてブレースがとれてから撮影する後撮りではブレースなしの笑顔と、2種類の記念写真ができるのも、この『ブレスマ』最優秀賞の受賞とともに、将来いい思い出になりそうです」
–ブレースがはずれた今のお気持ちは?
「私の場合、歯が本来の位置に並ぶまでには4年弱かかりました。その間、ずっとブレースをつけていたせいか、先月(2018年1月)末にとれたときは、逆に違和感がありましたね。でも、舌で歯の表面をさわるとツルツルしていて、「ああ、終わったんだなあ」と思うと、嬉しくって。鏡で自分の歯を見て、キレイな歯並びになっているのを見ると、また嬉しくて。もう、嬉しいしか言葉がありません(笑)」
–治療したことでどんな変化を感じますか?
「以前は前歯が出ていたので唇を閉じにくかったのですが、今では自然に口を閉じることができます。何よりも自分の笑顔に自信ができたし、大きな声が出せること、なんでも美味しく食べられることも嬉しい変化です。これからは、治療をやり終えたという達成感とともに、体育の先生になるという人生の目標に向かって進んでいきたいと思っています」

苦労して治した歯を、長く大切に!
渡辺矯正歯科 渡辺八十夫先生
珠里さんが最優秀賞をとったと聞いて、驚きと喜び、そして彼女ならとれるだろうという納得の気持ちがわき起こりました。珠里さんは真面目で優秀なお嬢さんです。大学生になってご実家を離れてからは、通院に1時間以上かかるようになりましたが、定期的にきちんと通ってくれました。珠里さんの治療に際しては、あごに安定した状態で歯を並べるために、治療前に4本抜歯し、上あごの奥にアンカースクリューを埋め込んで後方けん引していきました。現在は動的治療が終わり、動かした位置で歯を安定させる保定期間に入っています。今日、キレイな歯並びでステージに立つ彼女を見て、本当に感動しました。
珠里さん、苦労して治した歯並びを大切に、これからも定期的に通院してくださいね。
★次のページでは、優秀賞と大会賞の受賞者の皆さまにインタビュー!
第13回「ブレース スマイル コンテスト」受賞者インタビュー2
第13回「ブレース スマイル コンテスト」優秀賞・大会賞 受賞者INTERVEW-2

–治療を始めたきっかけは何でしたか?
大人の歯が生えてきたとき、下の前歯が前に出てきたのが自分でも気になったので始めることにしました。今は、Ⅰ期治療が終わったところです。
–矯正歯科治療をしてみて、いかがでしたか?
ブレースを最初につけたときは違和感があったけど、ガマンできました。学校の体育とか音楽の授業でも特に困ったりすることはないです。でも、食べるのに困ったのは、さきイカとかスルメイカ。僕はイカが好きで、夜、お父さんと一緒に食べると、決まって歯にくっつくので困りました。

–治療中の歯みがきはどんなふうにしていましたか?
先生に教えてもらった通り、普通の歯ブラシと歯間ブラシと先の細い歯ブラシの3本を使って、特に夜はしっかりみがきました。なので、治療中も虫歯は1本もできていません。
–「ブレスマ」のことはどうやって知ったのですか?
コンテストのことはずっと知らなかったんですけど、去年の夏休みに矯正歯科に行ったらポスターが張ってあって。面白そうだなと思って、矯正歯科からの帰り道にお母さんに撮ってもらって応募しました。
–最後に、今熱中していることは何ですか?
小学1年生のときから続けている野球です。野球は守るのも打つのも楽しいので、中学に入っても続けるつもりです。うちはお兄ちゃんも弟も野球をしていて、たまに兄弟でもキャッチボールをしたりします。咬み合わせがいいと野球にもプラスなので、治療してよかったって思っています。
● お母さんのコメント
小さい頃から受け口ぎみで、小学4年生のときに、かかりつけの一般歯科の先生から矯正歯科クリニックを紹介していただき、治療を始めました。私自身が受け口でこの子と骨格が似ているので、いずれは治療をという気持ちはもっていましたね。
「ブレスマ」には軽い気持ちで応募したので、賞をいただけたことが本当に驚きです。正直、自分が小さい頃の印象としてブレースがついた状態って恥ずかしいのかな、なんて思っていましたが、応募者の笑顔をポスターで見て気持ちが変わりました。本当に素敵な笑顔ばかり。矯正歯科治療のいい記念にします。ありがとうございます。
応募してくれてありがとう! 受賞してくれてありがとう!
ファミリア矯正歯科 大塚 亮先生
雄児くんの歯並びは少し難しいケースでしたが、ご本人がとても協力的だったこともあり、Ⅰ期治療は予定よりも早く1年半ほどで終えることができました。今はすでにブレースが外れているので、高校生になるくらいまでは半年に一度の通院を続けてもらいながら、あごの発育をチェックしていく予定です。受賞作品をみると、わんぱくっ子のように見えますが、実際にはとても素直でお行儀のよいスポーツ少年です。そんな雄児くんの受賞は、僕にとっても医院スタッフにとっても、とても嬉しいことでした。応募してくれてありがとう! 受賞してくれてありがとう!

