Vol.06 第8回「ブレーススマイルコンテスト」表彰式と、舞台裏

第8回「ブレーススマイルコンテスト」

「いくつになっても、変化を楽しみながら、  
    新しいことにトライしていきたいですね」

 今回、最優秀賞に選ばれた山本さんは、歴代の受賞者の中で最年長の61歳。しかし実際には、実年齢を疑いたくなるほど若々しくみえる素敵な女性です。そんな山本さんに、受賞作品のことを始め、治療に踏み切ったきっかけや治療後の生活、そして今のお気持ちなどについて率直にうかがいました。

第8回「ブレーススマイルコンテスト」

第8回「ブレーススマイルコンテスト」――今回は最優秀賞の受賞、おめでとうございます。選ばれたときのお気持ちは?
 まさか選ばれると思っていなかったのでビックリしました(笑)。でも、うれしかったです。

――この写真は、どういうときに撮られたものですか?
 近くの低山で、山登りのトレーニングをしているときのものです。山登りを始めたのは60歳になってからですが、60という数字に特別な意味はなくて、たまたま夫が山登りの仲間から誘われて、私も一緒に行くことになったのがきっかけです。そのメンバーで昨夏、はじめて北アルプスに登ることになったんですが、北アルプスといえば標高2500メートル以上あり、登り慣れた人ならともかく、初心者の私が簡単に登れるようなものじゃありません。ですから、本番に備えて毎月、近くの山を登って足腰を鍛えていたんです。

――ブレースをつけての登山、特に問題なかったですか?
 この写真を撮った後に登った北アルプスでは、往路の夜行で1泊、山小屋に3連泊という行程だったので、歯磨きが大変でした(笑)。山小屋では水はたくさん使えないし、山歩き中は「行動食」といって小休憩のときに食事をとるので、食べ物がブレースにはさまったときのケアが難しくて。でも、なんとか乗り切りました。
高い山はそれだけ大変なんですけど、下山するとなんだか山が懐かしく思えてきて、また行きたくなるんですね。

――大変だけど続けたいって、どこか矯正歯科治療と似ている気もしますね。
 そうかもしれませんね。私はもともと新しいことを始めるのが好きなほうなんです。もし何かを始めてよくないことが起こったとしたても、それをよい方向に変えていけばいいし、その努力も楽しいものです。「言うは易し」で、なかなか実行はできませんけれど。
矯正の治療でも、歯をキレイに並べるために、治療の途中であえて歯と歯の隙間を空けたりすることもありますよね。そんなときは、歯の動きを見て「これで大丈夫かな?」と思うこともあります。でも、そんな気持ちも含めて、治療しているのは楽しいことです。

第8回「ブレーススマイルコンテスト」

第8回「ブレーススマイルコンテスト」――山本さんが今、治療を始めたいきさつを教えてください。
 もともと歯並びに問題があって、矯正治療を受けたいとずっと思っていました。実際に歯科に相談したこともあるんですが、私が若い頃はまだ矯正をする歯科の数が少なくて家からも通いにくかったし、結局、断念しました。その後、もう年齢的に治療は無理だろうなと思っていたんです(笑)。年齢を重ねるに従って咬み合わせが深くなり、痛みが出てきたので治療したい気持ちはありましたけどね。

 そうこうしているとき、知り合いの女性が矯正治療を始めたんです。その方は私より15歳くらいお若いんですけど、ブレースをつけているのをみて、「やろうと思えばできるんだ」と改めて思いました。また、その数年後、行きつけの歯科医院で矯正歯科治療の相談を受け付けていることを聞き、相談してみることにしました。いきなり矯正歯科医院を訪ねるのは二の足を踏んでも、相談会なら気軽に行けますからね。その相談会で気持ちが固まったのが直接のきっかけです。

――そこからすぐに治療を、となったんですか?
 いえ、相談した先生からは「今からの治療は、いろんなリスクもあって大変ですよ」と言われました(笑)。でも、私は逆にこの歳でもトライできることをみんなに知ってもらったほうがいいと思って、治療することに決めたんです。

――では、迷いはなかったですか?
 ありましたね(笑)。矯正歯科を訪ねたとき、先生から「治療には骨を削る手術もありますよ」などと言われて驚きました。しかも、治療期間は「ブレースをつけるのが3年、その後の保定期間(動かした位置で歯を保つための装置をつける期間)が3年、計6年くらいかかります」と言われたときは、さらに「えっ、そんなに?」って。

 それでも治療したい気持ちは変わりませんでした。このまま何もしないで入れ歯になるよりは、キレイな歯並びに整えることで将来に備えたいと思ったからです。結局、私の場合は手術をするには年齢的なリスクが大きいだろうということで、多少ブレースをつけている期間が延びても手術はせずに治療する道を選び、今に至ります。

第8回「ブレーススマイルコンテスト」――カラーゴムが素敵ですね。
 ありがとうございます。せっかく治療しているんですから、ブレースを隠すことはないと思うんです。なので、私は毎月の通院のたびにカラーゴムの色を変えたりして楽しんでいます。受賞作品ではレインボーカラー、今は口の中から季節を先取りしようと桜色です(笑)。

 ほかにも、夏ならさわやかな青、秋なら紅葉の黄や茶色、クリスマスの頃なら赤と緑と、季節を色で楽しんでいるんですよ。でも、クリスマスの赤と緑は不評でしたね、どうやら赤がよくなかったみたいです(笑)。

――周囲の方は山本さんの治療について、どういう反応ですか?
第8回「ブレーススマイルコンテスト」 私、デイサービスでボランティアをしているんですが、そこで会うお年寄りたちは、カラーゴムの色が変わったら「変わったね」と言ってくださいます。なかには「そこまでしなくても」と言う方もいらっしゃいますが、頑張っている私を応援してくれる方が多いですね。ボランティア先でもヘッドギア(※)をつけることがあるんですよ。もちろん、周囲に断った上でね。つけると皆さん、ちょっと驚かれますけど、自分の意志で始めた治療ですから周囲の目は気になりません。

 治療が終わったら、今は食べづらい固いおせんべいなどを食べて、しっかりとあごを鍛えて、安定した咬み合わせを長持ちさせたいですね。

 山本さん、素敵なお話、ありがとうございました!

※ヘッドギアとは、上の奥歯を後方に移動させるために使われる、取り外しのできる装置。

次のページでは、優秀賞と東京大会賞に選ばれた3組のインタビューをご紹介!

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