
矯正装置(ブレース)をつけて治療をする患者さんの笑顔を募集する写真コンテスト「ブレーススマイルコンテスト」(主催:公益社団法人日本臨床矯正歯科医会/会長:陶山 肇)の表彰式が、2025年2月12日(水)「ウェスティン都ホテル京都」にて開催されました。2005年に始まった本コンテストも今回で20回目。記念すべき節目を飾る表彰式の様子を、受賞者へのインタビューなどを交えながらご紹介します。(記事作成 2025年3月29日)取材・文:冨部志保子(編集・ライター)
治療中の輝く笑顔が集結! 全国の5歳から65歳まで330点の“ブレスマ”写真
審査ポイントは、前向きな笑顔

「ブレーススマイルコンテスト」(以下、ブレスマ)がこの世に産声を上げたのは2005年。「きれいな歯並びが待ち遠しい!」をテーマに開催され、全国から300点を超える作品が寄せられました。そして、同年秋には受賞者の皆さまとゲスト審査員を迎えて、表彰式を開催。以来、「ブレスマ」はコロナ禍を除き毎年開催され、回を重ねるごとに認知も定着。表彰式も趣向を凝らしながら、対面で続けられています。
記念すべき「第20回ブレスマ」のテーマは「最高のスマイル!!ブレースとともに」。全国の5歳から65歳までの幅広い世代から330作品が集まりました。さらに今回は、矯正歯科医会の会員診療所に限らず、一般の歯科医院や病院からの参加も増え、コンテストの広がりを実感させる結果に。
第20回の場合、一次審査の開催は2024年9月19日(木)。審査員を務めたのは、主催する公益社団法人日本臨床矯正歯科医会(以下、矯正歯科医会)と後援の日本歯科矯正器材協議会、日本学校歯科医会など関係団体の方々です。
審査では、会場の机を埋め尽くすたくさんの写真とコメントを丁寧にチェックした後、審査員が自薦作を5点ずつ選出。そこからさらに全員で決戦投票を行い、一般部門とジュニア部門の候補作品を計12点に絞り込みました。審査の基準となったのは、笑顔の中でブレースがしっかり見えているか、その人らしさを感じるか等々。毎年のことながら、数々の力作からの選出は楽しくもあり、悩ましくもあります。
その後、10月29日(火)~31日(木)の「第83回日本矯正歯科学会学術大会」で投票形式による二次審査が実施され、今回の受賞作品が決定しました。

最優秀賞2部門、優秀賞2部門、そして京都大会賞の計5作品
改めて受賞作品をご紹介しましょう。「第20回ブレスマ」では、一般部門最優秀賞に、神奈川県在住の佐藤 優萌(ゆめ)さん(応募時17歳)の『最高の笑顔』が、そしてジュニア部門最優秀賞に、長野県在住の永井 智菜(ともな)さん(応募時11歳)の『水色と黄色のカラフルスマイル!』が選ばれました。 また、開催地である京都にちなんで設けられた京都大会賞に選ばれたのが、京都府在住の佐藤 杏(あんず)さん(応募時11歳)の『夏祭り』です。 また、表彰式にはご出席されていませんが、埼玉県在住の高橋道久さん(応募時48歳)の『親子でスマイル』が一般部門優秀賞に、東京都在住の遠藤 隼さん(応募時15歳)の『仲良しの友達と♡』がジュニア部門優秀賞に輝いています。 受賞作品は、暮らしの中の自然な笑顔を切り取ったものばかり。矯正歯科治療を前向きに楽しむ姿勢が伝わってきます。佐藤優萌さん、永井さん、高橋さん、遠藤さん、佐藤 杏さん、おめでとうございます!
なごやかな雰囲気で行われた、笑顔あふれる表彰式
入念なリハーサルを経て、いよいよ開幕!
ここからは表彰式の様子を振り返りながらご紹介しましょう。

最初はちょっぴり緊張顔の永井さんと佐藤さんでしたが、すぐにリラックスした表情に。今日の流れをご説明しながら、舞台上で行うインタビューのための打ち合わせを行いました。