–矯正歯科治療を受けようと思ったのはなぜですか?
娘(葉菜乃さん)が半年くらい早く治療を始めて、娘の診察についていって、先生に矯正歯科治療をするとこんなにいいことがあるよというお話をうかがう中で、夫婦そろって治療することになりました。

–もともとはご自分の歯並びが気になっていたのですか?
そうですね。娘はあごに対して歯が大きくて収まりきらないと小児歯科の先生にいわれ、矯正歯科治療をすすめられていました。夫は咬み合わせの不具合であごの骨に問題が起きている状態でしたし、私は前歯が出ているのが気になっていたんです。いずれも、今放っておけば将来的に不安な状態だったので矯正歯科治療には関心を持っていましたね。
–数ある治療先から、矯正歯科をどうやって選んだのですか?

当時、私たちは徳島に住んでいたのですが、実家が名古屋なので名古屋の友人がやっている矯正歯科を選びました。というのも、夫の仕事の関係で転勤が多いので、住まいの近くを選んでも次はどこに行くかわかりません。それなら実家のそばがよいだろうと。そのクリニックに娘を連れていくのに車を使って家族全員で動いていたので、それなら家族全員で治療してもいいんじゃないか、となったのです(笑)。
–矯正歯科治療を始めていかがでしたか?
娘は治療を始めてから「痛い」という言葉を聞いたことがないほど、すぐにブレースに慣れたようです。でも、夫と私は”この先やっていけるのかしら”と思うくらい辛くて、半泣き状態(笑)。それでも人間、順応するもので、今ではすっかり平気です。幸いにも夫と同時期に始めたことで、お互い励まし合いながら進んでこられたのがよかったと思っています。
–矯正治療について今どんなふうに思いますか?
以前はあごが細いせいで、前歯の歯列が「くの字」のようになっていました。そのせいで、横から見たとき口もとが出ているのがとてもいやだったんです。それが矯正歯科治療を受けて2年経った今、かつてのコンプレックスが一掃されています。こんなに変わるものなんだと思うと、人間ってすごい、矯正歯科治療ってすごい、と改めて感じますね。治療をしたことでよい咬み合わせが得られただけでなく、自分がこれまで舌の筋肉を使えていなかったことにも気づかされました。大人になってからの治療は、いろんな意味で意義がありました。本当に治療をしてよかったと思っています。

–矯正歯科治療を受けようと思ったのはなぜですか?
前歯が前に出ているのがコンプレックスで、写真を撮られるときも恥ずかしくて大きく笑えませんでした。だから、中学3年生のとき自分から「矯正したい」といいました。

–矯正歯科治療中、歯のお手入れはどのように?
最初、先生から朝食後、昼食後、夕食後、そして間食した後の1日5回は歯みがきをしないといけないよといわれたので、それをずっと守っています。

–治療してみて、いかがですか?
思っていたよりも痛くて、最初の頃はお豆腐も食べられなかったけど、今は大丈夫です! まだ治療中ですけど、友達と話しているときも口もとを隠さずに思いっきり笑えます。前はそれができなかったから、すごく嬉しいですね。あと、治療中はカラーゴム(正式名:カラーモジュール。ブラケットにアーチワイヤーを固定するための小さな輪ゴムのようなもの)を通院のたびにつけ替えて楽しんでいます。今日は私の好きなグリーンのゴムをつけています。
–いいなと思うのは、どんな歯並びですか?
タレントでいうと、石原さとみさんみたいな歯並びですね。スマイルラインが整っていて、笑顔がキレイ。あんなふうな口もとになって、自信を持って進んでいきたいです。
● お母さんのコメント
実は私は娘の歯並びがまったく気にならなくて、矯正歯科治療についても、自己管理ができなくて虫歯ができるんじゃないかと思っていたんです。でも娘が本当にしたいというので、一緒に矯正歯科に話を聞きに行ったら、本人はやる気十分で(笑)。ブラッシングとか難しいよと忠告しましたが、やりたいと。先生の感じもよかったし、ここならお任せできるかなと思って治療を始めました。
それから2年経ち、歯並びはずいぶん整ってきて、娘はそれが本当に嬉しいみたいで鏡をよく見ています。治療前には無理だと思っていた歯みがきも、自分でしっかりとやっていますね。本人のモチベーションが高かったのと、先生やスタッフの方に適切に導いていただいたおかげで、娘も私も一歩成長できた気がします。それに、こんなに立派な賞までいただくことができました。笑顔が増えた娘を見ると、心から治療してよかったなと思います。
整った咬み合わせには姿勢も大事
小川矯正歯科 小川晴也先生
実弥乃さんは今でこそ笑顔がすぐに出るけれど、治療前は本当に笑わない女の子でした。でも、本人の隠れた闘志みたいなものを感じて、この子は逆境に強い頑張り屋さんだろうなと思いました。その直感通り、彼女はしっかりと歯磨きをして、やる気と根性でここまで来ました。治療は順調に進んでいて、今は抜いた歯の隙間を閉じているところです。上顎前突(出っ歯)には猫背と口呼吸も影響していたと思うので、咬み合わせと同時にそれらも直すようにアドバイスをしています。
受賞した皆さん、そのご家族の方、そして担当の先生、それぞれの思いを語ってくださって本当にありがとうございました!
■最後に……
「ブレスマ」はこれからも毎年開催され、今年の6月からは第14回目の応募が始まります。今、治療中の方も、これから治療を始める方も、このコンテストへの応募を、矯正歯科治療の素敵な記念にしてみませんか?
>>「ブレスマ」に関する詳細は、矯正歯科医会の公式サイトをご覧ください。
(http://www.jpao.jp/)
※受賞者の年齢は作品応募時のものです。
第45回 日本臨床矯正歯科医会大会 岡山大会レポート
「温故創新 — 矯正歯科臨床の未来を拓く– 」をテーマに
平成30年2月21・22日(水・木) にホテルグランヴィア岡山において第45回日本臨床矯正歯科医会大会・岡山大会が開催されました。大会テーマ「 温故創新 — 矯正歯科臨床の未来を拓く–」 のもと、講演、学術展示、症例展示などには多数の会員、ならびに会員外の先生にご参加いただきました。また、スタッフプログラムは大盛況をいただき、盛会裏に終了することができました。
大会参加者は、会員215名、スタッフ174名、会員外43名の計432名でした。また、懇親会参加者は206名で、ご招待者を含めると220名以上の方々に岡山の地元の料理、B級グルメ、地酒、ワインなどを楽しんでいただきました。
日本歯科矯正器材協議会のお力添えにより、商社展示は36社(41コマ)、昼食時の企業プレゼンテーションはドクター向けに1日目 7社、2日目 7社、スタッフ向けに 2社に協賛していただくとともにお弁当を提供していただき、参加されたみなさんは熱心に企業プレゼンテーションに聞き入っておりました。

大会前日の20日に開催されたエクスカーションの後楽園の見学に48名の先生やスタッフが参加いただき、22日に開催されたスタッフ向け倉敷美観地区観光に26名のご参加をいただき、岡山県の誇る2大観光地を楽しんでいただきました。
また、大会に先駆けて2月18日(日)に開催されました岡山大会併催「市民セミナー in 倉敷」では、「歯並びと健康 — 子どもたちの未来のために–」をテーマに岡山大学大学院歯科矯正学教授の上岡寛先生と広報理事の大迫淳会員にご講演いただき、34名の市民の参加を得ました。
以下に主な内容を掲載させていただきます。

【臨床セミナー】
「骨格性上顎前突の早期治療について考える その2」を昨年の千葉大会に続いて企画致しました。骨格性上顎前突の早期治療において、上顎骨の成長抑制と下顎骨の成長促進は矯正歯科臨床において有効な治療手段として認知されていますが、その一方で「 早期治療は臨床的に有効ではない」とするガイドラインも発表されています。「上顎前突の最適な治療開始時期はいつか?」という問いは、現在に至っても未だ多くの議論があるのも事実なのです。当会では、2年前に会員に「上顎前突の早期治療について治療開始時期などに関するアンケート」を行いました、結果は約90%の会員が早期治療を行うとの回答をいただいています。
今回は、野村聡会員には「 矯正歯科領域における診療ガイドラインについて考える」と題し、患者さんに矯正歯科治療に対する時期・方法などを適切に説明が出来、同時にその妥当性を正しく判断する能力が求められる、との講演をいただきました。

高橋滋樹会員には「 下顎遠心咬合の早期治療法に関する比較検討」 と題し、ANB 5°以上の骨格性上顎前突者 33名で、上顎骨の成長抑制を目的とした装置(headgear)を用いた症例 16名と下顎骨の前方成長の促進・誘導を目的とした装置(functional appliance)を用いた症例 17名を対象として治療前後のセファロ分析を行って比較検討した結果を報告していただきました。
講演終了後、会場からは大御所の先生から若い先生まで多くの質問の手が挙がり、この問題に対して先生方の関心の高さがわかり、かつ多彩で色々な考え方もあることがわかりました。是非、今後もこのテーマで、その3・その4と続くことを期待致します。