「ブレスマ」20年の歩みを振り返る記念動画



福岡「ながやま矯正歯科クリニック」 永山 哲聖先生からのコメント
「第20回という記念の年に栄えある賞をいただき、感謝しています。42名の応募があったと知り、とても驚きました。当院では『ブレスマ』のポスターを貼り、募集期間中に来院された患者さまに受付スタッフが『治療中の記念になるからぜひ』との言葉とともに『ブレスマ』のチラシを手渡ししています。毎年そうしていることで、患者さまの間に『ブレスマ』が定着しているのでしょうね。ご協力いただいた患者さま、本当にありがとうございました」

受賞者の表彰とインタビューのひととき
いよいよ次は、受賞者の表彰です。京都大会賞に選ばれた佐藤杏さんは本番直前に体調を崩し、残念ながらご欠席となったため、壇上では主治医がご本人に代わって賞状を受け取り、副賞と花束は後日、ご本人にお届けすることとなりました。



佐藤 杏さんの主治医・速水先生のコメントより
「写真を見て佐藤さんだと気づいたときは驚きました。主治医として、受賞はとてもうれしいです。佐藤さんは今年1月に動的治療が終わりましたが、最初から矯正歯科治療に対して協力的で、ご本人が治っていく過程を楽しんでおられたのが印象的です」

ジュニア部門最優秀賞・永井智菜さんへのインタビューより
「この写真は家の近くのカフェで家族写真を撮る企画に家族で参加して、撮ってもらったものです。この写真でもそうですが、私は毎月いろんな色のカラーゴムをつけて治療を楽しんでいます。今日つけているのは、ピンクと黄緑と薄紫のマカロンカラーのカラーゴムです!」

一般部門最優秀賞・佐藤優萌さんへのインタビューより
「治療前は上下の咬み合わせが逆で歯並びもガタガタ。歯科治療にくわしい母のすすめで小学生の頃からブレースを着けるようになりました。矯正歯科治療は痛みがあったり食べづらかったり、大変なこともありますが、少しのガマンで治療前よりずっときれいな笑顔になれるなんてすごいこと。これからも治療、がんばります」



ブレーススマイルコンテストに関する詳細は、日本臨床矯正歯科医会の公式サイトをご覧ください。
舞台裏インタビュー受賞者の素顔をご紹介します!
受賞者Interview-1
人が好き。笑顔が好き。 矯正歯科治療は未来への架け橋一般部門最優秀賞 佐藤優萌さん

受賞作品はどういう状況で撮ったものですか?
高校1年のときから軽音楽部でドラムをたたいています。「ブレスマ」の写真は、軽音の活動で、他校でライブをしたときのもの。普段、他校でライブをすることはあまりないので、記念に残そうと思って、演奏が終わってから「イエーイ」っていいながら自撮りしてみました(笑)。ライブではテンポの速い曲を演奏したんですけど、わりとうまくいったので、楽しかったですね。
受賞を聞いたときのお気持ちは?

治療しようと思ったきっかけは何でしたか?
もともと受け口で、歯並びも今では考えられないくらいガタガタだったので、母のすすめもあって、小学3年生から治療を始めました。当時ブレースをつけているクラスメイトは少なかったんですが、私は口もとがきれいになるんだったらやりたいと。治療が嫌だという気持ちはなかったですね。
治療はどんなふうに進んでいったのでしょう?
小学6年生で第Ⅰ期治療が終わり、リテーナーを使うことになりました。マルチブラケットを使った第Ⅱ期(本格)治療に入ったのは高校生になってからです。
今、高校3年生。もうすっかり歯並びはきれいですね

では今は手術前の術前矯正中なのですね
はい。これから手術もあるし、その後もブレースを着けた治療が続くので、治療のゴールはまだ少し先ですが、今の時点でも口もとの印象は以前と全然違います。友達や近所の人が「きれいになったね」って言ってくれるし、親にも先生にも感謝ですね。
最後に、治療後にやってみたいことを教えてください
治療前と治療後の写真を並べて見比べてみたいですね(笑)。きっと、とても変わっていると思います。あとは、私は人と話すこと、笑顔でいることが好きなので、将来はいろんな人とコミュニケーションがとれる仕事に就きたいんです。その意味で、きれいな笑顔になれる矯正歯科治療は、私の夢につながっています。
受賞者Interview-2
治療を始めて2か月で 歯並びが変わってきて、びっくり!ジュニア部門最優秀賞・永井智菜さん

もともと智菜さんの歯並びはどんな感じだったんですか?