【会員アンコール発表】
鎌田秀樹会員(神奈川支部)
神奈川支部アンケート調査を元に、上顎犬歯による前歯歯根吸収の回避方法について検討した報告でした。

- 〔目的〕
- 上顎犬歯による歯根吸収を予期させる状態を認めた場合の回避方法について、アンケート調査を行い検討した。
- 〔資料と方法〕
- 資料は ① Dental age ⅢB 期以前のもの、② X線所見で前歯の歯根吸収が予見されるもの、③ 口腔内所見で犬歯部頰・舌側に膨隆を認めないもの、④ 症候性の疾患を伴わないものをすべて満たす症例とし、どのような処置を行ったかを調査した。
- 〔結果と考察〕
- 主な処置方法は上顎乳犬歯抜去、上顎乳犬歯および第一乳臼歯抜去、永久歯抜去、開窓・牽引、上顎歯列の側方拡大であった。また複数の処置方法を用いた術者が多かった。治療方針の選択は、病態や症状、治療の緊急性、患者の希望、治療コンセプトなどの要因から総合的に判断し決定したと考えられた。
募集した治療例より、適切な診断や処置を施すことは、上顎犬歯による歯根吸収を回避するだけでなく、歯根吸収を生じた場合でも状況を改善し、歯を保存できる可能性が高まることがわかった。したがって、このような症例に対して矯正歯科治療を行う意義は大きいと考えられた。 - 〔結論〕
- 上顎犬歯による前歯歯根吸収を回避するため、矯正歯科専門医は状況に応じてさまざまな方法を選択した。そして、適切な診断や処置を施すためには、高い知識や技術および経験が必要だとわかった。
- 〔症例〕
- 23歳4か月の女性で、歯並びがガタガタなのが気になるとの主訴にて来院。上下顎前歯部に重度の叢生を認め、上顎歯列弓の狭窄により第一大臼歯部では交叉咬合を呈し、切歯部から小臼歯部にかけては開咬を認めた。また、大臼歯関係は左右側ともにⅢ級を呈していた。上下顎骨の前後的関係は骨格性Ⅲ級であり、側貌はconcave typeであった。
- 〔治療経過〕
- 上顎については歯列弓の拡大、およびストリッピングを併用し、下顎については左右側第一大臼歯の抜去を行い、叢生および大臼歯咬合関係の改善を行った。
- 〔結果〕
- 治療開始28か月後、適切な被蓋関係と咬合関係が確立された。保定開始後2年1か月が経過し、わずかな後戻りを認めるものの、安定した咬合を維持している。
- 〔考察〕
- 本症例では、患者の強い希望を考慮し矯正歯科治療単独での治療を選択し、結果として患者の満足を得ることができた。診断の際に、医療従事者と患者の希望が必ずしも一致しない場合がある。診断に際して事前の十分な話し合いをもつこと、そして自己の治療技術の研鑽に努めることはもちろんであるが、長期安定の確立のためには、長期間に及ぶ経過観察と対応をしていくことが重要であると改めて考えさせられた。
- 〔症例〕
- 初診時年齢23歳3か月の女性で、矯正歯科治療の後戻り(受け口、下の前歯のガタガタ、上下の歯の正中のずれ)を主訴に来院。側貌はconcave type を呈し、下顎が右側に偏位。下顎左右側第一小臼歯抜去にて治療済みであったが、臼歯関係はClassⅢ 咬合よりもさらに右側3.0 mm、左側7.0 mm 下顎臼歯が近心に位置し、前歯部の反対咬合で、ANB -2.3°の骨格性下顎前突であった。
- 〔治療経過〕
- 上顎よりブラケットを装着し、レベリング開始。
…抜去後、下顎臼後結節部に歯科矯正用アンカースクリューを植立。下顎のレベリング後、スクリューから下顎歯列の牽引を行った。顎間ゴムにてdetailing を行った。 - 〔結果と考察〕
- 反対咬合、叢生も改善され、臼歯関係もClassⅢ 咬合が獲得できた。下顎骨の右方偏位は残ったが、上下の正中は一致した。パノラマX線写真より歯根の平行性も確認でき、安定した咬合が得られた。また審美的にもSmile 時の切歯露出量が改善した。
外科的処置を行わない下顎前突の治療では、顎間ゴムの使用が必須になる。しかし、長期のⅢ級ゴムの使用は下顎前歯の挺出を起こし、incisal showing の悪化を起こす。歯科矯正用アンカースクリューを使用することは治療期間の短縮だけではなく、審美的な有用性が認められた。また本症例においては、リンガルブラケットを使用したために、下顎歯列の移動の際に効率的なフォースベクトルを得られた。 - 1) フロスと出会って私は変わった 〜今までのTBIは何だったの?〜
- 寺田奈津子(じゅん矯正歯科クリニック 歯科衛生士)
- 2) 矯正患者に対する効率的なブラッシング指導について(1期治療期において)
- 平岡利恵(医療法人深井矯正歯科クリニック 歯科衛生士)
- 3) Electropalatography(EPG)を用いたMFTの評価について
- 山地加奈(こうざと矯正歯科クリニック 歯科衛生士)
- 4) 当院におけるMFT患者のデータ管理方法
- 飯嶋あい(東戸塚たいらく矯正歯科 歯科衛生士)
- 5) 成長期の子どもたちを健やかに育てるために私たちができること
- 細田佑紀(小川矯正歯科 歯科衛生士)
- 6) 初診カウンセリングでのトリートメントコーディネーター(TC)の役割
- 中谷藍(岡下矯正歯科 トリートメントコーディネーター)
- 7) 機能的矯正装置の設計と製作法
- 大村美鈴(のむら矯正歯科 歯科技工士)
- 8) 技工物の設計とその管理について
- 山本孝教(岡下矯正歯科 歯科技工士)
- 9) 信頼関係を築くための受付スタッフとしての関わり方
- 松尾利枝(小川矯正歯科 受付)
- 10) 円滑な診療のための診療補助
- 塚本幸(医療法人タカハシ矯正歯科 歯科衛生士)
- 11) 院内の在庫管理について
- 湯浅志穂(平岡矯正歯科 歯科衛生士)
- 12) 通院が楽しみになる医院づくり
- 小寺真智子(医療法人深井矯正歯科クリニック歯科衛生士)
- 13) 患者さんとのコミュニケーションロスによるトラブルを軽減させるための工夫
- 黒宮麻由美(いけもり矯正歯科 歯科衛生士)
- 14) 診療時間外における患者さんからの連絡対応についての工夫
- 池森伸江(いけもり矯正歯科 歯科衛生士)
- 15) 矯正歯科治療と管楽器
- 金高由香(のむら矯正歯科 歯科衛生士)
速水勇人会員(近畿北陸支部)
外科的矯正治療の適応と思われる開咬を伴う骨格性下顎前突症例に対し、矯正歯科治療単独にて治療し、咬合の安定を得られた成人症例の報告でした。
山片重徳会員(近畿北陸支部)
下顎左右側第一小臼歯抜去にて治療を行われた後の骨格性下顎前突症例に対し、外科的処置を行わずに再治療を行った症例の報告でした。

【第13回「 ブレース スマイル コンテスト」 表彰式】
公益社団法人日本臨床矯正歯科医会と日本歯科矯正器材協議会が共同開催する、矯正歯科治療中の方を対象にした笑顔のフォトコンテスト、「ブレーススマイル コンテスト」。その表彰式が、去る2月21日(水)、本大会が開催されたホテルグランヴィア岡山にて開催されました。
2005年からスタートした同コンテストは、今回で13回目となりました。今回の第13回「 ブレース スマイル コンテスト」 は『 もっと!輝く笑顔へ!』 をテーマとし、矯正歯科治療中の笑顔の写真を募集しました。全国の6歳〜65歳までの幅広い年齢層から、470作品もの応募をいただきました。応募総数は過去最高数となりました。
2017年9月14日に実施された一次審査で入選作品を選出し、さらに、10月19〜20日に北海道札幌市で開催された第76回日本矯正歯科学会大会期間中に大会参加者の投票によって行われました二次審査により、最優秀賞、優秀賞、大会賞を決定しました。
今回、多数の応募作品の中から栄えある最優秀賞に輝いたのは、香川県在住の坂本珠里さんの『踊る!よさこいスマイル♬
』でした。優秀賞 2作品には小川友子さん(大阪府在住)の『 家族三人ただいま矯正歯科治療中』 と、渡辺雄児さん(埼玉県在住)の 『キラキラ笑顔キラキラ坊主』 が輝きました。岡山大会の開催地にちなんで設定された岡山大会賞は行廣実弥乃さん(広島県在住)の作品『 ごはん美味しい!』 が選出されました。
それぞれステージの中央で、賞状と記念品を受け取り、主治医より「 おめでとうございます」の言葉とともに両手いっぱいの花束が贈呈されると、受賞者の方々からは満面の笑みがこぼれていました。




【臨床セミナー】
私の矯正歯科臨床を振り返って
浅井保彦 会員(東海支部)、花岡 宏会員(中四国支部)
本大会のテーマである『温故創新』にちなんで、臨床経験が豊富で会長経験者でもある浅井保彦先生と花岡宏先生を演者とし、ご自身の臨床の軌跡を振り返って、治療目標の設定で重視すること、代表的な治療例、二段階での治療についての考え方、若手の先生方に専門医として伝えたいことなどについてご講演していただきました。
花岡先生はご自身の略歴を簡単に触れられた後、約50年の臨床経験を前半の30年、後半の20年に分けられて多くの症例を提示されながらお話をされました。前半はマルチブラケット装置の導入期から、オルソペディックな効果を期待する治療法について、その歴史や考え方、代表的な文献についても説明されました。後半は外科的矯正治療、唇顎口蓋裂の自家骨移植術、自家歯牙移植について多くの症例を交えて説明されました。
お二人の先生の熱い想いのこもったご講演に多くの先生が最後まで耳を傾けておられました。


【招待講演】
本大会では海外からの招待講演として、Taiwan Orthodontic Society(TOS)のCheng-Ting Ho先生、Korean Society of Orthodontists(KSO)のChong OokPark先生にご講演いただきました。