父最初は顎の成長を促す取り外しのできる装置をつけて、1年ほど前からマルチブラケットになったんですが、早くから治療したことで顎の成長発育を活かすことができたのはよかったと思っています。
治療が決まったとき、智菜さんはどう思いました?

母確かに、あのマンガの存在は大きかったですね。読んでから娘は矯正歯科治療とはどういうものかというイメージがついたようで、主人公みたいにきれいな歯並びになって活躍できるならやりたいって、治療にとても前向きになってくれたんです。
では矯正歯科治療は学校生活で特に問題はなかったですか?
母そうですね。合唱部に入っていて、学校生活に支障が出ないか不安でしたが、矯正歯科の先生が学校宛てに一筆書いてくださるなど、連携して治療できたので問題ありませんでした。
治療先はどうやって探されたんですか?

智菜さん、治療を始めてみていかがですか?
ブレースをつけて2か月くらいで歯並びが結構よくなってきて、「え、たった2か月でこんなに変わるの?」ってすごくうれしかったです。だから歯磨きもがんばっています。先生のところでもらった紙を見ながら、普通の歯ブラシと歯間ブラシとタフトブラシを使って。今日は新幹線の中でも歯磨きしました。
治療が終わったら、どんなことをしたいですか? 将来の夢も教えてください
装置が外れたら、笑顔でご飯が食べたいです。りんごやキュウリの丸かじりもしてみたい! あと将来は笑顔のきれいな心理カウンセラーになりたいです。
受賞者Interview-3
きれいな口もとになって、 笑うのが楽しくなりました京都大会賞 佐藤 杏さん

受賞作品はどういう状況で撮ったものですか?
去年の7月にあった地元の夏祭りの日に、自宅の玄関前で撮りました。
母うちは毎年、夏祭りの日に浴衣を着て写真を撮るのが定番なんです。この写真を撮る前から「ブレスマ」のことは知っていて、今回、治療している様子がよくわかる写真が撮れたので、これで応募しよう、となりました。
杏さんが治療するきっかけは何でしたか?
母歯並びがガタガタで、歯茎の上のほうから犬歯が生えてくるなど、本当にひどい状態でした。そんな状態なのに、治療のスタートが遅くなってしまって。9歳のとき、歯科医院を2軒訪ねたのですが、どちらも「ちょっと遅い」と言われてしまいました。そんな中、唯一受け入れてくれたのが今の先生です。X線を撮ったうえで歯槽骨のスペースがこれだけあるから大丈夫と、数値を示しながら丁寧にご説明いただき、ここならお任せできると始めることにしました。
今からの治療でも遅くはないと

杏さん、治療を始めていかがでしたか?
ブレースを着けてすぐの頃は頭が痛くなったり、歯が痛くて給食があまり食べられませんでした。でも、今は口もとがきれいになったから、治療してよかったって思ってます。昔の写真を見ると、絶対今のほうがいいから、笑うのが楽しくなりました。
母今年1月末に動的治療が終わって、今はリテーナーになりました。振り返れば、治療して半年目くらいから目に見えて歯並びが変わってきましたね。そこから治療に意欲的になりました。
治療を振り返って、どんなことを感じますか?
治療中は、大好きなお餅が食べられなかったのがつらかったです。今年のお正月もまだブレースが着いていたので。今は何でも食べられるし、治療する前より笑顔が増えたと思います。
これからやってみたいことがあれば、教えてください

――受賞者の皆さま、ありがとうございました。