海外招待者講演1
「Treatment of horizontally impacted mandibularsecond molars」
Dr. Cheng-Ring Ho(Assistant professor, Chang-Gung University)下顎第二大臼歯の埋伏に対する対応について、お話しいただきました。
講演では治療法として、アンカースクリューを固定源にして近心に倒れこんでいる第二大臼歯を整直させる方法と、外科的に再植をする方法、それぞれを使った症例を紹介していただきました。
どちらの方法で治療するかは、どちらの方法が良いとは一概には言えず、治療にあたっての難易度、第二大臼歯の埋伏の状態(歯軸や骨内での深さ)、また何が患者にとって最も良い方法かということを考慮して選択すべきだと説明されました。
講演では出現頻度は 0.03%と説明されていましたが、Posterior discrepancyによって出現するこの症状は、近年見かけることがますます増えてきているように感じます。
日々の臨床でよりよい結果に結びつけるべく、とても参考になる症例を供覧していただきました。

海外招待者講演 2
「Effective treatment strategies to optimize skeletalclassⅢ open bite malocclusion with a maxillaryconstriction:Over 2 years of post treatmentretention and stability」
Dr. Chong-Ook Park(Adjunct Professor, Seoul National University Department of Orthodontics,Clinical Professor, Catholic University Departmentof Orthodontics他)骨格性Ⅲ級開咬症例の治療について、ご講演いただきました。
骨格性の不正咬合を効果的に治療するには、理想的な咬合を獲得するためにも長期的な安定を目指すためにも、狭窄している上顎の歯列を拡大し、十分な歯列幅径を獲得することが非常に重要です。
成長期の患者には上顎骨の拡大をしながらlipbumperやvertical chin cap、protraction headgearなどを用いて治療を行います。
一方、成人の患者には通常の拡大装置のみならず、Surgically Assisted RPE(SARPE)やLe FortⅠ型骨切り術などの外科的処置を伴う方法やMicroimplant Assisted RPE(MARPE)も必要となる場合があります。外科的処置を行うほどの難症例であっても、SARPEを併用することでLe FortⅠ型骨切り術単独で行うよりも移動量を減らすことができたり、術後の安定が増したりするといった利点があります。外科的処置を希望しない患者も少なからずいますが、非外科の治療法では骨格的なアンバランスの修正が困難なばかりではなく、長期的な安定も難しくなる場合があります。
骨格性Ⅲ級開咬症例の治療にあたっては、患者ごとに適切な方法や装置を使うよう治療計画を立案し、それについてそれぞれの患者を教育し、説明を重ねていくことが私たちプロフェッショナルとしての仕事だと結んで、ご講演を終えられました。


【スタッフプログラム】
プログラム1
モンゴル健康科学大学 客員教授( 前 岡山大学病院小児歯科 講師)歯学博士 岡崎好秀先生をお招きしてご講演いただきました。
先生の最近のモットーは”偉くなることより、ビッグな仕事をしたい!”、”楽しい”ことを創造性の原点でいかに楽しく仕事をし”自分の仕事と趣味を一致”させることができるかを追求すること、と述べていらっしゃいました。
そして歯科治療の現場へのメッセージとして、「”子どもの歯の治療”と言えば”泣くこと”を思い浮かべるでしょう。でも泣いたまま帰ると、次はもっと泣くのです。これを”心に借金をして帰る”と言います。” 心に借金”をすると、まさにサラ金のように倍々ゲームで借金が増えていきます。そして人間関係もダメになるのです。一方、”笑顔で帰る”、すなわち”心に貯金をして帰る”と、次に来た時には前よりも”おりこう”になるのです。そういう関係を心がけていると、いつまでも来てくれる患者さんになるのです」と、非常に示唆に富んだメッセージをいただきました。
岡崎先生のご講演内容は非常に幅が広く、歯科医の眼、患者の眼、頭の毛の先から足の裏、さらには宇宙まで視野を広げて、口の中との関係についてお話がありました。また最近は、ヒトの口の機能の発達にも関心をお持ちで、進化や動物学の情報収集に余念がなく、有名な動物園や水族館へ往診し歯の治療のアドバイスを行ってらっしゃるとのこと。スライドではイルカの歯科治療の様子が紹介されていました。博学無比な岡崎先生のご講演は、興味の範囲を歯科から世界に広げるという大きな夢を、日本臨床矯正歯科医会の参加スタッフにご示唆いただけたことと思います。
プログラム2
スタッフ・ラウンドテーブル・ディスカッション(RTD)
例年好評を博しているプログラムで、今回は15名のモデレーターにそれぞれテーマを挙げてもらい、各テーブル5〜13名に分かれて総勢161名にてディスカッションをしていただきました。矯正歯科医院のスタッフとして全国から集まった人々が様々なテーマに関して直接疑問や悩み、新しいアイデアについて話し合え、意見交換できるのは大変有意義なプログラムであったと思います。以下は各テーブルのテーマとそのモデレーターです。


「第 14 回 ブレース スマイル コンテスト 」 開催!
矯正歯科 治療中の方を対象にした笑顔のフォトコンテスト
「第 14 回 ブレース スマイル コンテスト 」 開催!
矯正歯科治療を楽しんでいる、笑顔いっぱいな写真を募集!
~募集期間:6月1日(金) ~ 9月15日(土) / テーマ:『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』~
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
矯正歯科専門開業医の全国組織である日本臨床矯正歯科医会(会長: 稲毛滋自)は、矯正歯科治療中の方を対象とした笑顔のフォトコンテスト「第14回 ブレース スマイル コンテスト」を実施、本年6月1日(金)から9月15日(土)まで作品の募集を行います。応募された作品の中から本年10月に入賞12作品(予定)を選出し、12月に各受賞者を発表します。
本コンテストの今年のテーマは『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』です。
矯正歯科治療でキレイな歯並びになっていく皆さんの”笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!”という気持ちが表れている笑顔を写真に収めてください。
同コンテストは、矯正歯科治療中の方がより前向きに取組んでいただくことを目的として、日本臨床矯正歯科医会が2005年より実施し、今年で14回目になります。年々応募作品数は増加し、昨年は全国から470点と過去最多の作品が寄せられました。
なお、本コンテストでは最優秀賞、優秀賞受賞者には賞金と、副賞としてJTBギフトカード5万円分を贈呈いたします。その他入賞者全員にQUOカード5,000円を贈呈いたします。募集要項については、別紙をご参照ください。

第 13 回 最優秀賞
「踊る!よさこいスマイル♫」
※過去の受賞作品写真がご入り用の方は、下記までお問い合わせください。
【本件に関する報道関係者からの問い合わせ先】
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
(広報代行)共同ピーアール株式会社 PRアカウント本部3部 担当:大須賀、佐藤、北条
電話 03-3571-5238 FAX 03-3571-5360
『第 14 回ブレース スマイル コンテスト 募集要項』
| テーマ | 『笑顔いっぱい!矯正歯科治療 楽しんでます!』 |
| 募集期間 | 2018年 6月 1日(金)から 9月 15 日(土) ※締切日必着 |
| 応募条件 | ★応募者が被写体であり、矯正歯科治療中の方。応募者のブレース〈矯正装置〉がはっきりと写っていること。 ★受賞の対象となるのは、応募者のみとなります。〈被写体は複数人可〉 ★今後、日本臨床矯正歯科医会、日本歯科矯正器材協議会が行う啓発活動にご協力いただける方。 ★応募作品はお一人につき1点のみとさせていただきます。 ※複数名でのご応募は不可とします。 |
| 応募方法 |
デジタル写真データまたは、プリント写真でご応募いただけます。 <デジタル写真データの応募方法> <プリント写真の応募方法> ○必要事項: 【プリント写真の応募先】 |
| 各賞 | ※ご応募いただいた作品から入賞12作品(予定)を選出後、下記の各賞を選考します。 ★最優秀賞(1名) ★優秀賞(1名) ★大会賞(1名)、他 |
| 賞金 | ★最優秀賞(1名):賞金5万円 <副賞>JTBギフトカード5万円分 ★優秀賞(1名):賞金3万円 <副賞>JTBギフトカード5万円分 ★大会賞(1名):賞金2万円 ★入選作品応募者にはQUOカード5,000円分進呈 |
| 受賞者発表 |
10月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で入賞12作品(予定)を公開予定。12月に日本臨床矯正歯科医会ホームページ等で最優秀賞、優秀賞、大会賞等の発表を予定しています。 ※発表後、最優秀賞、優秀賞、大会賞受賞者の皆様には、2019年2月、神奈川県で実施予定の表彰式へご招待させていただきます。またその他の受賞者の皆様にもご招待のご連絡をさせていただく場合がございます。 |
| 注意事項 |
※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)の使用及び著作権は日本臨床矯正歯科医会に帰属し、当会の書籍などの出版物やウェブサイト、PR・プロモーションのために使用させて頂くことがありますので、あらかじめご了承ください。なお、応募作品は返却いたしません。 ※応募作品を当会の出版物やウェブサイト、PR・プロモーション活動等に使用する場合、必要に応じ画像のトリミングや色調の補正等の加工を行う場合があります。 ※第三者の権利(著作権、肖像権など)を侵害する作品は応募できません。応募作品に著作権や肖像権の問題が発生しましても、当会はその一切の責任を負わないものとし、その責任・解決はすべて応募者に帰属するものとします。 ※応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、当医会の広報発表資料や主催する催し、広報誌や作品集等の出版物、ポスター・チラシ、ウェブサイト等で使用する場合があります。また、応募作品(写真タイトル、応募コメントを含む)は、本会が認めるメディア、協力団体等に提供することがあります。作品の使用にあたっては、応募者の氏名や年齢、居住都道府県の表示を行う場合があります。 ※応募に関する個人情報は、本コンテストに関連する業務(賞の発表や連絡を含む)、ウェブサイトや書籍等へのご協力を確認する連絡以外には使用いたしません。 |
| 主催 | ・公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会 ・日本歯科矯正器材協議会 |
| 問い合わせ先 | 日本臨床矯正歯科医会 第14回ブレース スマイルコンテスト応募事務局 E-mail:brace-smile@jpao.jp ブレース スマイルコンテスト ホームページhttp://www.jpao.jp/smile/ |
第45回 日本臨床矯正歯科医会大会・岡山大会開催のご案内
2018年1月吉日
第45回 日本臨床矯正歯科医会大会・岡山大会及び
第13回ブレーススマイルコンテスト表彰式の開催
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
わが国唯一の矯正歯科専門開業医の全国組織である日本臨床矯正歯科医会(会長:稲毛滋自)は、矯正歯科治療に関する最新の情報や調査結果などを共有し、互いに学び合い知識を深めるために、2018 年 2 月 21 日(水)と 22 日(木)、第 45 回日本臨床矯正歯科医会大会・岡山大会(大会長・土屋公行)をホテルグランヴィア岡山(岡山県岡山市)で開催します。
今回は「温故創新-矯正歯科臨床の未来を拓く-」を大会テーマとして、矯正歯科専門開業医による質の高い治療結果と、長期の安定性のさらなる向上を目指し、国内外のトップクラスの矯正歯科医による臨床セミナーや招待講演、チームとして良質な医療を提供する矯正歯科クリニックのスタッフのセミナーなどを予定しています。
また、大会中の2月21日(水)13:50から、矯正歯科治療中の患者さんを対象としたフォトコンテスト「第13回ブレーススマイルコンテスト」の表彰式を開催します。今年度の本コンテストは「もっと!輝く笑顔へ!」をテーマに、全国から 470作品の応募がありました。表彰式では最優秀賞など各賞の表彰を行います。
記
Ⅰ 第 45 回 日本臨床矯正歯科医会大会・岡山大会
1 開 催 日:2018年2月21日(水)、22日(木)
2 大会会場:ホテルグランヴィア岡山 4F「フェニックス」& 3F「クリスタル」
(岡山県岡山市北区駅元町1番5)
会場へのアクセス等は以下のホームページにてご確認ください。
>>https://granvia-oka.co.jp/
3 主なプログラム:「第45 回 日本臨床矯正歯科医会大会・岡山大会 開催概要」ご参照
Ⅱ 第13回ブレーススマイルコンテスト 表彰式
1 開催日:2018年 2月21日(水) 13:50~14:40
2 表彰式会場:ホテルグランヴィア岡山 4F「フェニックス」(岡山県岡山市北区駅元町1番5)
【本件に関する問い合わせ先】
公益社団法人 日本臨床矯正歯科医会
(広報代行)共同ピーアール株式会社 PRアカウント本部3部 担当:北条、大須賀、佐藤
電話 03-3571-5238 FAX 03-3571-5360
第45回 日本臨床矯正歯科医会大会・岡山大会 開催概要
1 大会テーマ:「温故創新-矯正歯科臨床の未来を拓く-」
2 開 催 日:2018年2月21日(水)10:00~18:40、22日(木)9:30~16:00
3 大会会場:ホテルグランヴィア岡山 4F「フェニックス」& 3F「クリスタル」
(岡山県岡山市北区駅元町1番5)
会場へのアクセス等は以下のホームページにてご確認ください。
>>https://granvia-oka.co.jp/
4 主なプログラム(メイン会場は 4F「フェニックス」となります。)
【2月21日(水)】
| ◆第13回ブレーススマイルコンテスト 表彰式 13:50~14:40 |
|---|
| 受賞者の表彰(最優秀賞 1 名、優秀賞 2 名、岡山大会賞 1 名) |
| ◆臨床セミナー 15:20~16:50 |
| 『骨格性上顎前突の早期治療について考える その 2』(学術企画) 『矯正歯科領域における診療ガイドについて考える』野村聡先生 『骨格性上顎前突の早期治療について考える その 2-下顎遠心咬合の早期治療法に関する比較検討-』高橋滋樹先生 |
◆海外招待講演 17:20~18:40 |
| 『Treatment of horizontally impacted mandibular second molars』 Dr.Cheng-Ting Ho(台灣口腔矯正醫學會:TOS) 『Effective treatment strategies to optimize skeletal class Ⅲ open bite malocclusion with a maxillary constriction: Over 2 years of posttreatment retention and stability』 Dr.Chong Ook Park(韓国臨床矯正歯科医師会: KSO) |
【2月22日(木)】
| ◆『私の矯正歯科臨床を振り返って』 |
|---|
| 講演者 浅井保彦会員(東海支部)、花岡宏会員(中四国支部) |




